本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103737124
感想・レビュー・書評
-
たまたまよく読んでいた雑誌連載小説で、余りに先が楽しみすぎてこの小説のために年間購読にしてしまったほどだった。それに大幅加筆して単行本になって、改めて人物がくっきりと映し出されてる。舞台は明治時代の生野銀山と共に栄えた町の恋愛小説。時代が違ったなら、貧しさも身分も混血もそして性別もこんなにも皆を苦しめる原因にはならなかったのに。だけどこの時代だからこそ小説になって美しく映るのだろう。どんな状況になっても直利はできる。次々に暗転する凄まじい出来事を乗り越えて、ラストはもう自分が沙耶子になって読んでた。ドラマ化するなら見たい!けど雷太役は誰彼かまわずはやって欲しくないなあ・・・♡
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
波瀾に満ち満ちた上巻に比べて少し失速したような印象もある。
けれど、身体がぼろぼろになってでも必死に生きようとする男の姿、それを支えたいと思う女性の姿。
上巻のようなスピード感はなくとも、なんだかほっこり暖かくなるような気分になる。
苦難の末にたどり着いたのがこれなら、よかった、そうにっこりできるよう。
上下巻を一気に読むと、その余韻もまた一段と鮮やか。