ショートケーキは背中から

  • 新潮社 (2024年8月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784103557616

作品紹介・あらすじ

『生まれた時からアルデンテ』から10年、やっぱり虚無にはごはんが効く。「きっと私は世界を理解したい。そのための手段が、食べものだったのだ。」実家すぎる店からいつかは訪れたい名店まで、人より貪欲に食べ、言葉を探し続けた20年。その末に見た〈食とは何か〉の(今のところの)結論がここにあり! 著者が自らに課した100本ノック=書き下ろし「ごはん100点ノート」を大収録。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

食にまつわるエッセイ集でありながら、著者の表現力はただの美味しさを超え、味わい深い体験を読者に伝えます。細やかな言い回しからは、豊かな食の知識と深い感性が感じられ、食べ物を通じての世界理解が描かれてい...

感想・レビュー・書評

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  • 食にまつわるエッセイ集のようであるが、表現が的を射ているのか言わんとすることがガンガンと伝わってくる。
    どれもこれも細かな言い回しで、たくさんの味を知っているんだろうなと感じた。
    一言で美味しいか不味いか、好みか苦手かなんだけどそういうのは一切なくて、著者の行動まで見えてくるような表現力と描写に凄いなと思った。

    ブルボンのよく知るお菓子、ルマンドやエリーゼ、アルフォートすら貴族の味わいを想像させてくれるのだから…。

    ポテチの凄さも音のバリエーションで楽しませてくれる。
    そんなに音に違いがあったなんて…。
    そんなに種類もあったなんて…。

    ショートケーキも今度食べるときは、背中から味わってみよう。




  • ページ数の割に情報量が多く、お腹がすく一冊。
    聞いた事もないような、発音するのも難しそうなオシャレで高級なお店から庶民の見方のブルボンやパイの実まで、美味しいモノについて語り尽くされている。

  • 平野紗季子、10年ぶりのエッセイ集『ショートケーキは背中から』、2024年8月29日(木)発売決定&書影公開! | 株式会社新潮社のプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001574.000047877.html

    フードエッセイスト・平野紗季子の「また食べたい、旅の朝ごはん」 - OnTrip JAL(JUN 28 2021)
    https://ontrip.jal.co.jp/people/17462072

    平野紗季子さんが出合った、地元の人が愛する味。あんこときなこを巡る旅-金沢。 | Article | & Premium(January 04, 2024)
    https://andpremium.jp/article/anko-kinako-kanazawa/#swiper-4-slide-1

    Sakiko Hirano 平野紗季子(@sakikohirano) • Instagram写真と動画
    https://www.instagram.com/sakikohirano/

    『ショートケーキは背中から』 平野紗季子 | 新潮社
    https://www.shinchosha.co.jp/book/355761/

  • そこ、そう切り取るんだ?と思わす言葉選び、言語化が巧くて、スパイスの効いて小気味良い小宇宙。
    幼少から数多くの素敵な店に出会えるのは、とても恵まれているとしか言いようがないのだが、その境遇と筆者の感性が融け合っている。

  • ここに100は載せられないけど、ぼくの食体験を綴っておこうと思う。
    01 お腹の中で燃え続けるカレーの炎
    大阪市内のビジネス街にある焼き鳥やさんにときどきいく。でも、そこ焼き鳥を食べた事がない。頼むのはいつも週替わりのカレーだ。一期一会なそのカレーは、スープカレーのときもあればグリーンカレーの時もある。ときどき激辛カレーのときがあって、僕が初めていったときは激辛だった。調子に乗って大盛りを頼んだら本気の大盛りで、普通の二倍ルーがあった。チキン(焼き鳥屋なんだから当然!)カレーで、細かくなったグレイビーな野菜たちの歯応えと、一瞬にして辛さに支配されて口の中が火事になって半分食べたときにはもう何を食べても同じくらいに辛さでおかしくなってて、なんなら翌日の昼くらいまで、カレーが体のどこにあるかわかるくらいの辛さで、お店を出る時には、しばらく、いや1年に一度くらいでいっかなーと思うんだけど、一週間くらいでやっぱりまた行きたくなってると言う麻薬みたいなカレー。

    02 お客様20名様ご来店!
    別の焼き鳥チェーン店でお店に、妻と二人で入ると『20名さまご来店!』と景気良くむかえてくれる店がある。

    03 郵便局員御用達のキタナシュラン
    麻婆丼とラーメンと餃子で700円と言う破格の安さと物量で殴りかかってくる町中華のお店は、近くに大きめの郵便局があって、夏は水色のシャツ、冬は紺色の作業着で溢れかえっていて、この町の配達物を裏から支えている。残念ながら火事で燃えてしまってなくなった。無事なのだろうか。。


    04 陶器の宇宙船と別の世界線からきたアジフライ
    人気すぎて予約取るのに必死だけど、ふらっと入ってみたら意外とスキマを見てすぐ入れるお店で、土鍋で炊き込んだご飯が、注文してから50分くらいで出てくるのだ。それを何光年も待ち焦がれながら、アジフライを注文。アジフライは中が刺身になってて、どんな技でフライなのに刺身になってるのか、転生してきてもわからないくらいのウルトラCを食べつつ待ってたら、満を持して登場した土鍋ごはんは、陶器でできた小さい宇宙船みたいにぼくの机に不時着した。蓋を開けるとシャケと炊き込みご飯で、ペロリと食べてしまう。ご飯4杯分らしいけど3杯分を食べた。残りを仕方なく妻に渡した。

    05 マレーシアと華僑
    ひょんなことから知り合ったマレーシア人に『いつかいくよ』と言って別れた金沢旅行。そしてその帰りの電車の中で、次の長期休暇での飛行機をとって、マレーシアに行った。マレーシアでは友人の家族に温かく迎えてもらった。チェンドルというかき氷が食べたいと伝えると、オススメの店を教えてくれるどころか、店に連れていってくれて、ご馳走までしてくれた。フードコート、マラッカの老舗スイーツのお店、華僑が営むお店、とバリエーションまでつけてくれて、全部ご馳走してくれた。チェンドルがおいしかったのはもちろんだけど、心ゆくまで楽しんでほしいという思いが伝わって、帰りの飛行機でちょっと泣きそうになった。

  • 食への愛に満ち満ちたエッセイでした。
    読んでいるだけで口内に涎が溜まり、お腹が空いてきます。著者の熱量の高さに、著者と同じく食いしん坊の自分としては羨ましさと共感の嵐でした。
    美味しいものを食べるのはとてつもなく幸せであり、美味しいものだけが救える悲しみや苦しみがあり、人間の食への欲望は時に醜悪で罪深い。
    とにかく表現力の高さが素晴らしくて。例えば、コーヒーについて著者が「全焼した家、時々、泥水…」と書いていて思わず吹き出しそうになりました。私もコーヒーが苦手なので、めちゃくちゃ分かるなぁ、と。
    平野さんを好きだと思うのは、美味しさ至上主義に偏らないところ。商業施設の中にひっそりと佇む地味な喫茶店の必要性を強く訴えるところに深く共感しました。平野さん曰く「お客がほとんどいない。やる気を見せつける店員がいない。特筆すべきメニューがない。」と、一見悪口かと思える感想なのですが、そうした「がんばらなくていい」店があることで救われる魂があるんですよね。

  • 平野紗希子さんの食と味への深い愛と、その表現力に絶大なリスペクトを抱いている。毎週火曜日の楽しみにしているポッドキャストで新刊発売の報を聞いた時は小躍りして喜び、即Amazonで予約注文した。

    オーケストラのような一冊だった。一つ一つのエッセイが繊細でジューシーでドラマチック。エッセイ集なのに立体的な展開があった。平野が愛するお店はもはや無限にあるのではないかと思わせるほど、ずらずらと並べられる名店の数々。店名を示す〈〉がぷつとなくなるのは最後の章。クライマックスは自問しながらもさまざまな手法で食を綴ることに向き合う思いが詰め込まれていた。消費されるものを残していくという、形のないものをあることにする対する覚悟のようなものを感じ取り、有楽町のスタバで涙をこらえるのに必死だった。

    残りのページが減るごとに、手元にある快感を消費していくことがもったいないような感覚に陥った。それは、友人から贈られたノーレーズンサンドの箱を開き、薄紙をめくり、一日一つずつ食べていたあの日々そのものだった。

    ドラマ「カルテット」の「泣きながらご飯を食べたことのある人は、生きていけます」というセリフがお守りのようになっている。平野さんの「やっぱり虚無にはごはんが効く」はきっと、食を飛び越えいつかの私を守ってくれるだろう。

  • 勝手に思ってた感じではなかったが
    結局…珍しく読み切らないままになりました

  • フードエッセイスト平野紗希子さんのエッセイ

    発売当初、本屋さんのSNSでよく紹介されていて目にして買った本。そんなにページ数多くないのに、読了まで時間がかかった。

    食べ物やお店の話をいろんな言葉を使い紹介してくれる。表現が豊かであまり聞きなれない(見慣れない)言い回しの連続に時折疲れることもあり。

    その中で、食への向き合い方?について、ホームとアウェイという表現があった。なるほどーっと、その話はスゥっと入ってきた。

  • 食べものは食べると跡も形も無くなってしまうけれど食べもの出会うまでの過程や思い出がそこには詰まっているということを実感した。
    美味しい食べものは私たちの人生を華やかにしてくれるというのを改めて認識した1冊でした。

  • 平野紗季子さんのエッセイを読んだのは2冊目。
    この本、楽しすぎる。とにかく、終始テンションが高い。食に対する熱量の高さを感じる。時々、チョットナニイッテルカワカラナイ…ってなる。それがまた良い。(褒めてる)そして、本そのものがとっても可愛い。表紙も質感も中の構成も刺さる。

    チェーン店など身近なお店もたくさん出てくるから、想像も膨らむ。食に対する語彙力がものすごい。絶対に自分からは出てこない言葉がたくさん。自身の食体験がこんなに語れるのは、幼少期から食への関心が高かったということだと思う。やっぱり熱量がすごい。

    別のところで、くどうれいんさんが書評を書かれていて、それもすごく好きだった。

  • 食べれば食べるほど、受け取れるものは増える。
    世界をどう捉えるか、的な話はアルデンテの方が単純に多い気がする。

    あとやっぱ高学歴が上手にちょけてる感じの文体があざといけど軽くて読み易くはある。

  • 食というテーマでこんなに勇気を貰えるとは、、

  • 生まれた時からアルデンテより、こっちが断然良かった。
    食べ物の描写が素晴らしく、この本のおかげで行きたい店、たべたいものが増えてしまった。
    また食べ物に対する料理人達の姿勢も格好良かった。
    装幀も可愛くて、本の内容にぴったり。
    持っているだけでもテンションあがりそうな一冊でした。

  • お店のレビューがメインになるのかと思ったら、食を通してみる生活、ひいては人生、社会そのものの本だった。
    生き方の指針になりそうな言葉もたくさんあった。
    食と生活は絡み合っている、というより食は社会や人生そのもの

  • ちょっとだるくなって途中で読むのをやめてしまいました。平野さんの食に対する愛とワードセンスが光る一冊ですが、だんだんとそのワードセンスを求めて読んでいるだけで、内容を素直に面白いと思って読んでいる訳ではなくなっていることに気づいてしまいました。

  • 平野紗季子の食エッセイは口に入るものをなるべく味わいたくなる読後感

  • まったくもってお前誰だよという感想なんだけど、私だってかなりご飯が好きだわいという自負があったために『生まれた時からアルデンテ』は正直しゃらくせえ!と思っておりました。
    でもこの本は好きでした。悔しいです。おいしそう。

  • 食のエッセイ。久々のエッセイ。

    読みやすいし、面白かったの。
    これでもかってくらい、食べ物に対する表現力が豊かで、筆者が食に対する愛と敬意をめちゃくちゃ感じた。
    こんなにいろんな表現出来てすごい。読んでると、とても美味しそうで幸せな気分ななる。
    私自身は、1人で外食が苦手だけど、読んでると勿体ないことに思えた。

    ただ、長い。
    こんなにいろんなお店に行って、いろんな物を食べてるのに、そこに食べ物がある限り、永遠に言葉が湧き出てくるんだろうな。

    人生、ろくでもないことばかり起きるけど、甘いものに囲まれて、たくさん天国の練習が出来たらよいな。食べものは消えてなくなるけど、こうして思い出せる未来があることが嬉しい。
    この感覚が、素晴らしいと思った。

  • 最近知った平野さんのPodcastと本を集中的に取り込み中。食とお酒は人生の最優先事項。 いつまでもおいしく飲み食いできるように体制を整えなければ。

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著者プロフィール

1991年生まれ。フードエッセイスト。小学校の頃から食日記をつけ続け、大学在学中に日々の食生活を綴ったブログが話題となり文筆活動をスタート。雑誌等で多数連載を持つほか、菓子ブランド『(NO) RAISIN SANDWICH』のプロデュースなど食を中心とした活動は多岐に渡る。著書に『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)、『私は散歩とごはんが好き(犬かよ)。』(マガジンハウス)など。高校時代のあだ名はポテト。instagram: @sakikohirano

「2021年 『POPEYE特別編集 味な店 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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