学問

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1304
レビュー : 248
  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103668138

作品紹介・あらすじ

東京から引っ越してきた仁美、リーダー格で人気者の心太、食いしん坊な無量、眠るのが生き甲斐の千穂。4人は、友情とも恋愛ともつかない、特別な絆で結ばれていた。一歩一歩、大人の世界に近づいていく彼らの毎日を彩る、生と性の輝き。そしてやがて訪れる、それぞれの人生の終り。高度成長期の海辺の街を舞台に、4人が過ごしたかけがえのない時間を、この上なく官能的な言葉で紡ぎ出す、渾身の傑作長篇。

感想・レビュー・書評

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  • 片田舎の幼馴染4人の、小学校から高校までの青春群像劇。

    良かったです、とても。
    何十年ぶりかの山田詠美作品でしたが、とっても新鮮でした。

    彼らの成長途中に織り込まれたそれぞれの死亡記事。
    たった十数行のその記事で、彼らのその後が手に取るように分かるという、巧みさ。
    最後は、鳥肌ものでした。

    性的な描写がとてもきれいで、嫌味がない。
    性に目覚める彼らの姿も、それぞれの年代ならではで、ちょっとこそばゆく、微笑ましい。

    ずっと以前の黒人との恋愛のストーリーとは全然違う、でも、著者らしいお話。
    テンちゃんの魅力が特出していた感じです。

  • 久しぶりのポンちゃん!
    『無銭優雅』はタイトルがよすぎて中身が期待はずれだったので(悪くはなかったけど。。)、あまり期待せずに読みました。

    フトミ、てんちゃん、チーホ、無量。
    4人の男女が小学生から高校になるくらいまでを描いた思春期小説。
    『蝶々の纏足』『風葬の教室』『放課後の音符』『ぼくは勉強ができない』などが好きな人なら、好きだと思います。
    田舎の転校生設定なので、くらもちふさこの『天然コケッコー』っぽいハツラツとした感じもあったり。(あそこまで田舎じゃないけど。)

    とにかくポンちゃんの十八番。面白かった!!
    まず、章が変わるところで4人の死亡記事が冒頭に来る構成なんだけど、これが興味をめちゃくちゃ刺激する。そして、最後の章の死亡記事で、最初につながる。

    食欲、睡眠欲、性欲と人間三大欲求の愛弟子たちが愛らしい☆☆

    てんちゃんとフトミがくっついてほしかったから
    (こう思っちゃう所が漫画脳で子どもっぽいですが、やっぱり、ね。)
    少し寂しかったけど、これが現実かなぁ…なんて思いました。
    自分のこととか思い出して、胸がちくちく傷みました。

    ーーー
    アマゾンでは「前と同じ」っていうレビューもあったけど、
    それってダメなことかなぁ?
    いちいちどっかに行って小説書くために世界を広げなくても、この世界を突き詰めるのもいいじゃん。
    私は過去の作品は滅多に読み直さないし、詳細は忘れてしまうから、「キターーー」って感じでした。
    しかも、ポンちゃんもお年だからか、自伝的小説の要素が濃くなったのかなぁって思いました。

    比べるのはよくないけど、続けて読んだ桜庭一樹の『私の男』と比べると、小説としての完成度が雲泥の差だな。

  • 『春の日、互いの間で揺らした、あの蓮華草の紐で、確かにつながれていた自分たち。あの時から今に至る自分たちの思いなど、誰にも解ってもらえっこないのです。

    だって、他人なのですもの。家族のような結び付きを証明する術がありません。その事実が、今、唐突に彼女をあせらせているのです。』

    4人+1人の絆の物語り。自分たちの欲望に素直なようでいて、自分たちが本当に何を求めているのかを完全には理解しきれない、小中高生時代の物語り。

    やがて彼らに訪れる死が、どこか、“らしさ”を体現していて、悲しさが込み上げてくる。

  • やらないほうがよほどエロい。

  • 150910 性の目覚めがテーマ。性教育って親も学校もこんなふうに生々しく教えてはくれない。子どもの時は触れちゃいけない事なのかな?ってそういう話題を避けてたなあ。最後まで読んでみて、単にエロティックなだけでなく一種の純真さを覚えた。
    テンちゃんの息子と仁美の関係(とそこに至るまでの過程)が気になるところ。

  • 生と性に真剣に向き合う子供たちと、端的な死亡記事。そこに至るまでのことを想像すると尽きない。タイトル通りの中身だと思う。

    • komoroさん
      お薦めですか?
      子供たちと生、性。
      晩年の子供のような山田詠美ワールドが展開されているのでしょうか。
      これも読んでみたいです。
      9n...
      お薦めですか?
      子供たちと生、性。
      晩年の子供のような山田詠美ワールドが展開されているのでしょうか。
      これも読んでみたいです。
      9nanoka さんの読んだ本、全部貸して欲しいです。(笑)

      夜ふかしの文学少女になってますね。
      読書量凄いですね。尊敬。(笑)
      2014/09/03
  • 読書をしていると、たまにどうしようもなくその時の自分が求めていたかのような本に出会う時がある。
    「学問」は久しぶりに私にそんな感覚を味合わせてくれた。
    自分でもわからないくらい、ずっとドキドキして読んでいた。
    読み終わってからも続く気持ちの高ぶりが心地よくて幸せ。

  • あの行動はこの感情から来てたのね。
    自身の過去の失態を整理せずにはいられません。

  • 学問。
    最後まで読んで確かに学問だ。と思いました。
    心太の奥さんと子供がどう仁美と関わって行ったのか、なぜ仁美は結婚しなかったのか、気になる。。

  • 山田詠美さんの 世界って 好きなんだよね~

    結構 包み隠さず 女性の心理を巧みに

    書いてあるから 結構 どきっってしちゃうんだよね


    学問・・・すごい・・そして 究極に切ない

    話の はじまりに その人の亡くなった記事を読んでから

    物語が進むの・・・


    最初・・・記事に出てくるなくなった人のことなんて知らないから

    そのまま ただ流して読むんだけど 誰だろうとか思いながら・・

    だんだん・・あ・・この人 なるほどね・・・って


    話と 記事が リンクするんだよね・・・


    主人公の女の子が 転勤で 引っ越した土地での

    友人たちとの話なんだけど

    なんていうか・・・だんだん 性のめざめっていうか

    ふつうは こういうのって 男の子のことが書かれた本がおおいけど

    女の子もことが中心に 書いてあるんだよね・・・

    主人公の女の子の 心の動きとか 行動とか・・いろんなことも


    すごく わかるな~って思って すごく面白かったよ

    映画のブラックスワン でも 結構賛否両論あったけど・・

    女の子は そういうのは 話をしないからね・・


    子供から 大人へ なっていく さまとか

    貧富の差とか ・・・・亡くなった記事の職業とかみるとね・・


    ああ・・学問・・・なるほどねって思う

    どんな状況でも学問って可能なんだなって・・希望も素敵だと思った

    読み進めるうちに

    だんだん切なくなっていくんだけど・・・

    最後は ものすごく ああ・・そういうことだったんだ~

    え~ って思っちゃうよ・・

    図書館で 半泣き・・うわ~まじで・・せつない

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著者プロフィール

山田 詠美(やまだ えいみ)
1959年、東京生まれ。明治大学文学部中退。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。同作品は芥川賞候補にもなり、衝撃的なデビューを飾る。87年には『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞受賞。89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年 『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16「生鮮てるてる坊主」で川端賞を受賞している。その他の著書に『無銭優雅』『学問』『タイニー・ストーリーズ』『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』などがある。

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