- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103540502
感想・レビュー・書評
-
「美術手帖」に掲載された、小説とアートワークのコラボレーション作品のアンソロジーらしい。
好きな作家が結構参加していたので気になって読んだ。
いしいしんじがさすが。
ばつん、暗転。
みたいな終わり方のお話がおおい。
とんがった内容。話的にはすっごい良い!という感じではないかなぁ。
装丁はおもしろい。白いインクで印刷された話があったりとか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「美術手帖」に掲載された、小説とアートワークのコラボレーション作品のアンソロジー…だったのか。よく分からないまま読み進めたので、そうと知った状態で読んだらまた違った感想を持った気がする。
「鳥と進化/声を聞く」柴崎友香
「女優の魂」岡田利規
「あたしはヤクザになりたい」山崎ナオコーラ
「きみはPOP」最果タヒ
「フキンシンちゃん」長嶋有
「言葉がチャーチル」青木淳悟
「案内状」耕治人
「THIEVES IN THE TEMPLE」阿部和重
「ろば奴」いしいしんじ
「図説東方恐怖譚」「その屋敷を覆う、覆す、覆う」古川日出男
「手帖から発見された手記」円城塔
「〈小説〉企画とは何だったのか」栗原裕一郎
「謝辞とあとがき」福永信
インパクトが大きいのはやっぱり「THIEVES IN THE TEMPLE」の真っ白さだけども、一番好きなのは…うーん、「図説東方恐怖譚」かなあ。「手帖から発見された手記」も嫌いじゃない。しかし「謝辞とあとがき」のYonda?の件もかわいくて好きだ。 -
斜めになってるのとか、白い紙に白い文字とか、ざらざらした紙とか、あーもうめんどくさい! 躊躇せず読み飛ばしたけど、好きな人のはすごくおもしろかった。「こんにちは。夕方から夜になるときに境目はないが、夜から朝になるときにははっきりとした境界がある。」とは、わたしが一方的に送っているメールそのままでおもしろかった。
-
さまざまな作家の、さまざまな短編小説が集められていて、アンソロジーとするには共通点が見いだせず、強いていえばアートがらみかなぁ、作家ごとに本の紙質が異なっていたりやたら装丁こだわっているなぁ、と思っていたら、「美術手帖」に寄稿された短編集だったと最後に知った。
道理で、やけにとんがってる。
阿部和重の短編なんて白紙に文字が白色で印刷されていて、ほとんど目に対する苛めみたいになっていて、読み飛ばした人、けっこういるんじゃないだろうか。
どうしてこういった小説を美術の専門誌で連載したのか、という裏話と、何十年も前に意図不明で企画された元ネタの連載についての説明が面白かった。