ミッション―いま、企業を救うカギはこれだ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 39
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103705048

作品紹介・あらすじ

相次ぐ不祥事、改善されない経営状態。ミッションとビジョンの確立、そしてパッションを取り戻すことこそ、企業再生のカギだ。

感想・レビュー・書評

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  • 2002年の書のだが、ほとんどの企業が迷走している現代においても、役に立つ本と思う。だれもがうなずくミッションを掲げその実現に邁進する。その集中力は傾きかけた企業でさえ立ち直らせるものであると思う。

    注目点
    ・ミッションは夢。ビジョンは実行可能な範囲。
    ・スォッチは、腕時計の概念を根本から変えた。リストバンドに時計機能を付ける。
    ・やりたいこと、やるためのステップ、具体的な実現シナリオ
    ・V字回復は経営課題としては一過性で短期的なもの。
    ・ERPを入れ、それから考えるという本末転倒
    ・曖昧な様子味で凍結できる海外出張は不要。
    ・執行役員。なぜ監督と業務を分けることが、自分の会社に必要なのか考えているのか?
    ・スタープレーヤーの評価は既存の物差しでなされたもの。新規事業に役立つかどうかはわからない。
    ・経営企画部門が評論家集団になってしまっている。社長のブレーンとなっていない。
    ・自分は何をしたいかを常に考え、その考えを尊重し、研鑽する。
    ・自分の頭で考えることをずっとしないまま生きて、なぜかエリート意識だけ持っている若者が日本に多い。
    ・ベビーフードは自然食品でたべやすいから、シルバー世代の購入が増えている。
    ・好きなことというのはやらせてもらうのではなく、自分で切り開いていくもの。
    ・ヨーロッパの特色は、ものごとをはかる物差しがたくさんあること。
    ・量から質へのパラダイムシフトには集団主義は無力。
    ・会議とは議論するためのものではなく、意志決定するためのもの。By ルイスがートナー
    ・新聞雑誌に目を通せば情報に明るくなれるというのは幻想。
    ・自分のセンサーを働かせ、連想ゲームのようなロジックで情報を取り込み、読みとっていく。
    ・哲学には二種類ある。身近な行動様式を律するもの、一生における人間の生き方、企業・組織の中長期的な進展・進化を司るもの。
    ・国民、国、企業、それぞれのレベルでみんながみんな責任転嫁をしているという図式になってしまっているのだ。
    ・個人ひとりひとりが自分自身のミッションを持ち、ビジョンを具体的な成果に結びつけていく、そして、絵ピクロスの言う、「いかにしてこころよく生きるか」ということを自分の頭で考え続けるという原点復帰しかない。
    ・教育というのは、一方的に教えて育てるのではなく、子供に柔軟な考え方のできる場を与え、発見のチャンスを広げることから始まる。

  • 全国模試で一けたにも入ったことがあるそうだ。
    フランスでルノーの研究所の商品開発、エアーリキッドの幹部、コンサルタントとして活躍。


    個人のミッションの章が良い。

  • 今北純一著「ミッション」新潮社(2002)
    * ミッションのない経営は「経営」とは呼べない
    * 「人類が月へ行く」実際これを科学者や物理学者たちだけにまかせず経営学や財務の専門家に冷静に計算させていたら、おそらく、「リスクが大きすぎて実現は不可能」という結果が出たのではないのだろうか。実現できたのは損得勘定を超えた「何がなんでも月に行く」という思いがあったためだ。
    * 一般的にミッションとは計算と分析胃だけでは到達できない場合が多い。それは企業でも同じことだ。本田が四輪車にお参入したのは儲かるか儲からないかという計算に基づいたのものではあるまい。
    * 自動車メーカーでも化学メーカーでもビール会社でも銀行でもどこにでも当てはまるような内容のものはミッションとは呼べない。
    * 安定志向だけでは夢は実現できない。大望を実現しようとすれば、安定志向をある程度犠牲にしなければならない。ただし、この安定志向という大望という2つの要素は対極にあるとはいいながら二律背反ではない。むしろ相互補完的なもので、この2つをうまく組みあわせることが肝心である。それは、車がブレーキだけでは前には進まず、かといってアクセルだけでは危険極まりないという関係に似ている。
    * 経営者も市場も短期でしか企業の業績を見ようとせず、過剰設備や目がコンペティションを理由に事業機会よりも投資にまつわるリスクを警戒するあまり、戦略的決断が後手後手にまわるという悪循環に陥っている。
    * 今の日本企業に必要なのは、悲観論と楽観論、短期と長期、事業機会とリスク、売上と収益、といった二つの視点をうまく有機的に組み合わせることである。「日本から世界を見る」視点と、「世界から日本を見る」視点の両方を組み合わせることが重要である。
    * 日本では日本の価値観でしかものごとやできごとを見ることができないので、世界で起きていることを客観視できない。その結果、世界における日本のポジショニングを客観的に見ることができない。
    * 実際一社あたり、多大な投資をしているのみもかかわらず、IT投資をしているにもかかわらず、IT投資に対してどれだけの効果があがったのかという費用対効果を計算し、検証しているという企業の話はあまり聞かない。何の為にシステムをいれるのかというよりもいつの間にかシステムを入れることが最終ゴールになっているためである。
    * 時間軸を思考の中にいれることが非常に重要となる。また、自社の実力をゼロベースで再評価することは、現状の収益が下駄をはいているかをチェックすることができる。現状の収益が市場の需要があるために得ているものなのか、もしくは他社に比べて自社のコンピテンスがすぐれているために得られるものなのかを見極める必要がある。
    * 会社の中で遊んでいる人を能力の高い人がサポートするシステムを避けれるような業績評価が絶対に企業には必要である。
    * 時間軸を考えて新規事業に取り組むことが重要だ。その際「競合分析」「市場の志向性分析」「リスクファクター」のアセスメントを重ねておくことが前提となる。
    * コレまでの何十年かは、何かに没頭できるその何かをひたすら求めてやってきた。そして常に根底にあったのは、これから自分は何をするためにいきていくのだろうか、ということである。家族を養うことはもちろん重要だし、仕事において成果を残すことも重要だ。だが、最も大切なことはやはり、自分は何をしたいのか、ということをいつも考え、その考えを尊重し、研磨していくことである。そんな生き方を実践している人は、たとえリストラで倒産や失職することがあっても好きなことをとことんやっているため人生の充実感が違う。
    * デカルトの方法序説では「この点でわたしはどこかの森の中の道にまよった旅人にならった、旅人は、あちらにいき、こちらにいきして、ぐるぐるさまよい歩いてはならないし、ましては、一箇所に留まっていてもいけない。いつも同じ方向に向かってできるだけまっすぐ歩き、たとえ最初「おそらくただ偶然にこの方向を選ぼうと決めたとしても大した理由もなしにその方向をかえてはならない。というのは、このやり方で望むところへ正確には行き着かなくてもとにかく最後にはどこかへ行き着くだろうし、そのほうが森の中にいるよりはたぶんましだろうからだ」
    * 個人としての確固たるミッションを持っている人には、明快な哲学がある、という話をしたが、ミッションと哲学とは表裏一体のものである。

  • 図書館で借りて読んだ。

    デカルトの方法序説

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