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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784103912033
感想・レビュー・書評
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殺人事件については一応の解決はあるけど、もはやそれどころではない事態になっている。
軍艦「橿原」は、多数の一塊となった観念が国や組織を動かしていくイメージそのものに思えた。
苦痛を避ければ、その分の苦痛が未来に先送りされる…という装置の発想にはちょっと考えさせられるな。
しっちゃかめっちゃかだったけど、読後のこの切なさは何だろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
●読了しました。
軍艦「橿原」で発見された不可解な死者とは?
「橿原」に乗り込んできた黒装束の男たちとは!?
そして「橿原」に課せられた謎の使命とは!!?
あとはネズミとかネズミとかネズミとか人間鼠とか!
異常な緊張感と閉塞状況の下で次々に死者が増え、奥の院ではソドムとゴモラの如き痴態が繰り広げられる中、艦内の一兵卒に至るまで急速に狂気へと染まりゆく・・・・・!
●・・・・・・・・・って。タイトルに完全にだまされましたな・・・(´Д`;)
『鳥類学者のファンタジア』的なものを期待したら『浪漫的な行軍の記録』の方向だったような。
読了後下巻の作品紹介を見たら、「日本人論や戦争論が展開される純文学長編」となっていましたが、ええまあそんな内容です。最後の方はなんだか戯曲調。コロスもあるよ!
石目青年視点の文体は、やっぱり変なユーモアがにじみ出ています。よい。
左翼的文化人みたいな人にすすめるのは読みが甘すぎるだろうか・・・・・。 -
戦記小説・ミステリー・幻想奇譚から戯曲・俳諧まで様々なスタイルに則り、抒情的で格調すら帯びた「美文」から「なんかヤバくね」まで多様な語り口から描かれるのは、戦争。
戦争と日本。虚構と歴史。ナショナリズムと物語。死者と言葉。これら重厚な主題が重層的に語られ戦争が戦争と現代が問い直されていく。単純な修正や盲目的な反省とは別の仕方で戦争と現代を問い直すために、一読だけでは分かりかねた本書を何度でも読み返したい。 -
すさまじい力技
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2020/11/27購入
2020/12/27読了 -
R2/2/13
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2016/09/27-10/18
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978-4-10-391203-3 412p 2009・1・25 ?
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だんだん狂ってきてわけがわからなくなっていくような作品だがおもしろかった。
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虚と実が入り混じる奥泉ワールド。
語り手や時点、表現形式が複雑に交錯し、読者は落ち着かない気分を強いられる。
小説的試みはいろいろされているが、物語を引っ張る軸は余り強く感じられず、読了感は整理しづらいものであった。
戯曲形式をとっていないところも含め、全体として一種戯曲を見ているかのような感じも受けることがしばしばあった。 -
上下巻とも、試練でした。
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太平洋戦争を通じて日本人の精神性を描くのが主題か。 そういう意味では「浪漫的〜」に続く作品だ。 「座りの悪い」話なのはいつものことだが、それにしても難解。 (構成が「白鯨」のオマージュらしい。わからん) そして文章の密度は過去最大級。 終盤のSF的展開にニヤリとするし(ロンギヌスw)、 毛抜け鼠の存在は奥泉にしか出せない「語り」のマジックだ。 まぁビギナーにはすすめにくい、奥泉プロパー向け作品だろう。
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橿原などを舞台とした作品です。
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2011年6月14日読み始め 2011年6月18日読了
上巻はコメディタッチでしたが、下巻では橿原の目的が段々と明かされていき、死者もごろごろ出るわ、過去と未来が行き交い幻想的な部分も多くなってます。とらえどころのない作風なんで、読む人によっては怒りそう…。
自分も???って感じでしたが、一応筋は通ってると思いました。ただミステリ的ではなく、SF的には。
「白鯨」をモチーフにしているらしく、読んどきゃよかったです。
作品のテーマとして、太平洋戦争時の(狂気も含む)日本人と、現代の日本人の乖離を描きつつ、基本的なところは同じなんじゃないの、今の日本は過去のことをさっぱりと忘れてしまってるけど、そりゃおかしいんじゃないの、みたいなこと…なのかなと思いました。
最後の主人公とネズミは、ちょっと泣けます。 -
軍艦「橿原」には、「神器」がひそかに持ち込まれていた―。大量発生した鼠、そして極秘任務の真偽を巡って錯乱する兵士達を運んで航行を続ける「橿原」の艦底で、時空を超え、民族を超えたスケールの日本人論、戦争論が展開される。記念碑的純文学長編。
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(上)を読んだので続けて読んだが、やっぱりよくわからんかった。
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群像2009年6月号書評より
新潮2009年4月号書評より
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