王国〈その4〉アナザー・ワールド

  • 新潮社
4.02
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本棚登録 : 822
レビュー : 130
  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103834083

作品紹介・あらすじ

視力の弱い占い師のパパ、薬草茶作りの達人のママ、そしてパパを愛するパパ2…。3人の親の愛を一身に浴びて育った片岡ノニは、陽光降るミコノス島で運命の出会いをした。その相手は、"猫の王国の女王様"と死に別れた哀しみの家来・キノだった。

感想・レビュー・書評

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  • 王国の続き。楓の子どもの話。
    設定は突飛すぎる!
    猫の女王の妻に先立たれ、猫探し業をする絵描き。
    楓の子どもはレズで失恋してるし。


    まぁでも相変わらず心地よい感覚はたくさん。

    あぁ、あの場所で、あの人と過ごした、あの時間はなんて素敵な時間だったのだろう。

    自分は自分のよしとすることを、静かに、もくもくとするしかないし、自分のよしとしない事が起きたら、静かに離れればいい。

    ただ自然の様子を眺める時間を人生に取り入れようか。

    あの人のことが好きなのは、あたしに何かを与えてくれるからじゃなくって、あの人の生き方そのものが好きだからなんだよなぁ。

  • 王国シリーズの最後の一冊。
    時は流れて、雫石の娘であるノニが主人公に。物語の集大成とも言えるんだけど、単なる終わりとはまた違って、書かれていないだけで登場人物たちの人生は続いていくんだろうなぁ、なんて思わせられる。
    温かい感情が自然と沸いてくるような、やさしい気持ちになれる小説です。今年の終わりに読めて良かった。

  • この物語の植物と人間のかかわり方にとても憧れてしまう。
    ひとつの仕事を一生懸命にすること。
    恋は落ちるものなので後で考えると何故と首を傾げるような
    相手であっても、暴力的な激しさで落ちてしまうこと。
    ここに存在することは物凄い奇跡であること。
    人間って怖くて凄い。
    私も傷ついているときに精霊に手を貸してもらえるような
    生き方ができるといいなと、半ば本気で思う。

  • 雫石の娘の物語。こうなるだろうなという感じに物語が
    進んで行ってしまうので、だいぶ前に読み終わって
    そのままになってしまっていた。
    悪い作品ではないけど、なんか物足りなさも感じる。

  • 2010.09.22 初読 個人蔵書

    1~3を読み返して、4もついに買ってしまった。借りようと思ってたのに待ちきれなかった。でも買って良かった。手元に置いておきたい一冊だから。

    主人公が雫石の娘になってる!娘から見た雫石が、変だけどたくましくなってて嬉しかった。

    今回はつい親目線で読んでしまった。
    とてもとても暖かい。

    「苦しいときは、小さいときのことを思い出してね。ほんとうのパパと、パパ2と、私がどんなにノニちゃんををかわいがって育てたか、パパは死ぬとき、どんなにあなたがいることに感謝していたか。~~~もしもこの世に神様がいて、こんな目で人間を見ていたら、なにひとつ淋しがることはない、そういう目で、あなたは見つめられて育ってきました。~~~たとえばあなたが今死ぬとしても、ママにはなにもしてあげられない。それはあなたの人生、あなたの問題だから。そんなことになったら、ママも死ぬかと思うくらい苦しむと思う。でも、ママは、そういう意味では悔いをもっていない。あなたを愛し、無事を祈ったそのことには一点の曇りもない。」

    「あなたはとても優しい子に育ちました。優しい言葉しか言えないくらいに。だからつらいことも多いかもしれないし、親たちはこのいろんなものがある世界の中で、実際にあなたを守ってあげることはもうできない。でも、いつでも、あなたの優しさを大切に思っています。どうかそのままで、優しくいてください。」

    「~~~だれもだれかを裏切ったり背いたりしないよ。だれも悪くはない。時間が流れてるだけだ。そして自然にその人の思う方向に変わっていくだけだよ。~~~今日は今日の光だけを見て、精一杯体も心も動かして、とにかくただ生きるんだよ。楓にもらった大事な命を、大事にしてくれ。俺は君にいつもそれだけしか望んでない。~~~とにかくそんな感じでもかまわない、とにかく生きていてほしいと思う。」

  • くびをながーくしてこれが出るのを待ってた。待たせただけあって、さすがのばなな節です。王国3までとのつながりに気づいたときの衝撃がすごかった!小説の中の「命があるから生きているのであって、なにかを成すために生きているのではない」っていうところに強く心揺さぶられました。

  • 雫石の娘、ノニが主人公の話。ノニの親は三人いる。
    すでに亡くなってしまったパパ1(楓)、そしてパパ2(片岡さん)とママ(雫石)。

    パパ1との思い出の島でキノと出会ったノニは、亡くなってしまったキノの奥さんのことやかつての自分のパートナー・サラのことを想いながら自分の未来を考える。

    ノニは石の力を引き出す力を持っていて、石のアクセサリーを作っている。もっと高級な石も使おうと決めたノニは片岡さんと人生について語り合う。お風呂で。

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    登場する人たちは皆お金持ちなのかな……と思いながら読んだ。2週間の海外旅行や、思いつきの海外留学、なんか住む世界が違うわって感じだった。まさにアナザーワールド。

    雫石が娘のノニに突然演説を始めたりするから、さすがにこんな人いないでしょ、と思って冷めてしまった。

    最後まで雫石に引っかかってしまったな。
    もっと読書をエンジョイしたい。

  • 番外編は、本編よりもちょっと冗長に感じた

  • 続きものなんだけど、たぶん3巻までは読んでいるはず。と思って4を読んでみたが
    さっぱり覚えていない。
    でも、やっぱりばなな先生の言葉の表現の仕方が好きだなぁ。と感じた。

    なんか癒されました。

  • 初めて読んだのは中学生のときだった。一度読んだ小説はほとんど読み返さないタイプだし、当時はお金もなくて図書館で借りた本ばかり読んでいたけど、この本のことは「大人になって自分でお金を稼ぐようになったら買おう」とずっと思っていた。なんでそう思ったのかは覚えていないし内容もぼんやりとしか思い出せない。それでもこの本のことがすごく好きで、この本がほしいと思った気持ちだけは覚えていた。
    それから10年近く経って、ふと思い出してこの本を買った。1から3まで読んで、4も読んで、4のあとがきを読んだとき、全部いっきに思い出した。なんでこの本のことが大好きになったのかも、なんでこの本がほしかったのかも。この本のことを好きになったときの気持ちは忘れたくないし、改めて読んでこの本のことを大好きになった今の気持ちも忘れたくない。見失いそうになったときの目印にしたい。地図にしたい。羅針盤にしたい。だからちゃんと、これからの人生であと何回も読み返したい。そう思える本に出会えてよかった。

    【読んだ目的・理由】また読みたかったから
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆5.0
    【一番好きな表現】なにを滞っていたんだろう? なんでなにかを決めなくちゃいけないと思っていたんだろう。風も波頭も気持ちも遠くの緑のざわめきも港に見える船も全部がバランスよくそれぞれに動いているその世界の中で、私は自分のことをばかみたいと思った。何も欠けたものなんかないのに、自分だけ狭い気分になって深刻ぶることさえも、ゆるされているのだと。(本文から引用)

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著者プロフィール

吉本ばなな(本名:吉本 真秀子 よしもと まほこ、旧筆名:よしもと ばなな)
1964年、東京都生まれの作家。日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞。また「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞、デビュー作となる。
1989年『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。1996年イタリアのフェンディッシメ文学賞(35歳以下部門)、1999年イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門を受賞。2000年『不倫と南米』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。その他代表作に、映画化された『アルゼンチンババア』などがある。
海外での評価が高く、著作が多くの国で翻訳されてきた。

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