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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784103549819
作品紹介・あらすじ
ウマすぎる異国飯と人情を辿るやみつきロードムービー・ノンフィクション! 群馬県高崎市から茨城県鉾田市まで北関東を横断する一本の道、誰が呼んだか「エスニック国道」は知る人ぞ知る異国飯の本場だ。外国人労働者が集まるレストランやモスク、ときには彼らの自宅で著者がふるまわれるのは、湯気立ち上る皿、皿、皿。舌鼓を打ちつつ目撃したのは日本の屋台骨を支える「見えない人々」の姿だった。この国道はひと味違うぜ!
感想・レビュー・書評
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副題に「絶滅メシとリアルな日本」とあるので、
ちょっと変わった雰囲気の街を巡るガイド本か
な、と思ってしまいまたが全然違います。
国道354線は群馬県高崎市から栃木県の南を通
って、茨城県の霞ヶ浦へ抜けていく北関東を横
断する道です。
この沿道に共通するキーワードは「移民の街」
です。
もちろん日本は表向きは移民を受け入れていな
いですが、バブルの頃の不法滞在者や最近では
技能研修生など、形や名称を変えて日本人の人
手不足を補ってきた歴史があります。
そのような人たちがそのまま日本に住み着いて
いる場所がこの沿道なのです。
その国籍は、イラン、バングラディシュ、パキ
スタンそしてベトナムなど多岐にわたります。
それらの街を訪れ、歴史と日本来訪の実態を余
すことなくルポするノンフィクションです。
訪れる街で共通して聞かれる言葉は「日本は人
手不足と言うけれど、日本の若者は働かない。
ブラブラしているだけ」です。
「大丈夫か?ニッポン」と心配になってしまう
一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
北関東国道354線を取り上げたルポ。群馬高崎から茨城鉾田までをインタビュー等で取り上げている。場所場所で住まってる出身国の人達の違いや形成してる町の様子、何より日本での3世の事とか。先ず日本に居る海外の人達に聞いて欲しい。
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エスニック料理が好きなので、著者トークイベントに西荻窪の旅の本屋のまどで参加して購入。料理のことはほとんど書いてなくて、国道354の近辺、北関東の移民紀行だった。まるで海外を旅した紀行文のようで大変興味深かった。これを読んで実際に古河市のフラップタウンを訪れてみたが、確かに海外に来た気分(緊張した)。なぜ海外から人が集まるようになったか、どんな生活をしているか、日本人との関係は…など大変面白いルポだった。オススメの店も載ってるので折を見てまた訪れたい。
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国道354号沿いで営まれる、多民族が撹拌されたミックスジュースみたいな人間模様。異文化メシが主役というよりは、日本に住む外国人の実態ルポという感じ。
外国人の多く住む場所であっても、彼らと地元の人との間に、実際はそれほど交流はないという。
元々、日本は島国だし人口の多さ的に内需もそこそこ強いから、大抵の日本人は日本人同士だけの交流でも事が足りてきた、という背景が大きいのもあるのかな?
文化の違いから、ほんの少し理解し合うだけにも労力がかかったり、お互い神経使うのも分かってるからこその距離感。そして距離感があるからこその軋轢も。
その中で、異文化から来た人たちによる、なじむための根気強い苦労とか、「目の前に困っている人がいたら助けたい」と、仲立ちをする民間の人たち。お互いに、ありゃりゃ、や、やれやれ、もありつつ、面白さや温かさを感じる場面も確かに存在している。
タイへの移住経験もある著者は、日本人と「外国人」双方の体温を知っている。シビアな現実に触れる一方で、聞き慣れない異文化メシを食べてみたいとも思わせる、どこか陽気なルポでした。
異文化を「異質」と頭で排除するのではなく、足で歩き共に飲み食いしながら、彼らのリアルと向き合って書かれている。
著者の「カレー移民の謎」も面白かった!
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群馬県高崎市から茨城県鉾田市を結ぶ国道354号に沿って、アジア各国から来日したエスニックグループが形成しているコミュニティを訪ね歩くルポ。
宗教施設、お祭り、飲み屋などでその土地に暮らす外国人や2世の人たちとの話す内容。筆者はタイで暮らしたことがあるため、タイ人との交流が厚め。そのほかにもブラジル、スリランカ、ベトナム、ロヒンギャ(ミャンマー)、パキスタンなどの方々が登場。
今SNSでは川口のクルド人の傍若無人というか日本人の価値観とは相容れない行動が話題だが、この本の切り口は北関東のエスニックグループのみなさんがいかにして日本に融合しようとしているか(というか過去30年に融合してきたか)という視線から。
しかし難民問題についてはチャプターを一つ立てている。北関東では、コロナにより技能実習生の入国が止まったために難民申請中の「特定活動」者が増えたものの、技能実習生の受け入れが再開されたために難民/特定活動の人たちは減っていくだろう、というのが本書の見立て。 -
最近、友人に教えてもらった西川口のガチ中華って言うのかな?フツーの中華料理店では出会えないようなディープな料理にハマっています。ちょっと想像を超えたメニューとインパクトの強い美味しさ、クセになりそうです。味もそうですが、ほとんど日本語が通じない店員さんや、周りのテーブルで話されている中国語もトリップ感を誘ってくれるのです。そしてなんでこの街にこんなお店が集結している不思議にもくらくら来ます。この本を読みながら、その店のこと思い出しました。北関東に南米から来た人やアジアからの技能実習生が多いことは、なんとなく知っていました。しかし、国道354線ってすごいことになっているのですね。東京にいるだけではわからない現在の日本の実像が354という補助線でCTスキャン映像のように浮かび上がりました。もう一本の線は、バブルから始まる外国人受け入れの政策の歴史のタイムラインです。場当たり的な海外からの労働力確保の施策が結果的に人種のパッチワークをつくっています。今回も外国人技能実習制度が廃止され、育成就労制度が創設されることは、どんな社会へ繋がるのでしょうか?労働力ってまとめられちゃうけど、そこには生きる、話す、繋がるって人間の暮らしを持ち込むことであり、その基本の基本は、食べるってことになると思います。そういう人とのコミュニケーションは、この本に登場する絶品メシを楽しむことから始まるのかもしれませんね。それにしても大好きなパクチーの生産の現場のことなんて考えたこともなかった…食べることは生きること、食べることは繋がること、そんなことを思いました。国道354線、すごいです。
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↓利用状況はこちらから↓
https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00566160 -
再読不要。
この著者の本を読んでみたい。 -
面白かった。
アジア料理が食べたくなった。
今住んでるところは研究所関連の外国人
が多いので層が違うけど、
船で働いていた時を思い出した。
結局、お互いを知ることが何より大事で
それが当たり前だと思う。 -
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在日の外国の方との付き合いではお互い様という面も多いが、日本人の無理解、無関心も問題なのだろうと思う。
むしろそちらの方が根深いのではないだろうか。タイ寺院の話で式典開催の許可を求めて一件ずつ回った話があったが、これは一つの解決策であると思うが、日本人側からも歩み寄るアプローチが必要だよなぁなどなど軽い読み物のつもりで手に取ったがとても考えさせられる本であった。 -
制度や言葉をいろいろ取り繕っても雇用調整しやすい形で外国人労働者を利用している日本。無理解からトラブルも発生するし、待遇の酷さから犯罪に走る外国人もいる。
ネガティブな面が取り上げられることが多い話題だが、この本では逞しく生きる外国人とそのコミュニティ、日本人との交流、多様な人々の生き様の面白さ、といったポジティブな面も多く取り上げている。
単によくわからない人たち、として排除するような社会にはなってはいけないと思う。 -
高崎から鉾田まで北関東を横断する国道354号。エスニック料理のグルメ本かと思いきや、工場地帯、農業地帯を支える合法、非合法の外国人労働者の実態に踏み込んでいる。
"急速に「移民社会」化が進む日本の縮図がここにはあるのかもしれない" -
日本の中にいる外国人労働者が、なぜか関東のある国道沿いに集まっている…パキスタン人の中古車ビジネスや、在日タイ人がお寺を建てていることは他の本で読んで知っていたが、この本はそれをどんどん深掘りする。
茨城の農業が技能実習生の存在なしにはもうたち行かないほどであること、入国管理の基準がコロナ禍の中で状況に合わせて労働力を確保するために調整されたようであること、パワフルな若いベトナム人は労働力として頼もしい一面、トラブルもよく起こること、日本人農家側にも人を雇うためのルールがよくわかっていないところもあるなど、双方の状況をものすごく考察されている。
どれが正解で間違いで、どれが良いもんで悪もんで、というのは単純にはつけられないけれど、
茨城に住むタイの人々が自分達のお寺でお祭りを行うに当たって、回りの家に1軒1軒挨拶に回って、地域の人もお祭りに来てください、少し人が集まってうるさくなるけどすみません、と言って回っているのは穏便に付き合っていくためのひとつの解決策ではないかと思う。
すぐにそれで打ち解けるわけではないけれど、少なくとも相手が普通の人だと思うのと、訳のわからない奴らがわらわら集まって騒いでる、と思うのでは全く気持ちが違うのだ。
日本人が働かない仕事がそこにあるから、外国人労働者がそこに集まるのだ、と書いてあった。
いま、外国人労働者は身の回りでも多く見るようになった。彼ら彼女らも、日本に夢を抱いて来ているはず。それを信じずに、人間として扱わなければ、彼らが非行に走るのも無理はないだろう。
外国人からの日本的アプローチも地域社会に溶け込むために必要な一面で、日本人が外国人を人として受け入れることも必要なことだろう。 -
読んでるあいだずっとお腹が空く〜。
南アジア、ブラジル、東南アジア料理のオンパレード。
群馬、栃木、茨城を貫く国道354号線を舞台に、異国からやってきた人たちがどのように根を張っていったのか。
コロナ禍を経て、技能実習生への受け入れがまた始まり、今どうなっているのかなど。
とにかく初めて知ることばかりだけれど、とにかく読んでると面白い。
異国の地で逞しく生きる人たちに元気をもらった気がして。
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北関東の国道354号線を軸に、日本で暮らす外国人や外国にルーツのある人のリアルな生活の様子を取材した1冊。
西から東へ向かっていく構成で、それぞれの土地で、そこに住む人たちに話を聞いてゆく。いわゆる「日本人」目線ではない、これまで、あまりスポットが当たってこなかった、その土地ごとの現代の1つの生活誌のよう。きれいごとではない、まさにその土地の現実の一端が取材されていて面白い。
さまざまなルーツを持つコミュニティが集まっているからこそ、さまざまな料理店を含むお店がたくさんある。旅してみるのも楽しそうな地域だなと思う。それとともに、自分の住む地域も、こういった人たちに目に見えない形で支えられているので、ふだん意識していないところに目を向けていくと周囲の世界が変わってみえるかもしれないなと思いました。 -
通りかかったことはあっても、全く意識していなかった地域も、掘り下げて知ることができれば、興味深く、味わい深い場所であることを教えてくれる。
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表紙とタイトルから、Youtuber的な、うまいぜヒャッホー的な本かと思ってたら、全然違ったな。
いろんな歴史的な展開から、354号線の走る、群馬高崎から、茨城鉾田まで、東南アジアの一大居住地域になっており、そこに、「メシ」に代表される、エスニックなコミュニケーションエリアが広がっているということなのだ。
かなり、「真面目な」レポートだったさ。
面白かった。
私の住まいが近いところもあって、行ってみたいと思うよ。
最近色々、「移民」「難民」が問題になっている。
ここに出てるような人たちばかりなら問題ない気はするが、そっと「不法移民」らしいことを仄めかしてるのはダメだろう。
日本の制度とか、あと、田舎民的な、封建思想とかクソなんだが、それとこれとは別。日本の法制度の甘さにつけ入ってるのどうなんだと思う。
実際いろんな問題が起きているのも事実で。
こういう視点は大切だ。問題提起は大切だ。
だけどその視点だけでは問題は解決しないと思った。 -
街ごとに、就労形態、在留資格の様子に特徴があり、食料、食事、宗教施設など暮らしを支える基盤が出来上がっているようでした。だた、双方の交流が一部の人材に頼り切りだったり、近隣住民同士知り合う機会のないまま、生活の違いだけが目立ってしまう様子も感じました。農業の現場では技能実習生なしには生産がままならない様子も伺え、安定した人材確保のためには、双方にとって安心安全な暮らしの提供は欠かせないことに思えました。
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ちょっと想像していた内容と違った。勝手に高野秀行っぽいものと思い込んでいた私が悪いだけです。コラムはまあまあ面白かったな。
著者プロフィール
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