瞳の中の大河

著者 :
  • 新潮社
3.68
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本棚登録 : 110
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (399ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103841043

作品紹介・あらすじ

険しい山に囲まれ、悠久なる大河が流れる王国。長年続く野賊との内戦を終らせ、祖国に平和をもたらす-正義を胸に、理想を貫き、どんな状況でも、「生」を信じ、国を愛し闘い続けた大佐・テミズ。この男が人生を賭け、夢見たものは…。人々を愛し、孤高の生を全うした男の壮大で波乱に富んだ人生を描く、新鋭による圧巻の長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • じっくりした話だった。アマヨクの透明感と、死んだ後にも人々の心に残る感じがいい。

  •  読んで良かった。後半、こんなに泣くとは思わなかった。なんだかな。

  • 長年の内戦を終らせ、国に平和をもたらす。信念を胸に、野賊との闘いに生涯を賭けた軍人テミズ。祖国を愛し、人を深く愛した孤高の男の波乱に富んだ人生を描く。

    非常に重い、骨太ファンタジー。ファンタジーですが児童書ではなく、一般文芸として出されるのが正しいです。
    テミズは狡猾で、人間臭いところもある男ですが、その中には一本の太い芯があるやっぱり崇高な人物でした。
    終盤で殿下が即位して、物語が一気に動きたすところは実に快感。ただ、惜しむらくはどんな国で、どんな文化があって、どんな気候で、どんな風土で、どれくらい産業が進んでいるのかなどが書かれていなかったことが残念。
    ですが、タイトルにふさわしい大河小説でした。

  • アマヨク、頑張った。

  • わあ!文庫にならないのが不思議なくらい、めちゃくちゃ面白かった。一生を描くわけなのでやはり急ぎ足にはなるけど、俯瞰したところからの視点が合っていたかも。映画を観ているようでした。
    ちなみに、2012年に文庫化しました(びっくりした)ことを追記します。

  • 大河恋愛小説

  • ファンタジーにカテゴライズすることにとまどうほどの、超重量級だった。
    一人の武人の生き様を、冷静な目で、しかし骨太に書ききった物語。
    これは大人のためのファンタジーだ。むしろ子どもには勧められない。

    「国のために」。そして、「あの方」のために。
    愚直に、理想を現実とするために、武人として野賊と戦い続けるアマヨク。
    そんな「英雄」アマヨクに対する酷い仕打ちに、途中は辛くなって何度も止まりながら読んだ。
    (というか耐え切れず、最後の方を確認してしまった・・ガーン)
    カーミラの生き様も壮絶だった。
    強い信念があれば、ここまで不屈に生きられるのだろうか。
    最後は展開が早すぎるようにも思ったけれど・・・、
    しかも、こんな裏切りが最後にわかるなんて・・・。

    “「あいつは知らなかったよ。最後まで、高潔な人物だと信じていたよ。」”

    これはアマヨクにとって救いなのか。

    沢村さんの本、別のも読んでみたい気がするけど、だいぶ重いので迷ってしまう。

  •  架空の王国を舞台とするファンタジー小説、というよりは、骨太な歴史大河活劇と言った方が近い。
     内戦終結と国家平定を目指して野賊との戦いに身を投じ、波乱の生涯を送る主人公は、清廉潔白なだけの軍人ではない。
     英雄でありながら人間臭く、理想を掲げつつも泥臭く、武骨に且つ柔軟に、信念を貫いてゆく。
     周辺の人物配置も巧みで、二転三転する展開と相関関係は、まさに物語の醍醐味。
     権謀渦巻く政争、肉親の相克、裏切り。
     王国の歴史のうねりを描ききる、簡潔で力強い筆力に圧倒され、陳腐でウェットな感慨など、容易に押し流される。
     それでも、静かな終息に遣り切れなさが残るのは、主人公の想いが、結局のところ一方通行だったのかもしれないと感じてしまうから。
     アマヨクが、(平和への希求とは別に)個人的な願望として心の底で欲していたのは、敬愛する『彼』唯一人に認められ、愛されることだったのではなかろうか。
     対する彼が、あくまでその母親にこだわってアマヨクを切り捨て、政治的な判断であったにせよ、当初からの背信が判明した後は、どうにも哀しさが拭いきれない。

  • 2011/03/08 読了

    最後、切なすぎて泣きました。

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