明るい旅情

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103753056

感想・レビュー・書評

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  • 池澤夏樹の旅モノは良い…
    旅にでたくなる…

  • 池澤夏樹はその昔MSXか何かの宣伝で雑誌に出ていて、そのビジュアルが強烈に印象に残っている。だって、字面でアイドルだと思ってたら、あくの強いおじさんだったからね!
    その後折りにふれてたまに読みたくなる作家の1人である。今回は図書館で借りる。

    この本は旅行記や散文録という体裁をとるるのだけれども、もはや散文録やエッセイとは表現しがたいレベルに一話一話が煮詰まっていて、どれもうなずいたり、それは違うとおもったり、うなったりである。
    日本とにてもにつかない場所を求めてジュバ(スーダン)にいったらしく、ハルツームに先日行った人間としてその選択に共感する。

    「昔の自分のふるまいを今の自分の立場で解釈するのは、フェアでないかもしれない。何もわからずにうろついていただけなのに、それが今の自分を作る土台になったと言っては、いい気な出世話にしかならないだろう。たくさんの偶然の相対としての今のありようを、計算ずくの結果のように見なして、自分を賢く仕立てるわけにはいかない。」
    という一文にニヒルなかっこよさをかんじたのだけれど。その翌日に人から「ご自身のキャリアを振り返って、同じ道を歩まれようとする方にアドバイスするとしたら?」と聞かれ、頭の中で一時考え込んでしまったけど、30秒後には自分を賢く仕立てて全てが計算ずくであるかのように応えた。
    と、ここにだけ正直に記録しておく。

  • 尼崎市図書館

  • 忙しいときほど、どこか遠い国へ脱出したいという気持ちになるものです。面白い旅行記というものはそんなとき読むと、読んでいる途中束の間の小旅行を楽しめますが、読み終わると更に具体的にそこへ行ってみたくなってしまいます。この本は沖縄からハワイイ、イギリスや北欧、イスタンブールまで、様々な土地へ旅した記録です。
    著者自身が、その時その場所へは戻れない旅だとしても「明るい旅情の再現を心がけよう」と言っているように、全体的に爽やかで明るいイメージです。私が好きなのは「あのクジラのこと」「記憶の都市・イスタンブール」、そして行ってみたくなったのはやっぱりハワイイと北欧でした。

  • 「山崎さんご紹介ありがとう私も夏樹さんのような旅に」

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著者プロフィール

1945年生まれ。作家・詩人。88年『スティル・ライフ』で芥川賞、93年『マシアス・ギリの失脚』で谷崎潤一郎賞、2010年「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」で毎日出版文化賞、11年朝日賞、ほか多数受賞。他の著書に『カデナ』『砂浜に坐り込んだ船』『キトラ・ボックス』など。

「2020年 『【一括購入特典つき】池澤夏樹=個人編集 日本文学全集【全30巻】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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