- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103547914
作品紹介・あらすじ
娘を亡くし妻と離婚した僕に、未来を生きる資格があるのだろうか。終わりがあると知りながら過ごす、僕と君のひと夏の物語。コロナ禍のリモートワークを言い訳に自宅に引きこもるばかりのある日、僕はずぶ濡れの女の子を拾った。1980年代からタイムスリップしてきたらしい彼女は、僕の大切な人の命を奪った連続少女誘拐事件に関係しているのか……。その時の僕は、全ての過去の意味を知るよしもなかった。その答えは、今の僕が持っていたんだ。
感想・レビュー・書評
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10才の娘を亡くし、妻とも別れた譲がアパートの前で拾った小学生の女の子ちぃ子に救われる話。
亡くなった娘と一緒にやりたかったことをちぃ子とやり直していく譲。人はいつ死ぬか分からないのだから、やりたいことはすぐにやらないといけないと改めて思った。
後つくづく、同じ日常でも心の持ちようだけで、世界の見え方は180度変わるんだなと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんとなく先が読めてしまった。
でも、昔目線の気付きが面白くてスイスイ読めた。
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父子の物語は、どうしても感情移入が激しくなりがち。でも、なんでタイムスリップ?科学的にどうなの?しかし、そんな思惑を超え本作は丁寧に感情の機微を描いていく。とてもいい。ほんとうにちょっとした日常的な会話が心に滲みるのだ。最後のネタも、オマケのようだけど絶対あった方が良い。なんかホッとする。今の世の中意外と殺伐としているので「いいひと」の存在はレアだし、そういう人には幸せになってほしいと思うし、自らもそうありたいと願う。秀作とか傑作とか言う前に、こういう作品はこういう作品は好きだな。
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大切な人を失う喪失感は、想像を絶するものがある。
失った後、残された者の気持ちのすれ違いが起こってしまうということは実際にあって、追い打ちをかけるように非常に辛い。
80年代からタイムスリップしてきた「ちぃこ」は、ひとりになった譲とどんな関わりがあるのか。
後半、伏線が回収されていくにつれ、温かさに包まれていく感じがした。
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タイムスリップファンタジーと読みました。摩訶不思議なからくりに読む手が止まらず。
妻との復縁を願いつつ、ラストの驚愕の真実に感動間違いなし。あなたも読んで涙して下さい。 -
10歳の娘を亡くし、妻とも上手く生活を続けられずに一人で安アパートに籠っていた僕の前に10歳のちぃ子が来た。どうやら、タイムスリップしてきた様子?あり得ないよな…?ドッキリか?
コロナ禍で繰り広げられる擬似家族の二人の会話が微笑ましく、時に痛みを伴う。なぜちぃ子はタイムスリップしてきたのか、戻れるのか?主人公の心の痛みは癒されるのか?などなど、とにかく沢山の?が一気に回収されるところが秀逸で★5。少しオマケあるかな~。
40~50歳位の人には昭和の会話が懐かしく、楽しいかも。
変態系事件の表現(裸体の死体とか)あるので、中学から。
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カルチャーショックをそれぞれが感じるシーンは分かるものとわからないものがあったが、それでも互いの反応が面白く、伏線所々に張り巡らされていて最後に綺麗に回収されていく所が気持ちよかった。
著者プロフィール
辻堂ゆめの作品





