- Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103864028
感想・レビュー・書評
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「仏典をよむ」という書名から、主要な仏典の解釈というか、そこに秘められた真理が解説されているのかと思って読んでみたが、良い意味で期待を裏切られた。
つまり、「仏典」そのものの解釈というより、それを包み込む社会的なコンテクスト、説教する側からだけではなく、それを受け止める庶民からの視点を踏まえながら、解釈していくもの。
よって、日本の仏教が世俗的で、葬式仏教になっちゃているのを、単なる堕落ととらえるのではなく、日本の仏教思想がもともと持っていたベクトル(それは説教する側と受ける側の相互作用でうまれるのだが)のなかで読んで行くわけで、とてもスリリング。
あと、結構、ポスト構造主義的な問題意識をベースとした読みもあって、面白い。絶対的な他者としての死者といった視点とか、テクストの脱構築的な読みとか、デリダ的なところもある。また、仏典を現代の問題意識から読むのではなく、それが書かれた時代のなかでの読みをしていくことで、私たちの現代の考え方を相対化させていく試みは、フーコー的。
仏教研究のニューウェブかな?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
10/03/31。
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仏教を知るにつれて、「お経がわからなきゃダメだ!」と思い始めたので、初心者でも読めそうなこの本を読んだ。
なかなかおもしろい。なんとなくお経の歴史がつかめた・・かな。
インドから中国を経由して日本に入ってくるときの変化がおもしろい。
あと、言っていることが学者さんだなぁ。という箇所がいくつかあった。仏教は、やっぱり実践者が語る方がかっこいい。