凍える牙

著者 :
  • 新潮社
3.72
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本棚登録 : 276
レビュー : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (401ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103710097

作品紹介・あらすじ

深夜のファミリーレストランで突如、人間が炎上した。その数日後、天王洲では無残に咬み殺された男が発見される。二つの異常な事件の裏に隠されたひそかな繋がりとは?ヒロインの孤独な闘いが読者の圧倒的共感を集めたサスペンス小説の金字塔。直木賞受賞作、待望の新装版。

感想・レビュー・書評

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  • いろんな「カッコいい」を発見できる本。
    若い女に素直になれない「おっさん」が一番カッコ悪かったとも言えるけど、実は一番カッコ良かった!

  • 途中で飽きてしまい、他の作品を挟んだ上で、トータル3週間ほどで読み終えました。
    最初の事件は、この先の展開を期待させるような内容だったんですが、以降は方向性が全く変わってしまい、それとともに気持ちも萎えてしまいました。

    どうにか完読してみると、少しずつ主役の2人に共感できるようになっていきましたし、終盤のバイクシーンには少し感傷的にさせられるものがあったので、案外楽しめたのかもしれません。

  • 男性社会の警察組織の中で働く女性刑事の心理を重点的に描写されている。個人的に女性刑事が主人公モノは苦手(ミステリよりも男性コンプレックス描写が中心になるから)だったが、この作品も例に漏れず、というより、それがこの作品の核心だった(爆)
    ミステリ部分は正直弱い。最初の事件が派手なだけに、途中から全く違う方向へ走り出して拍子抜け。登場人物が多い割には、大して意味のない描写も多く、あまり緻密でない構成が目立った。

  • 冒頭の意外性ある殺人シーンは面白く、その後も野犬らしきものに襲われて次々に死んでいくという意表をつく展開。中盤までは期待させるものでしたが、その後の事件解決までのプロセスや、謎解きとしての作品の魅力に乏しく、読後は圧倒的なオオカミ犬の存在感が際立っていた。

  • 都内のファミリーレストランで、人が燃え上がる事件が起きた。
    捜査にあたるチームとなった皇帝ペンギンのようなの容貌の滝沢と、女性白バイ隊員の音道。
    放火殺人と思われた事件は、別の事件と複雑に絡まる復讐劇だった。

    タイトルから思えば当然でしたが、始まりからはオオカミ犬が事件に関係することは想像できませんでした。
    犬を愛する飼い主なのに、復讐をその犬にさせる、とても残酷な事件だと思います。
    音道が、疾風が何故自分が追われなければならないのか、何故飼い主の笠原が迎えに来ないのかと疑問を持っているのではないかと思うに至るシーンに、胸が苦しくなりました。

    疾風の最期はとても悲しい。
    ストーリーは面白かったですが、辛い読書となりました。

  • 人間模様も犯罪の解決までの道筋もありありと情景が浮かんでくるような良書。何かドラマを見ているような気になった。

    ただ、センセーショナルに始まった発火のオチや、貴子がなぜあんなに犬に惹かれるのかという点は少し腑に落ちない部分もあり、星1つ減。

  • 疾風(ハヤテ)が可哀想で切なくなる。飼い主のことも、えみちゃんのことも、大好きだったんだね。

  • ウルフドッグの疾風の描写がもう少し欲しかった。疾風の目線からこの事件と犯人や刑事を描いてみたら、またおもしろいかもと思った。

  • 乃南アサさんの作品との最初の出会いが「凍える牙」でした。たちまちファンになりました。音道貴子刑事、惚れてしまいます(笑)

  • 女ゆえの苦労を乗り越えて刑事を続ける女性と堅物の男性刑事のやり取りが
    とても丁寧に描かれていて心の中で少しずつ絆のようなものが出来上がっていく様が良かった。

    ウルフドックという犬のくだりは現実味にかなりかけていたけど
    物語を盛り上げるエッセンスとしては最高。
    時間かかったけれど最後まで読み切ってとても達成感あったように思う。

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著者プロフィール

乃南 アサ(のなみ あさ)
1960年東京生まれ。'88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。'96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。
主な著書に、『六月の雪』『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『いちばん長い夜に』『新訳 にっぽん昔話』『それは秘密の』など多数。訪台をめぐる随筆の近著に『美麗島紀行』がある。

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