小説8050

著者 :
  • 新潮社
4.29
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本棚登録 : 543
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103631118

作品紹介・あらすじ

息子が部屋に引きこもって7年、このままでは我が子を手にかけ、自分も死ぬしかない――。従順な妻と優秀な娘にめぐまれ、完璧な人生を送っているように見える大澤正樹には秘密がある。有名中学に合格し、医師を目指していたはずの長男の翔太が、七年間も部屋に引きこもったままなのだ。夜中に家中を徘徊する黒い影。次は、窓ガラスでなく自分が壊される――。「引きこもり100万人時代」に必読の絶望と再生の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 初めての林真理子作品。
    面白かった。
    一気読みした。
    涙した。
    そして、子を持つ親として、この主人公のように、子どもに寄り添える親でありたいと思った。

  • 8050問題(80歳の年金暮らしに50歳の引きこもりがパラサイトするという社会)を題材に親子の絆を描いた作品。短編小説で引きこもりを扱ったものはいくつか読んだ事あったが、ここまでガッツリ、リアリティある作品は初めてだった。とても読みやすくスラスラ読めるのが特徴で単行本で400ページ弱でしたが、一気読みでした。
    冒頭は社会問題だけに俯瞰的に他人事のように感じていたが、実際にあった元上級官僚が引きこもりの息子を殺害した事件を取り上げたりと、もしかしたら明日は我が身なのではという恐怖感も途中から味わえた。
    トリックや伏線といったテクニックよりも構成、読みやすさを重視しているようで、とても良作だった。

  • 涙なしでは読めない。
    テンポよく会話が進み、引き込まれていった。
    家族やいじめ、仕事、結婚など現代での問題を扱っていて心に響く作品
    親っていうのは何があっても、子供を見放さないし側にいてくれる存在
    子は親の頑張りをみているし、迷惑をかけたくないって想いがずっとある
    だけど、私はまだ親に今は甘えてもいいんじゃないかと思う、ここまで育ててくれたことに感謝しながら
    また、自分が親になった時に子供を育てる大変さも感じた。頭は普通でいいから真っ直ぐに育ってほしいな

  • 「8050問題」これは目の前に迫っている。福祉に携わる仕事をしている身として、小説とはいえ触れておきたいと思い購入した。
    とても面白く、一気に読んでしまう中毒性もある。だが、正直に言えば8050問題については触れるだけ、影が見えるだけという印象が拭えない。実際に物語の軸は、主人公が8050問題に危機感を覚え、引きこもりの息子と向き合うというストーリーである。もう少し近年の社会の縮図や社会福祉についての話が組み込まれると思ったがあまりそのような描写はなかった。
    しかし、小説としてはとても面白く、自分の将来についてもよく考えさせられた。

    『どこかに入院させてよ。そして一生出られないようにしてよ』

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著者プロフィール

林 真理子(はやし まりこ)
1954年、山梨県山梨市生まれ。山梨県立日川高等学校を経て、日本大学藝術学部文芸学科を卒業。コピーライターとして活動後、1982年エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』が、デビュー作ながら話題になる。1986年『最終便に間に合えば』『京都まで』で直木賞を受賞。現在、直木賞、講談社エッセイ賞、吉川英治文学賞、中央公論文芸賞、毎日出版文化賞の選考委員を務めている。2019年4月1日の新元号の決定・公表に先立ち、原案への意見を聴く有識者懇談会のメンバーにも選ばれた。またマーガレット・ミッチェルの名作『風と共に去りぬ』を、主人公のスカーレット・オハラの一人称で描くという大胆に超訳!現在も文芸誌「きらら」にて連載中(小学館文庫より2019年10月より順次刊行の予定)。

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