号泣する準備はできていた

著者 :
  • 新潮社
3.08
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本棚登録 : 3217
レビュー : 450
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103808060

作品紹介・あらすじ

大丈夫、きっと切り抜けるだろう。-体も心も満ち足りていた激しい恋に突然訪れた破局、その哀しみを乗り越えてゆくよすがを甘美に伝える表題作、昔の恋人と一つの部屋で過ごす時間の危うさを切り取る「手」、17歳のほろ苦い恋の思い出を振り返る「じゃこじゃこのビスケット」など、詩のように美しく、光を帯びた文章が描く、繊細な12の短篇。

感想・レビュー・書評

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  • どうしてこの人の書く女性たちは、皆こころがささくれだって乾いているのだろう。

    表題作については、実体のない愛をたたえ、それを疑うことなく飾る男女を暗喩を使って表現しているのだと思うのだが、
    個人的にはそのどうしようもなさが読んでいてむしゃくしゃしてくるので、二回目は読まないと思う。

    ただ、複雑な感情を丁寧に書いているので文学が好きな人は評価するのではと。直木賞だし。
    私は同じ細かさでも綺麗な江戸切子みたいな作品を探すことにします。

  • 甘ったるくて複雑でどうしようもない。けど、透き通ってきらきらしている。
    書き口や雰囲気のせいで気取った高級ワインのように思われるけれど、本質はふだん飲んでるぶどうの缶ジュースだ。どれもありふれた、けれども(だからこそ)胸に突き刺さるかなしみ。「お菓子の詰め合わされた箱」ではなく「ひと袋のドロップ」というたとえがたしかにしっくりくる。

  • これ、ずっと気になってた本。

    ・・・ちょっとガッカリ。

    短篇集なんです。このタイトルのお話も短篇で。

    なんというか、どのお話も不思議な感じです。

    好きなお話は「手」かな。あと「どこでもない場所」もよかったかな。
    他のお話は、なんだかスッキリしないというか、変なモヤモヤが残ったかなぁ。

    解説の中にあった
    「なぜ結婚は、ひとからなにかを奪うのだろう。
     愛の結実として結婚を選んだはずなのに、指の間からこぼれ落ちる砂のように気がつくと失われたものの残骸だけが残っている」
    っていうのは、すごく共感。

    まぁ、失うものばかりでもないけれど・・・。それでもやっぱり・・・。

    私がモヤモヤ残るのは、イヤな気持ちを思い出すからかもしれない。

    「熱帯夜」の千花が言った『人生は恋愛の敵よ』ってのが私には目からウロコかな。

  • 短編集。よくわからなかった。

  • 12話の短編集。
    タイトルが素敵すぎます。
    ただ、このタイトルから期待した内容とは違っていました。
    号泣するような感情的なものかと思いきや、穏やかに流れ、”雰囲気”で読ませる感じ。
    文体はやはりキレイです。江國さんらしい。普段感じていても言葉にすることが難しい感情が上手く表現されている感じがします。

    内容は残らないけれど、穏やかな雰囲気が残る作品でした。

  • 名前は知っていた。たまたま知り合いの家にあったから読んだ。あまり心に響かなかった。

  • 短大も慣れてきた2年目の、あんなに興奮した20歳もいってみればそんなにすごい事なかったなと思う、新しい彼氏も長く続きそうだなという、ちょっぴりけだるくて幸でも不幸でもなくてでも別に元気でもないというめんどくさーい状態を、マックスで120倍にしてくれるだっる~い本。

    3年半たった今も、題名見ただけで『うぇぇ・・』っと思ってしまった位パワフルな、だるさ全開の本。

    心に入ってくる事がないので、ひたすら久しぶりに読む日本語活字を読みました。

    こういう一人悶々とした気持ちをわざわざ字で書き表さないでほしい。
    特に女の『揺れ動く気持ち』なんてのは、5秒後には何の意味もなさない訳だし。

  • 恋愛短編集。日常の中の恋愛における、いろんな場面が切り出されている。全体的に哀愁がただよっているが、穏やかな気持ちにもなれた。恋愛の隣には、いつもこっそり哀しさがいるみたい。

  • 号泣する準備はできていた。
    これの続きがあれば、「だけど泣くことができなかった」だと思う。

    人間は寂しがりで、不安がっていて、弱い。
    なのに強がりで見栄っ張りだ。

    常にバリアー(言い方ださいけどw)を張って生きている。
    それはきっと他人に対して見栄を張るためでもあり、自分に対しても見栄をはるためじゃないかな。
    私はもっと強い。
    私はもっと幸せだ。
    そう思いたい。

    こんな状態だから、号泣する準備はできている。
    ふとした拍子に泣き出したくなる。
    だけどバリアーが邪魔をして、泣けない。

    もっと素直に生きたら人生楽しいだろうし、幸せなんだろう。
    まぁでもそれは難しいよね!笑

  • やっと自分が江國香織に追いついた感じ。
    今まで、苦手だったのは、将来の自分を既に描かれていたからか。

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著者プロフィール

江國 香織(えくに かおり)
1964年、東京生まれの小説家。1986年、児童文学雑誌『飛ぶ教室』に投稿した「桃子」が入選。2004年、『号泣する準備はできていた』 で、第130回直木賞を受賞。他、山本周五郎賞、中央公論文芸賞、川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞など受賞歴多数。代表作として、映画化もされた『きらきらひかる』や『冷静と情熱のあいだ』など。女性のみずみずしい感覚を描く作家として、多くの読者を魅了している。また、小説から絵本から童話、エッセイまで幅広く活躍中。翻訳も手がけている。2019年5月2日、2年ぶりの長編小説『彼女たちの場合は』を刊行。

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