お家さん 上巻

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 143
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103737094

感想・レビュー・書評

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  • 『天涯の舟』の時は、ハーレークイン色の濃いお話だったけれど、

    今作は本当に面白いと思った。

    よね、金子、珠喜が主な主人公でときどき語り口が変わる玉岡かおる調

    がちょっと邪魔だけれど、読み進んでいくうちに気にならなくはなった。

  • 読み始めたら止まらない…

  • 誰が誰に片思いとか結婚のいきさつの記述がしんどい。下巻に期待。

  • 感想は下巻で

  • 2017.3.27.

  • 玉岡かおるさんのこの本はとても好きです
    以前に読んで大変感銘を受けたんですよね

    詳しく知りたいと思って鈴木商店についての講演会を聞きに行ってきました
    神戸開港150年記念のイベントです
    「神戸・台湾と鈴木商店」講師は芦屋高校の斎藤尚文先生
    企画展「鈴木商店記念館」も併せて行ってきました

  • 惣七との結婚に失敗したが、砂糖の商いをする神戸の商店に嫁いだよね。

    子供や夫・岩治郎を亡くすも、店主となり、二人の番頭たちと共に店を大きくしていく。

    番頭の柳田や金子。
    岩治郎の隠し子・お千。
    惣七に似ている田川。
    惣七と後添えとの間にできた子・珠喜。

    明治の時代の中で、鈴木商店は砂糖や樟脳を商品に、神戸一の商店となり、台湾の開拓も行っていく。

  • ドラマは未視聴。
    ドラマのほうは、金子直吉とよねとの主従愛に思えたが。

    『天涯の船』に続いて、この著者の二作目。
    関西弁の口語語りと概説的な常文との入れ子構造、地の文との緊張感がないので、この人の文章自体は好きではないが、題材がいい。

    鈴木よね、実在した明治大正の豪商の妻を主人公とした話。
    経済小説ではなく、明治の烈女伝といった感じなのだが、けっして女性の小説にありがちな、キャリアウーマン像ではない。なぜならば、お家さんは、会社を回す番頭たちを見守る立場であり、その自覚と悲哀につねづね悩まされているから。あくまで経営者でもリーダーでもなく、相撲部屋のおかみさんのような、縁の下の力持ち存在である。

    架空の設定かどうかわからないが、亡き夫の忘れ形見の娘たちの存在が、物語に波を与えている。お家大事のためと追い出したお千が商才を磨き、自分の息子が道楽して、娘のように可愛がった付き人が出奔する。主人としての威厳を砕かれたときに、よねがお千と対峙した瞬間がなんともいえなかった。

  • 商社の始まりのようなある店の話。それが当時は到底表に出ない女性が主人公となるのだから、面白い。決して出しゃばることのない主人公の経営方針は感動してしまう。大和撫子の強さ。

  • コメントは下巻にまとめて

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著者プロフィール

◎玉岡 かおる(たまおか・かおる)作家、大阪芸術大学教授。兵庫県三木市生まれ、神戸女学院大学卒業。15万部のベストセラーとなった『夢食い魚のブルー・グッドバイ』(新潮社)で‘89年、文壇デビュー。著書には『銀のみち一条』、『負けんとき ヴォーリズ満喜子の種蒔く日々』(以上新潮社)、『虹うどうべし 別所一族ご無念御留』(幻冬舎)などの歴史大河小説をはじめ、現代小説、紀行など。舞台化、ドラマ化された『お家さん』(新潮社)で第25回織田作之助賞受賞。『姫君の賦 千姫流流』(PHP研究所)は、2021年、兵庫県姫路市文化コンベンションセンター記念オペラ「千姫」として上演。2022年5月『帆神』で新田次郎文学賞受賞。

「2022年 『春いちばん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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