銀のみち一条 下巻

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103737124

感想・レビュー・書評

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  • たまたまよく読んでいた雑誌連載小説で、余りに先が楽しみすぎてこの小説のために年間購読にしてしまったほどだった。それに大幅加筆して単行本になって、改めて人物がくっきりと映し出されてる。舞台は明治時代の生野銀山と共に栄えた町の恋愛小説。時代が違ったなら、貧しさも身分も混血もそして性別もこんなにも皆を苦しめる原因にはならなかったのに。だけどこの時代だからこそ小説になって美しく映るのだろう。どんな状況になっても直利はできる。次々に暗転する凄まじい出来事を乗り越えて、ラストはもう自分が沙耶子になって読んでた。ドラマ化するなら見たい!けど雷太役は誰彼かまわずはやって欲しくないなあ・・・♡

  • 波瀾に満ち満ちた上巻に比べて少し失速したような印象もある。
    けれど、身体がぼろぼろになってでも必死に生きようとする男の姿、それを支えたいと思う女性の姿。
    上巻のようなスピード感はなくとも、なんだかほっこり暖かくなるような気分になる。
    苦難の末にたどり着いたのがこれなら、よかった、そうにっこりできるよう。
    上下巻を一気に読むと、その余韻もまた一段と鮮やか。

著者プロフィール

◎玉岡 かおる(たまおか・かおる)作家、大阪芸術大学教授。兵庫県三木市生まれ、神戸女学院大学卒業。15万部のベストセラーとなった『夢食い魚のブルー・グッドバイ』(新潮社)で‘89年、文壇デビュー。著書には『銀のみち一条』、『負けんとき ヴォーリズ満喜子の種蒔く日々』(以上新潮社)、『虹うどうべし 別所一族ご無念御留』(幻冬舎)などの歴史大河小説をはじめ、現代小説、紀行など。舞台化、ドラマ化された『お家さん』(新潮社)で第25回織田作之助賞受賞。『姫君の賦 千姫流流』(PHP研究所)は、2021年、兵庫県姫路市文化コンベンションセンター記念オペラ「千姫」として上演。2022年5月『帆神』で新田次郎文学賞受賞。

「2022年 『春いちばん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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