オルタネート

  • 新潮社
3.61
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本棚登録 : 9828
感想 : 827
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103537311

作品紹介・あらすじ

私は、私を育てていく――。誰しもが恋い焦がれた青春の普遍を真っ向から描き切る、加藤シゲアキ、これが新たな代表作。高校生限定のマッチングアプリが必須となった現代。東京のとある高校を舞台に、3人の若者の運命が、鮮やかに加速していく――。恋とは、友情とは、家族とは、人と“繫がる”とは何か。悩み、傷つきながら、〈私たち〉が「世界との距離をつかむまで」を端正かつエモーショナルに描く。著者3年ぶり、渾身の新作長編。

感想・レビュー・書評

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  • 最初はアイドルのかく小説はどうなんだろう?と、思っていたけどすごく面白かった。高校生限定マッチングアプリ、オルタネートが必須となった時代。主な登場人物、いるる、なづ、なおしを描いていく。それぞれの物語が順番に進んでいくところもよかった。次はいるるどうなるのかな?ワクワク!でも、次はなづの話だ!という風に楽しめた。個人的にはなづがいちばん好き!

  • 「オルタネート」高校生限定マッチングアプリの名称。窪美澄さんの「アカガミ」システムの高校生バージョンが読めるのかなと期待していたので多少肩透かし感がある。オルタネートは、小説のちょっとした小道具にすぎず、小説の高校生達は、切に現実と向き合っている。彼らの現実は、本当の現実の高校生達より、なぜか、希望的高校生像だったりする。
    お話は、きちんとしている。青春群像劇でさえある。高校生達は、自分たちに近い小説として高評価している。だから、あっぱれなのだよ。
    冒頭の遺伝子レベルでのマッチングという設定に、そうそうこういうやつ読みたいです。と思ったのだけど、遺伝子採取方法あたりまで。私は、もしかしたら、性格だけは遺伝しないのでは?と時々考えていたから、どう描かれるのか期待しすぎちゃったのよ。

    • おびのりさん
      残念な事に、文庫でない。
      残念な事に、文庫でない。
      2023/02/19
    • おびのりさん
      よく書いてるよ。
      歌って踊って書けるんだから、たいしたもんよ。
      少しだけ思うのは、この小説は、何故か、一番多く書かれているには、調理部の高校...
      よく書いてるよ。
      歌って踊って書けるんだから、たいしたもんよ。
      少しだけ思うのは、この小説は、何故か、一番多く書かれているには、調理部の高校生料理バトルのシーンなのよ。その調理方法とかも、書いちゃうんだけど、自分の知識の範囲で書こうとしてるかなーって。オルタネートってアプリも面白い設定なんだけど、今、考えられる設定以上ではないんだよね。
      直木賞候補作って、取り上げられてなかったら、☆3はつけたかもです。普通には読めるのだから、無理に候補にしないほうが良かったのでは?
      2023/02/19
    • 土瓶さん
      そもそも、この著者を知らない。興味もないし。
      ジャニーズ? 若手俳優さん?
      まあ、読みたいとは思えないな。
      そもそも、この著者を知らない。興味もないし。
      ジャニーズ? 若手俳優さん?
      まあ、読みたいとは思えないな。
      2023/02/19
  • 若い人向けの小説。

    もちろん僕みたいなおじさんでも楽しめます。でも、若い頃読みたかったな。おじさんになるとある種の感性が鈍ってきて、素直に楽しめなくなる。
    この小説には若い人だからこそ感じられる美しさが詰まっている気がした。

    と思っていたら、浅田次郎さんの評。
    「異言語を無理に読んでいるようなつらい気分になった。むろんそれは、私自身の旧弊によるのであるが、ならば作者も登場人物の世代から見ればよほど旧弊であろうから、やはり無理をして本作に挑んだのではあるまいかと思った。」
    なるほど、そうか。
    いくらアイドルといえども30代。
    そういう見方もある。

    さて、この作品、高校生限定マッチングアプリ、料理バトル、バンド物語、園芸の話がごった煮な構成。それぞれは着想が面白いし、よく考えられている。
    でも、それぞれの繋がりが薄い。
    だから、連作短編集の体にした方がのめり込みやすかったかもしれない、と思った。

  • 現役高校生だけが利用
    できる「オルタネート」

    所謂マッチングアプリ。
    身元確認はしっかりめ。
    如何わしい代物に非ず。

    私の高校時代はスマホ
    もなにもなかったけど、

    もし、
    あの頃出会っていたら
    私も登録利用したかも。

    遺伝子検査に基づいた
    相性診断は、

    運命の人を知るようで、
    つい覗きたくなります。

    気になるあの人が運命
    の人でありますように・・・
    なんて祈りつつ♪

    並行するエピソードが
    クロスして、

    同時にクライマックス
    を迎える後半の躍動感
    がお見事。

    そして、
    凪津が銀杏並木のなか
    叫ぶシーンが印象的。

    「今までの自分を
     否定したりしない!」

    「もっと自分を
     信用することにする!」

    「もっと自分を
     好きになる!」

    ティーンの漲るパワー。
    お裾分けしていただき
    ました。

  • マッチングアプリを使った高校生の生活を描いた物語。

    今の時代ならでわの物語だなと感じた。別々の高校生三人を主人公に描かれており、それぞれの話が交互に緩やかに流れていく。
    大きな展開や大きな感動は特になかったが、登場人物の心情やその変化が、周りの情景によく表されていて表現が上手だなと感じた。
    料理の表現についても、とても丁寧に描かれていて面白味があった。

    最後はそれぞれが、一歩前に踏み出しほっこりできる話でした。

  • 加藤シゲアキが語る、本との劇的な出合い「これは自分だ、と思わされる本に一度でも巡り合えば、読書の魅力が分かるはず」 | WEBザテレビジョン
    https://thetv.jp/news/detail/1094919/

  • 登場人物の名前が頭に入ってこず、苦しみました笑
    若い人向けの小説ですね。やっぱりSNS系には気持ちが入り込まないというか、無感情のまま読み進めてしまい読了といった感じです。ただ、全体的に綺麗な作品ですね。著者の知名度ありきでもこういった作品が書けて世に知れ渡るのには、実力と運が無いと無理です。他の作品も機会があれば読んでみようかと思いました。

  • 加藤シゲアキと聞くと未だにNEWSのイメージが強い自分であるが、先日直木賞候補にノミネートされたということで、初めて作品を読んでみようとこの作品を手に取った。
    オルタネートというタイトルだけでは何のことかさっぱり想像もつかなかったが、これは物語の中で出てくる仮想のマッチングアプリ。高校生限定で使えるツールという点が特徴的で、この物語の軸となっているものになる。
    同じ高校にいながらこのマッチングアプリを使って知り合い友だちになるとか、遺伝子を調べてそのデータを食わせて全国の高校生を対象にマッチングするとか、アラフォーのおっさんには正直想像もできない話でした笑
    まぁでも本当にこんな世の中が来るのかもしれないですね。そんなことを思いながら興味深く読ませていただきました。また別の作品も読んでみたいと思います。

  • 高校生限定SNSオルタネート。蓉、凪津、楤岡の3主人公的な高校生のオルタネートに関する青春のお話。

    まず登場人物の名前が読めませんでした(゚ω゚)
    読み仮名ふってあるんですけどね
    (無知自慢)
    オルタネートがどんな物か分かるまで時間が掛かりました(´⊙ω⊙`)
    (理解力ゴミ自慢)

    色々理解してからは楽しく読めましたが、凪津さんのお話以外はオルタネートがあってもなくてもいーよーな気もします。
    それぞれのお話が交錯する訳でもないので、オルタネートと舞台を同じ学校にして無理矢理話くっつけた感もあります。

    でも、それぞれのストーリーは面白かったです。
    1番のメインと思う、蓉さんのTVでの高校生料理対決は特にヨカッタです。(๑・̑◡・̑๑)

  • ハードカバーが凄く綺麗でオススメ!!!

    現代の恋愛という感じがした。途中ハラハラする部分もあったし、登場人物の魅力もハッキリしていて読んでいて楽しかった。
    友情、恋愛モノは安定して心揺さぶられます。素敵です

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著者プロフィール

1987年生まれ、大阪府出身。青山学院大学法学部卒。NEWS のメンバーとして活動しながら、2012年1月に『ピンクとグレー』で作家デビュー。以降『閃光スクランブル』、『Burn.-バーン-』、『傘をもたない蟻たちは』、『チュベローズで待ってる(AGE22・AGE32)』 とヒット作を生み出し続ける。2020年刊行の『オルタネート』で、21年に第164回直木三十五賞候補、第42回吉川英治文学新人賞受賞、第18回本屋大賞第8位、第8回高校生直木賞受賞。アイドルと作家の両立が話題を呼んでいる。

「2022年 『1と0と加藤シゲアキ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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