- Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103622093
作品紹介・あらすじ
このまま黄昏れちゃっていいのか、人類。強靭な想像力が照らし出す、我々の未来。2036年、治験のため入っていた病院で目覚めたシマダミロクは驚愕する。何しろそこには、誰ひとりいなくなっていたのだから――。太陽プラズマの放出、感染症の蔓延、そしてAIの専制が世界を脅かすなか、彼は「大淘汰」の流れを止めることができるのか。来るべきディストピアを見据え警鐘を鳴らす、純文学×SFの到達点!
感想・レビュー・書評
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あんまり救いがなかった印象だなぁ。最後、A.I.によって人類滅亡が画策されていたことは、現代的だし なかなかだったけど。
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治験のバイトで入院していた『ミロク』が、予定外の長い眠りから目覚めると、世界は一変していた。
太陽のフロア爆発による磁気嵐によるライフラインの停止、それに続く謎の感染症の蔓延により人類は滅亡の危機に晒されている。残された人々は、小規模のグループを作り生存の道を模索していた。
「最後の一人になっても、がんばってくださいね」
看護師『すず』にかけられた言葉を頼りに、ミロクは彼女を探すべく動き出す。
久しぶりのがっつりSFものかと思ったのだけれども、舞台装置としてで本質はヒューマンドラマだったようで。
人はどんな過酷な状況でも、与えられたまがい物の幸福より、自ら作り上げていくものだ・・・みたいな感じでよかったのかな。 -
“Catastrophe mania” is a science fiction written by Masahiko Shimada. The story is set in the future of Tokyo, the year of 2036. Main character Miroku Shimada spends some time in a hospital for a new drug trial. At the hospital, one day he is ordered to sleep for long days. After sleeping many days, he wakes up, then realizes that something wrong is happening in Tokyo. First of all, there is no one except him in the hospital. Secondly, infrastructure such as electricity, gas, water, traffic has been stopped and the population in Tokyo has dropped sharply because of the spread of the virus called “Bottleneck”. Now he sees Tokyo is in catastrophe. The latter part of the story is focused on Miroku’s survival life in the disastrous state. He meets various people and have different experiences. Nowadays we sometimes face unprecedented incidents. I think this story gives food for thought in considering an unpredictable future.(じんじんさん)
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導入部から中盤ぐらいまでは面白いのですが、途中から既視感を感じ、物語に入り込めずなんとなくお腹いっぱいになってしまいました。
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島田雅彦「カタストロフ・マニア」http://www.shinchosha.co.jp/book/362209/ 読んだ。面白かった。島田雅彦にしては毒気弱めなのはSF仕立てにしたから?フレア爆発(エネルギーシステム崩壊)と政治的陰謀による人口ウイルスパンデミック(人類淘汰)とAI暴走(体制交代)というフルコース終末小説。やや駆け足(つづく
サバイバルと文明再建ツールがお決まりの農業共産コミューンと無線なのが不満。天才エンジニアを出すならAI乗っ取りを乗っ取るくらいやっても、と思ったけどさすがにそれじゃ現実味が無くなるか。でも夢パラレルとか出てきたし、終末〜再生シミュレーションなのか完全SFなのか若干迷走してる(おわり -
コロナが地球にふりそそぎ文明が壊滅し、人為的なウィルスのはびこり出した東京での生き残りをかけた若者たちの高圧的な政府への反抗。しかし待っていた相手は意外なものだった。面白くサクサク読め、しかも最後には考えさせられました。何事もなくてもリアルな私たちを待っているのはそれかもしれないと。