王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―

  • 新潮社
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本棚登録 : 1383
レビュー : 202
  • Amazon.co.jp ・本 (134ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103834038

感想・レビュー・書評

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  • 祖母から伝えられた、自然の力を借りて人々を癒す、サボテンの魔女、雫石。
    同じように代々見えないものを見る力を持ち、占いで生計をたてる楓。
    この二人の物語の序章といった感じでしょうか。

    筋だけ追えばなんてことないお話。
    なのに、なんでこんなに癒されるのでしょうか。
    サボテンが燃えてしまった時、自分まで悲しくなってしまった。



    雫石のおばあちゃんがすごくステキ。
    サボテンを好きになった理由が切ない。
    おばあちゃんの言葉、覚えておきたいものがたくさんあります。

    「ずっと変わらない生活なんて全然面白くないよ。」

    「人のいるところには必ず最低のものと同時に最高のものもあるの。憎むことにエネルギーを無駄使いしてはいけない。最高のものを探し続けなさい。流れに身をまかせて、謙虚でいなさい。」

  • おばあちゃんと山で暮らしていた雫石。

    山が開発によって変わってしまったことをきっかけに、雫石は都会へと降り立った。

    占い師の楓のアシスタントをしながら
    サボテン公園で出会った男の子とのささやかな恋。
    楓の恋人でありパトロンの片岡さんに嫉妬の暴言を吐かれながらも
    大好きな植物と苦手だった人のことも
    いつしか受け入れていけるようになるまで。

    隣に住んでた人が殺人と放火をおこして
    住む場所を失った雫石だったけど
    周りの人の温かさの知ることができた。

    サボテンいいな〜。

  • ずいぶん昔に読んで、「あれ?こんな話だったっけ?」という感じにあっさり読み終えてしまった。
    この占い師の男の子は、他の小説に出てきた不思議なオブジェを作る子に似ている。誰だったかなぁ。

  • 2014.10

  • 王国1~4をまとめて。

    ばななさんらしいスピリチュアルな小説だった。
    でも、人間や環境についてのややお説教臭い雰囲気が
    鼻について、他の作品よりは好きになれないかも…と思っていたが、
    最終巻4巻のラストで、パパ2がノニに対して語る場面ですーっと氷が溶けるように
    それまで物語にまとわりついていたぎこちなさが消えていった。

    そして、あとがきのばななさんの言葉も素直に腑に落ちた。
    「彼らの奇妙なライフスタイルをまねる必要はない」とあったけれど、
    物語に登場する人たちは妖精の域に達しそうな超越ぶりなので、
    読んだ瞬間に無理でしょ、と思わず苦笑いしてしまった。

    そのあとに続く「ただ、自然とともに常にゆれている心、そこだけ読んでもらえれば。」という言葉には素直に共感できたけれど。

    「これからしばらくは大変な時代が続くだろう。
    直感と本能を信じ、自分を保つことをたえず続けていかないと、
    生きていくのが困難になるのではないか」
    というあとがきの言葉は2010年春に書かれたもの。

    そのばななさんの慧眼にぞくりとしたが、
    どんな状況でも人は適応して生きていくんだと思う。
    そのときに必要なのが物語なんだと、実感できる小説だった。

  • ひさしぶりによしもとばななを読んだ。目的はその3の台湾編。はじめてかと思ったけど、これ過去に読んだことあるわ。とデジャブをかんじさせるのがよしもとばななだと思っている。でもこれは本当に読んだことがある。敏感すぎる人々の日常。うらやましくもあり、おそろしくもある。私は敏感な人が苦手。心がみすかされるような気がするから。でもそう思っていることもみすかされそうで、実は仲良くなれそうな気がする。そんなことを想いながら読みました。私も分かり合えるサボテンのような存在がほしい。心を磨かなくちゃね。ととりとめのない感想を書きなぐってしまったわ。その2も読むわ。
    (201511)

  • よしもとばななさん、久し振り。
    スローな出だしって感じ。

  • 雰囲気はとても好きなのだけど、個人的には慣れない言葉使いというか文章で、地に足がつかない読み心地。だけどドキッとする文章が必ずあるのが印象的。

  • 2012.7.15読了。

    謙虚に、丁寧に。むつかしいんだなぁこれは。誰かに何かに、振り出しへ戻してもらわないと、見失いそうでこわい。

  • 吉本ばななさんの本だから、って無条件で手に取った本。
    「ひな菊~」とはまた違って穏やかな感じの話。
    これ、その1ってなってるけど2もあるのかな…?

著者プロフィール

吉本ばなな(本名:吉本 真秀子 よしもと まほこ、旧筆名:よしもと ばなな)
1964年、東京都生まれの作家。日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞。また「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞、デビュー作となる。
1989年『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。1996年イタリアのフェンディッシメ文学賞(35歳以下部門)、1999年イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門を受賞。2000年『不倫と南米』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。その他代表作に、映画化された『アルゼンチンババア』などがある。
海外での評価が高く、著作が多くの国で翻訳されてきた。

よしもとばななの作品

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