君のいない食卓

著者 :
  • 新潮社
3.92
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本棚登録 : 88
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103776055

作品紹介・あらすじ

「食」を語ることで、ひそやかに亡き妻を昔のことを記憶にとどめたい。文芸・映画評論の第一人者による「食エッセイ」の名品。

感想・レビュー・書評

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  • 今は亡き、著者の奥さま(恵子さん)に癌が見つかったのが2006年、その病気療養中に引き受けた「食に関する」連載エッセイ。
    (UCカード会員誌「てんとう虫」2007年4月号~2010年3月号)

    その当時、この仕事を引き受けるかどうか悩んだと、川本さんは「あとがき」に書いている。

    それでも、「食は思い出とともにある」と考えた川本さんは、料理好きの奥さまのことを考え、余命の限られている間に、出来るだけ二人の時間を思い出しながら書き進めたという。

    いずれのエッセイも、さりげない市井の食べ物を取り上げながら、記憶の中の風景と向き合う著者の姿が、やや寂しげに綴られている。

  • このまえに川本三郎さんの『いまも、君を想う』を拝読しました。
    その後の彼の心の変化を知りたいと思って、この本を…二時間ぐらいで読破しました。

    この作品は、奥様の闘病中から、亡くなってしばらくの期間に書かれたものです。
    周囲に奥様が癌だと気づかれないように、また奥様にもそんな重い癌であることが悟られないように。
    いろいろ工夫した様子が見受けられます。

    さて、内容ですが、私の利用する図書館では「料理」のカテゴリーでしたが、決してグルメとか蘊蓄のようなものでなく、ほんとうに素朴な食事と、それにかかわる思い出や関わった人のことが書かれています。

    川本三郎さん、この段階ではまだまだ奥様への想いが強いと感じました。
    この後出版されたエッセイで、あなたの立ち直りを期待しています。

  • 食を語ることで妻を思い出すエッセイ

    いい関係だったことが伝わってくる

    このように妻に先立たれた夫がそのまま寂しさを本にすることは多いのに逆はあまりないような…

  • 川本三郎夫人の恵子さま、2008.6癌で早逝されました(享年57)「君のいない食卓」、2011.11発行です。亡き妻の料理、亡き妻と共に食べた食事を回顧する気持ちに心が揺さぶられます。また、このエッセイは、妻だけでなく母の料理、子供時代の食事をも含めた著者の「食」への思い出エッセイでもあると思います。妻を想う気持ちは、この作品の前年に出版された「いまも、君を想う」(2010.5)により強くうかがえます。一人旅の朝食、二段海苔弁当、三陸のホヤ、食堂のTVで相撲を見た子供時代・・・、私にも思い入れがありますw
    川本三郎さんの「君のいない食卓」、2011.11発行、川本さんのエッセイは安心して読めて、そして心に響きますね!奥様の料理に思いを馳せつつ一人暮らしの食を語るこの作品「君のいない食卓」と「いまも、君を想う」の2冊、何度も読んでいます。東大法学部ご卒業とか・・・。東大法学部のイメージがかなり改善されました(^-^)(失礼しました <(_ _)> )

  • 食の記憶は大切にしたい。

  • 愛妻を亡くされた筆者の食べ歩き? 一人で呑む燗酒は、寂しく美味しくないと
    そうだろうなと納得。行間から素敵な奥様だった事が偲ばれた。

  • 596.04

  • 食のエッセイ。
    全国を旅して、小さい居酒屋や駅前食堂に入って目立たないように過ごしていらして、他のグルメ本とは一線を画する。食べ物は訪れた土地を思い出させるよすがとなり、また亡くなった奥様やお母様、お世話になった先輩の思い出を浮き彫りにする。
    食の喜びと一人の悲しみに満ちた、食のエッセイ。

  • 以前室井滋さんがやっていた書評番組で紹介されていて、なんとなく気になってメモ書きしていた作品。

    食べる、をテーマにしたものが読みたくなったのでここに登録。

  • 食に関するエッセイ。

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著者プロフィール

1944年生まれ。評論家。著書に『大正幻影』(サントリー学芸賞受賞)、『荷風と東京』(読売文学賞受賞)、『林芙美子の昭和』(毎日出版文化賞、桑原武夫学芸賞受賞)、『郊外の文学誌』、『小説を、映画を、鉄道が走る』(交通図書賞受賞)、『時には漫画の話を』、『あの映画に、この鉄道』など多数。

「2019年 『東京は遠かった 改めて読む松本清張』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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