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Amazon.co.jp ・本 (640ページ) / ISBN・EAN: 9784103750161
作品紹介・あらすじ
化け猫、河童、そして山姥――狂気に塗れた苦界を生き抜く女と、化生の者どもが織りなす怪奇譚。江戸は神田三島町にある三島屋の次男坊富次郎は、変わり百物語の二代目聞き手。飼い主の恨みを晴らす化け猫、命懸けで悪党壊滅に挑む河童、懺悔を泣き叫ぶ山姥が登場する客人の身の上話を聞いている。一方、兄・伊一郎の秘密の恋人が出奔。伊一郎の縁談を巡って、三島屋は大騒動に巻き込まれてしまう……。
みんなの感想まとめ
さまざまな人外の存在と人間の苦悩が交錯する物語が描かれています。三つの短編は、教訓や恐怖、優しさを織り交ぜながら、江戸時代の神田三島町を舞台に、化け猫や河童、山姥といったキャラクターたちが織りなす不思...
感想・レビュー・書評
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子供の頃見てた『まんが日本昔ばなし』を思い出す3つの話でした。教訓があり、恐怖があり、優しさがあります。637ページがありなかなかの読み応え。
猫の刻参り 猫の恩返しのメルヘンっぽい話と思いきや、人の怨みの話。前半は猫と人との交流で、1日のどこかに猫の刻というものがあるらしい。その猫の刻の時に月は可愛らしい形。その月が出てる時に猫の集会?がある。この辺ぐらいまでがメルヘンなんだけど、そのあとが辛くて人怖だ。おぶんという女性が辛い目にあい、酷く心が傷ついてしまった。昔仲良くなった猫のシマっこに恨みつらみを聞いてもらい、気が落ち着くのだけど、その後おぶんの心が変わっていく。優しいおぶんがどうなっちゃうの?と心配になってしまう。この話で最近読んだ、『本性』を思い出す。どん底にいる時に誰か1人でも傍にいてくれたら救われるんだろうな。おぶんにはそういう人、猫がいてくれたから良かったけど、サトウミサキはいなかったな…。傍に人がいれば、また違う人生だっただろうな…。なんて思いました。
甲羅の伊達 村の池のヌシ様と村人たちが昔からの因縁と戦い、村を守る話。先ず私はヌシ様の正体に騙されました。鼈甲が出てきたからてっきり亀の話?と思ってたら、別の甲羅を背負っている者がヌシ様でした。よく考えれば分かるのに、ちょっと笑ってしまいました。この話を読んでると、コロナ禍初期の頃を思い出す。山の奥深い村で同じようなことが起きれば、そこまでやっちゃうのかな?それにしても酷い。矢一とヌシ様、あちらの世界で思う存分相撲を楽しんで下さい。
百本包丁 母娘が命からがら逃げた先は、山の中にある不思議な御屋敷。そこで包丁人として働く。年季が明けるまで、山で迷った人たちに料理を作ってもてなす。無事年季が明けて村に帰れるのか…。母娘を脅かす花蝶という魔性の女がいるのだけど、彼女がすごく怖い。人なのか?妖なのか?怖すぎる。
少し百物語に飽きを感じていたのだけど、富次郎の兄の伊一郎の色恋沙汰、三島屋の災厄、そしてアイツが登場、となかなか忙しくなってきた。これから三島屋、富次郎がどうなってしまうのかを見届けないといけない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三島屋変調百物語 第十弾。
毎回新刊が出るのを心待ちにしている、お気に入りの当シリーズ。
今回は三話構成(+「序」&「富次郎の話――命の取引き」)となっております。
“変わり百物語”のパートは、各話安定の読み応えでその不可思議な物語の世界に、どっぷりと浸らせて頂きました。
それぞれの話に登場する“人外”のモノ達も魅力的で、
第一話(表題作)「猫の刻参り」で、死産に加えて姑と夫の因業な仕打ちに苦しむおぶんさんの為に、身体を張って報復をする猫神様の“シマっこ”。
第二話「甲羅の伊達」で、非道な盗賊どもから村を救う為に奮闘する、相撲が大好きな河童の“三平太様”。
第三話「百本包丁」で、魔性の女・花蝶が原因で巻き起こった村の火事から逃げてきた母子を山の神の〈御館〉へ導く山犬の“山桃”。
・・といった、人外(というか神)の方々と人間との交流と並行して人の業のおぞましさといった陰の部分の塩梅が絶妙で、毎度のことながらグイグイ読ませてくれますね~。
特に第三話「百本包丁」は、話のヴォリュームもさることながら、前述の“山桃”や山の神の屋敷である〈御館〉を仕切る“御台様”のキャラも良かったですし、〈御館〉の“包丁人”となった母子が作るお料理の描写も美味しそう!
そして、村を滅ぼすほどの毒婦・花蝶の色情っぷりや、山姥となってしまった女性の哀しみも含めて、凄みのあるストーリーで、個人的に好きでした(“迷い家”系の話、好みなんですよね~)。
・・と、「百物語」の方は満足だったのですが、三島屋を巡る状況がかなり不穏になってきているのが心配なところなんですよ。
それにしても、伊一郎の縁談がもつれてのゴタゴタとはいえ、お相手の側にも原因があるのに、あまりに三島屋ばかり割を食いすぎていないですかね?
てか、そもそも静香さんて“容姿が良い”以外よくわからん娘ですよね・・何だか第三話に出てきた魔性女・花蝶と重なる部分があるような気がするのは私だけ?
さらにさらに、あの“闇の商人”まで登場して、かなりダークな展開で幕を閉じるという・・もう、ラストの富次郎の“取引”が辛すぎる・・。
どうか、三島屋に平和と笑顔が戻ってきますように・・と願わずにはいられません! -
三島屋の家族の問題を背景に流しつつ、黒白の間では変わり百物語を開催。
いつもといつもではない出来事と。
おちかに代わって聞き手になった富次郎は話を聞くことで自分の人生の行き先を考えたり。
跡取りの出来物で男前な伊一郎には困難な恋愛問題に一応の決着が。兄弟とても仲が良くて、それだけに二人のこれからの人生を思うととても切なくなる。
今回は現実の三島屋の人々の激動がすごくて物語より印象に残った。もちろん黒白の間での3つの物語も不思議に満ちていて面白かった。
不思議で怖くて、ホッと心温まった。
ずっと読み続けたいシリーズ。
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出ていることを知らずわててに図書館に予約も…とても長い待ち。
なのでめったにないこと購入しました。
とても面白く、とても面白く‥‥
また次のを待つのです。 -
濃かった一冊。
語りはもちろん、三島屋を取り巻く事情も闇も濃かった。
聞き手と絵師修行に邁進する富次郎を見守る三島屋のおとっつぁんの温かい眼差しの好スタートから妖怪と人間の心の絡み合いに包まれた黒白の間へ。
相変わらず聞き上手の富次郎に、語り手の舌は滑らかに、読み手の心は温かい気持ちになれるのがいい。
猫と女性の古来から忌みの縁を可愛さから怪奇へ仕立てた表題作といい三話どれも最後はホロリ。
そしてこれからという時にどうして…。
富次郎の性格ゆえの取り引きと覚悟にぞわぞわ感と涙が止まらない。
やっぱり容赦ない、宮部さん。 -
語り手の言葉が聞き手の人生に影響を与える。
果たして富次郎を誘うのは、明か?暗か?
そして三島屋の人々の運命は?
・序
第一話 猫の刻参り・・・あの隠居所での多くの猫たちとの縁。
婚家での艱難辛苦に耐え兼ねて、おぶんは猫神様のお宮で
願う。「それなら、そいつらを懲らしめようか」
だが、それと引き換えになるのは大切なものだった。
第二話 甲羅の伊達・・・過去の悲劇がまたこの村を襲うのか?
盗賊との因縁。悪しき縁。でも村外からの助けがある。
そしてヌシの三平太様がいる!空前絶後の顛末へ。
忘れる?忘れるものか。三平太様はみぎわと共にいるから。
第三話 百本包丁・・・魔性の女を巡る火と狂気から逃げた親子は、
異界の御館へ。住まうは御台様と山犬の山桃。回りの森には
山姥が。母子は百本の包丁を使い終わるまで帰れぬ定めに。
謎あれど穏やかな日々。だが妄執のあの女の首が初代を襲う。
・富次郎の話――命の取引き・・・長兄・伊一郎の恋が引き金と
なり、三島屋を襲った大騒動は、大晦日の凶事と化す。
富次郎の決断は、あの裸足の男に会うこと。その目的とは。
悪しき縁に良き縁。苦界、現実と異界の不条理、
避けられぬ理を乗り越えた女性たちの物語が心に響く。
聞き手を務めて様々な運命の不思議さを知る富次郎だが、
足元から崩れるような三島屋の騒動と凶事は青天の霹靂。
蝦蟇仙人が言った、お金と名声だけでなくしばしば災難を
引き寄せてしまうことが現実に?これは運命なのか?
今後の三島屋の行く末が心配になってしまうラストでした。
でも、変わり百物語はもちろん続くはず。
まだ半分にも達していないもの。 -
本の厚さにひるむが、やはり一気読み。話は3つに分かれているとは言え、先が気になってやめられない。
三島屋シリーズは、聞き手が代替わりしてからも、面白さは変わらない。
欲を言えば、おちか夫婦と孫にも、ちょっと登場して欲しかった。 -
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大好きなシリーズ。「猫の刻参り」、「甲羅の伊達」、「百本包丁」の三話。個人的には百本包丁の話が一番好き。それらとは別の所でラストに富次郎自身がこの世ならざる者と命のやり取りを。三島屋、富次郎はこれからどうなってしまうのか、そこも気になるところ。おちかが聞き手の頃は時にほっこりする話もあったが富次郎に変わってからは重たい話が多い気がする。
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おー、なんというところで終わるのだ。
最後がいちばんの百物語では?
今回は全体的にちょっとお話が弱かったかなぁという印象。
最後の百件包丁はとてもよかったし、1話と2話ももちろんよかったんだけど、期待値が高すぎたかなぁ。
伊一郎の話に集約させる為に、あえて弱い物語だったのか?
にしても伊一郎、それでいいのか?
三島屋それでいいのか?
だからこんなことになったのでは?と思ってしまった。
とはいえ次回がやっぱり楽しみ。 -
今回も人間の業が恐ろしい物語集。ほぼ長編が三編のボリューム、なのにスルスルと読み終えた。
ところどころ入る挿絵も恐ろしいけれど美しく化け物(であって)も人間のような過去に涙をそそられる。
第三話が終わっての、「富次郎の話」の急展開には息を呑む。
まだまだ続きが気になるシリーズ。 -
間違いない作品。今回は百物語と言うより三島屋の内を描いた方がメイン。単に聞いての百物語と言うより三島屋の人々がより際立っている。聞いている方も人間、話す方も人間。しかも、時代は変われど親子の情は同じで、読み終えたあとも胸に残る作品だった。
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間違いのないこのシリーズ、聞き手が富次郎に代わってついに、おちかがほとんど出てこなくなりました。
短編にあわせて、全編をとおしてに三島屋の騒動が描かれている。
今回はもののけ3編。猫に河童に犬。
そして、不穏な終わり方…そろそろこのシリーズもクライマックスを迎えるのか。次作にも期待。 -
「大人版、御伽話健在」不思議で恐ろしくもあり、暖かい気持ちにもなれる。著書に関しては今まで以上に怖さや手に汗握る活劇など様々な要素が溢れてじっくり読んでしまう。
・猫の刻参り
・甲羅の伊達
・百本包丁
三つの物語りそれぞれの話がメッセージを持っていて非常に読み応えがあった。
個人的に「甲羅の伊達」の躍動感の強い冒険活劇何処かで、理不尽という言葉が出てくるが、必死に生きようとする人々の描写が素晴らしかった!アニメ化されると面白い!
「百本包丁」では多くの感情が入り乱れしかし最後には人間臭さ、人として心に訴えてくる大きな絆を感じずにはいられない、それぞれの物語に堪能する。
また著書では三島屋に降りかかる災いもクローズアップされる、変調百物語の初代聞き手であった「おちか」が抱える心の闇が著シリーズの盛り上げてきた、著書では二代目聞き手の富次郎にも闇が近づく、
これからの展開に目が離せない。 -
本屋さんで新刊を見つけたその場で図書館にリクエストしたけれど、待つこと半年。大人気のシリーズ。それにしても“猫”は偉大だし、ひとの気持ちはままならず、知らぬ間に買ってしまった妬みや怨みは恐ろしいし、隠しごとはいずれ露見する。
次作では三島屋にまたまた変化の予感。 -
三島屋変調百物語シリーズ10冊目。
1、猫の刻参り 130p
2、甲羅の伊達 210p
3、百本包丁 270p
猫の刻参りには猫神様が、甲羅の伊達には河童が、百本包丁には《山桃》という名前の大きな山犬が出てきました。犬好きなので、山桃に会いたくなっちゃいました。
三島屋さんにも大きな事件が起きて、、、次巻が気になり過ぎる。百本包丁の絵(看板)はどう仕上げたんだろうか?
今回の装画・挿画はこよりさん。
とても繊細で素敵な絵の数々でした。
宮部さんの本は内容がギッチリ詰まってるので時間がかかりましたが、楽しい時間でした。 -
人の心を語らせたらやっぱり凄い宮部さん。
今回も興味深かったです。
著者プロフィール
宮部みゆきの作品
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