ノーザンライツ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 80
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103956037

感想・レビュー・書評

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  • 北の遠い地で生きている人々。自分とはかけ離れた存在である彼らだったのに、ページからは足跡と吐息が感じられる。話一つ一つに、肺に冷たい空気を吸い込んだような、気持ちが引き締まる読後感がある。

  • 図書館でハードカバー版を借りました。最後の幕切れがなんとも物悲しい…
    自分の知らない世界や人々を本という形で紹介してくれたことに対する感謝と、もうそんな橋渡しができる唯一の人がいないという喪失感を感じた。自分にとって著者さんは写真家よりも文筆家の印象が強い。

  • 星野道夫のエッセイは「旅をする木」を先に読んだことがあるので似た話が多々でてきた。けどこれはエッセイの中でもアラスカの過去と行く末に焦点を当てている。プロジェクト・チェリオットを筆頭にアラスカが現代文明と衝突した出来事、そして確実に変わるアラスカの性質に翻弄される人々。激動の時代を生きているのだなと自分も思わされた。アラスカの人々も同じような気持ちを抱えて、未来に希望を持てず不安や焦燥感に駆られながら選択を迫られているのだ。勝手に仲間意識を抱いた。
    それと自然に関する項で、誰にも見られない自然は意味がないわけではなく、ただ存在するということを知っているだけで何だか救われたような気になるというのがまさに自分の気持ちを代弁してくれている言葉だった。人も同じでただどっかで彼らの哲学を持ち続け、孤高に生きてくれていたら自分はそれだけで、自分のやっていることや考えていることも肯定されているような気がしてくるんだ。そういう存在は絶対に必要だからなくすことはできない。

  • 価値観の全く異なる二つの文化について、その記録が記されている。アメリカの開発者と、アラスカに昔から住む人々。原発と暮らし。油田開発と自然保護。実話に基づく果てしなく壮大なスケールの物語が、星野さんの目線で描かれている。

    けっこう登場人物の相関が複雑なので、メモをとりながら読むと深く理解できました。とても考えさせれる内容ですが、素晴らしい本でした。

  • 2014/4/21購入

  • アラスカはいい、こんな素朴な生活ができれば・・・

  • 星野道夫(著者)が実際に体験したり、聞いたりしたアラスカについての紀行文。

    読後の感想。
    切ない・・・。

    著者がアラスカで出会った沢山の人達の中で最も親しい80歳過ぎの友人の若い頃の話からこの本は始まった。そして、終わりの話は、幾分も余命が無い年老いた友人の為に、約束の川へ旅をしたことについてが、書きかけで終わる。なぜ書きかけか・・・それは、著者がロシアへ取材中にクマに襲われて他界してしまった為。そして、この本の最後を締めたのがその年老いた友人。なんて切ないんだ・・・。著者がこの本の中で述べてきたアラスカの自然とか先住民とか近代化とかの話が全てどこかへ逝ってしまうほど、切ないラストだった。ただのアラスカの紀行文かと思いきや、ですね。

    先住民の暮らしという観点の自然保護

    都会人から観た自然保護

    全く別次元のものだと分かりました。
    星野道夫のような人生もありかなと通勤電車の中で思いました。

  • 星野道夫さんの著書を4~5冊程読んできましたが、特にこの本は感動しました。読みながら、感動で涙が出てきました。特に泣かせる話を書いているわけではないのですが、でも、そこに描かれている人物に思いを馳せると、感動して涙が出ました。

    星野さんの文章に吸い込まれていきます。

    アラスカの核実験場化計画を廃止させた話は、今の日本を思うと、場所は違えど、構図は似ているなと思わされました。

  • 故星野氏の遺作。

    ここには、沢山の奇跡が含まれているような気がする。

    悠久の時の音。

    耳を澄まして素直に聞こうとする彼の姿勢に
    沢山の世界が共鳴する。

    大きな流れの中の静かな点を知ることができます。

    暖炉の前で読みたいな。

  • 自分のキャリアを捨ててもアラスカを守った男ビル。自分が何をしたいか、どう自己実現するか、個人を重視する今、目先の利益を捨ててもアラスカを守った彼の姿勢には感動した。自然と共存するエスキモーたち、その共存の仕方を共存していない人間が決める無意味さ。彼らの生活が否定されていく一方で助長される大量消費の生活。一度知ってしまったらもう後には戻れないのか。

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著者プロフィール

写真家・探検家

「2021年 『星野道夫 約束の川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

星野道夫の作品

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