大遺言書

  • 新潮社
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103545033

作品紹介・あらすじ

毎朝新聞を八紙、煙草は一日三十本、酒と同じくらい甘いものが好物で、女は七十九の秋が最後だったかな…。平成十五年元旦には生死の境を彷徨ったのに、並々ならぬ「生きること」への気迫をもって、ついに迎えた九十歳。名優・森繁久弥が振り返る人生を、久世光彦が軽妙洒脱な描写で綴る、「週刊新潮」好評連載をまとめたエッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 久世光彦の急逝で途切れて残念

  • 昔から役者の芸談とかインタビュー集の類いには目がなかったので、書店でこの本を見つけたときには躊躇うことなく手にとってすばやく購入してしまった。予感した通り無類の面白さで、一気に読了した。
    久世が最近森繁の聞き書きの仕事をしているとは聞いていたので注目していたんだ。もう森繁にインタビューして懐まで入りこめる人はほとんどいないだろうから、その意味で大変貴重なインタビューだと思う。また、それよりもなによりも、90歳になる現在にいたるもなお意識壮健で「森繁久彌」たる役者の芝居を堂々と演じているその凄さ。その役者を久世光彦は演出している。これは民放のTVドラマだな、と思った。毎回毎回の章が終わってページを繰ると余白ににじむ余韻がドラマが終わった直後に流れるCMを見ているときと同じ感興を想起したのよ。これはTVディレクターとしての久世光彦の作品でもあるんだよね。
    森繁がマスメディアで認知されたきっかけのひとつであるNHKラジオでの仕事のくだりはさらりと語られていたのが意外だった。三木トリローの名前など1度も出てこなかった。テレビと共存する以前のラジオ局のあり方というのが今ひとつイメージしにくいんだけどね。

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