なんくるない

  • 新潮社 (2004年11月26日発売)
3.55
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784103834069

感想・レビュー・書評

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  • 最初のお話《ちんぬくじゅうしい》が一番好きだった。
    沖縄、もう一度行ってみたいなあ!

  • ばななさんの作品に当たり外れは大きくて、私はどうも恋愛がメインになってしまうとだめみたい。それは私が若すぎて経験がないせいでついていけないだけなので、話がどうというのではなくて。キッチンとかTSUGUMIとか、家族とか友人との交遊に重きを置いている(というより主人公が比較的若い)「吉本ばなな」時代の作品のほうが共感できる。今作だってあと10年後20年後に読んだらきっと「わかる!」ってなる……だろう。

    短編集。相変わらず文体はとても好き。めちゃくちゃ影響されるのはなぜなのか……描写が生々しいから呑まれるの?
    一番好きなのは「リッスン」。男の人が語り手でびっくりしたのと、ちょっと下品だけどやっぱり十四歳の彼女がいいキャラしてた。大人の女性が相手だったら、ただの爛れた恋の話で終わっただろうけど、十四歳ならではの奔放さと精神的にたくましいギャップが面白かったです。あと二篇は夫婦の話。
    「ちんぬくじゅうしい」のおばさん然り、ばななさんの話に出てくる、キーパーソンになる女性がなんか好き。みんな説教じみてるし、すべての言葉に共感できるわけじゃないのにね。

  • 沖縄を舞台に、沖縄へやってきた人たちの話。
    沖縄の大きさ、懐の深さに人は惹かれてやってくるのだろう。
    日常から遠い場所ということで、いろんな思い切りをつけるための
    踏ん切りをつけることもあるのだろう。
    踏ん切ること、新しくスタートを切ること、いろんなきっかけを
    人は探しているのだろう。

  • 沖縄にまつわるお話の短編集でした。沖縄の自然とか、都会とは違う空気感が良かったです。

  • 飽きるほど泳ぎ回ってもまだ広かったあの家は、たったふたりの不安定な男と女が作っていただけのものだったということを、大人になって知りきっと誰もががく然とすることになる。





    深刻さは伝染するからね。深刻になっていいことなんて一個もないよ。



    深刻になると息がつまって、しゅうって力が抜けちゃうからね、たくさん食べて、笑って、運動して、何事もたかったように、意地でも元気に生きてなきゃ。





    ひとりだと、ちょっとしたことをしゃべりあう人がいないから、かえって五感が研ぎ澄まされる。うるさい場所にいればいるほど、心は静かになっていく。



    「そんなに遠くないよ、今、ここにいるじゃん。気持ちの上で来ようと思えば、人は来るよ。来ないのは気持ちがもうないときだよ。簡単なことさ。」






    ちんぬくじゅうしい…家族の空気
    足てびち…こんな夫婦になりたい
    なんくるない…東京でれるかな。生きているだけで楽しい、ってひとでありたい




    「だって、自分と寝たことで誰かに泣かれたら、冷静になっちゃうわよ。」
    「ああ、そういう意味じゃなくて、嬉しいんだよ。」
    トラは言った。
    「うまく言えないけど、時間がもったいないような感じが止まらないんだよ。たまにこういうことがあるよ。どうしようもなくなって、自分が止まってしまうんだ。



    *・*・*・

    読むべき時に読めた、ベストタイミング!って膝をうちたくなるような本だった。沖縄、生きる、男女、そんなかんじ。
    よかったなー。なんかいやになったら、はじめのみっつを読み返そう。
    人生は短いのだから、ゆるゆると楽しいことをしていればいい

  • よしもとばななの作品を読むといつも思うことだけど、
    この作品は特に「言葉を丁寧に選んでいるな」と感じました。
    心情も、情景も。

    こんなに優しくて潔い、気のいい人たちが周りにいたらなーとうっとりしてしまうくらい、魅力的な登場人物がたくさんでてきます。
    私が沖縄好きなこともあり、内地の人が沖縄に憧れる心境に
    とても共感できる箇所がいくつもありました。

    仕事の昼休みを心待ちにしながら読んだ作品です。

  • 高校生以来でよしもとばななを読んだ。10代の私に、ばななはなかなかの衝撃だった。こんなにも少ない文字数、簡単な言葉で、なんて素敵な世界を広げる人なんだろうと思ったし、何とも言えない運命的なものがある男女の駆け引きに憧れた。
    三十代になり、当時とは違う作品とはいえ手に取ると、やはり感慨も少し異なる。しかしまろやかさの中にある鋭さが、人を刺すのではなく、人生にありえるより良きものだったり、自分で選択して歩いていくこと自体に一瞬のsparkをもたらしてくれるような感覚は同じだと思った。

  • 私は、今まで読んだよしもとばななさんの本の中でいちばん好きかもしれない。短編4つが入っていて、どれも「沖縄」が舞台。あったかくて柔らかくて、ずっとふらふらしていた脚がようやく地につくような安心感を与えてくれる。こういう純粋で真っ直ぐな心を忘れないでいたいです。普段仕事をしていると、こういう心の柔らかな部分を多少削ってしまっている。大切なことを思い出させてくれる1冊です。

  • 考えすぎず、今の流れに身をまかせる。

    忙しない社会人生活に疲れて
    ほどよく自分らしいペースを掴めるようになってきた今、
    とても共感できました。

  • 沖縄の魅力って一言では言い表せない。

    でもこのタイトル「なんくるない」が本当にピッタリ当てはまる。
    ソーダのような淡い海の色とどこまでも続く空と、変わりゆく空模様。しっかり根付いた大きなガジュマルの木。

    人間がちっぽけで、抱えている悩みや日々の慌ただしさが沖縄に行くと一瞬で「なんくるない」に変わってしまう。
    本当にオアシスのような島

    沖縄の良さがすごく伝わる小説でした!

  • 沖縄を舞台に、あくまで観光者(よそ者)目線で描いた短編集。沖縄のゆったりむわっとした空気感、碧く美しい海、おおらかな人々、開放的でエネルギー漲る沖縄そのものの存在感がひしひしと伝わってくる。それらすべてが、沖縄が愛される理由なのだと改めて感じた。ああ沖縄に行きたい。ひとりで、目的もなく帰る日を決めずにゆらりと旅したい。よしもとばななの作品をしっかり読むのは初めてだったが、繊細な心の機微を描くのがとても上手だと思った。登場人物の考え方や感情は100%理解はできないけれど、それでもどこか共感できる、そんな読者との接点づくりが上手い。


  • よしもとばななさんの、
    日常の描き方がなんとも好きで、
    なおなつ、舞台が沖縄。

    自分を「観光客だ」と言い切るばななさんのスタンスが素敵です。
    それくらい、かの地は日本であり、日本ではない。
    民俗学的にも、風土的にも、なにもかにも、わたしの憧れ。

    性格が真逆のひとと結婚して、離婚。沖縄旅行へ。という表題作が、何とも自分とかぶって、えもいわれぬ親近感。

    担当:佐藤亜美

    冬のおこもりに、風味絶佳のブックコーディネートはいかがですか?(。>∀<。)

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  • 吉本ばなな。
    吉本ばななだ。
    「なんくるない」のもどかしくも言いたい感じは伝わる。難しいよね、こういうことを言葉にするのって。言葉にしながらどっか、違う方に行っちゃいそうな。でも、あーわたしだけじゃなかったんだなぁって、みんなこっそり思ってるかも、みたいな。

    沖縄って遠い。まだ、わたしにとって行ってみたい土地になってない。いつかそんな日が来るかな。

  • 近々沖縄に行くので、テンションを上げる為に読んでみようと思った一冊。

    あたしはタイトルにもなってる、「なんくるない」という話が一番好き。

    沖縄に行ったら時間の流れ方が違うし、パワーがすごいし、全部が素直に真っすぐダイレクトに入ってくるかんじ。やっぱりそうよねぇ!って思いながら、優しい気持ちになりながら、あたしはあたしでいいのかもなと思いながら読みました。

    「…体と考えとやってることがいちいちばらばらになると、きっと簡単に病気になっちゃうんだ。…」

    うんうん、ほんとにそうだ(笑)

    早く沖縄に行きたいー!

  • 大切な人を失って落ち込んだり、心を通わせ合える人に出会って喜んだり、生きていると良いこととそうでないことが繰り返しやってくる。どんな人生にも波がある。辛い時、そう思うと少し心が楽になるような気がする。「人間ってそんなにはがんばれないものだから……。そして、がんばるために生まれてきたわけじゃないから」こんな言葉をかけてくれる人物は小説の中にしか存在しないかもしれない。わたしもがんばりすぎてたかな。肩の力がふっと抜けた気がした。

    p27幸福な午後が夕方に向かってゆったりと流れていった。

    p69これからの人生、私は自分で選んだ人生のあまりの重みに、何度もだめになりそうになるだろう。

    p100「でも君は思い通りに生きたいんだろう?少しも人に合わせてやっていこうという気持ちがないんだろう?不器用そうに見せかけているけれど、奥の奥では人を見下しているんじゃないの?だからわかる人にはわかるんだよ。」

    人間ってそんなにはがんばれないものだから……。そして、がんばるために生まれてきたわけじゃないから。

    「自分でそう決めたなら、大切なことね。」

  • 沖縄へ旅行に行くことになった時に読み始めた本。

    仕事に疲れた時、行き詰まった時に、思い出して読みたいと思った。

  • 20160811

  • 沖縄を舞台とした短編集。
    それぞれに共感できる部分とできない部分があるが、ばなな氏の描く夏の、海の、緑の描写はいつも強烈に胸にしみてくる。

    「ちんぬくじゅうしい」が好き。
    「なんくるない」はあまりピンとこなかった。
    好みは分かれるんだろうな。

  • 分かるところは分かる。分からないところは分からない。分からなくても面白い。
    あとがきで、よしもとさんが自分は観光客だと言っているのが嬉しかった。外の人間が沖縄に対して感じること、外の人間しか描けない心の動き。
    私は最初のちんぬくじゅうしいが一番好きだった。

  • 『なんくるない』って言葉に魅力を感じて読んでみました。沖縄を舞台にしている短編小説で、読んでいると本当沖縄にいる気分になり、頭が休まる感じでした。

    人間関係、寂しさ、満たされない心で、自分らしさや、どう生きたいかが分からなくなった時に読んでみると、ふと力が抜けて、自分がどうしたいか背中を押してくれるようなお話でした。

    今の世の中は、便利な事も沢山だけど、いろんな疲れる事も沢山。。自分が居心地がいい場所や一緒に居心地がいい人と、ゆったりした気持ちで過ごす事が出来る自分になりたいなぁ。って思いました。

    2015年3冊目 2015.3.8

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著者プロフィール

1964年07月24日東京都生まれ。A型。日本大学芸術学部文藝学科卒業。1987年11月小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞受賞。1988年01月『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞受賞。1988年08月『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞受賞。1989年03月『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞受賞。1993年06月イタリアのスカンノ賞受賞。1995年11月『アムリタ』で第5回紫式部賞受賞。1996年03月イタリアのフェンディッシメ文学賞「Under 35」受賞。1999年11月イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門受賞。2000年09月『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞受賞。『キッチン』をはじめ、諸作品は海外30数カ国で翻訳、出版されている。

「2013年 『女子の遺伝子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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