六番目の小夜子

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 137
  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103971023

感想・レビュー・書評

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  • 恩田陸さんのデビュー作、やっと読めた。

    高校の謎の行事である「サヨコ」に関わる学生の高校最後の一年間の話である。「サヨコ」とは何者なのか、何かの儀式なのか、読む前からハラハラしながら読み進め、転校生の「津村沙世子」が恩田さんの作品の「水野理瀬」と重なってしまったが、最後までバイアスにかかってしまった。
    人間の本当の怖さは「妄想」や「思い込み」じゃないかと私は思う。伏線やどんでん返しなんかはミステリーでありがちだけど、この物語は言葉巧みに読み手を思い込ませていき、そこに恐怖心を作っていく。
    最後まで読んでやっと自分の頭の中で何かに気付かされたような感覚だった。


  • “小夜子”伝説のある学校にやってきた転校生沙世子。雅子や由紀夫、秋や生徒達を巻き込んでサヨコ伝説が動き出した!
    今年のサヨコは誰? 沙世子は一体何者なのか?
    謎が謎を呼ぶ学園ホラー小説。

    学園祭で生徒全員が「六番目の小夜子」を上演するシーンの、不気味さと静かな恐怖が恐ろしかった。
    ホラー色の強い描写があるわけでもないのに全体を通して得体の知れない怖さがあってドキドキした。

  • ミステリー的な要素が楽しめました。
    推理小説ではないので、全てが明らかにされないところが
    賛否別れるところかもしれませんが、私は十分面白いと感じました。

  • ややライトホラーがかった話の雰囲気が、結構好きです。
    主人公がどう出てくるかがとても気になって、先を急いで読んでしまいました。
    読後感は良かったので面白かったです。

  • 奇跡の再放送だったらしい,20年前のドラマを観てから,この原作を読んだ。そもそも,ドラマのスジがどうにも意味不明だったので,原作を読めば理解できるのかと思ったのだが,何なんだあのドラマは。原作と全然違うじゃないか。脚色によって良くなったところは特にあったようには思えない。個々の改変は安っぽく場当たり的にしか思えない。酷いものだ。あんなドラマが今更話題になるのは,女優デビューだった松本まりかさんを始め,当時中学生だった,今をときめく俳優さん女優さんの若くみずみずしい姿が見られるということに尽きるのではないか。ドラマとしては評価できない。そりゃ奇跡の再放送だわな。いつも思うが,力のない脚本家が優秀な原作をこねくり回した挙げ句,めちゃくちゃにしてしまうのは,本当に腹が立つ。後年直木賞を受賞することになる作家の作品を手前勝手に改変しようなど,烏滸がましいにもほどがあるというものだ。
    で本作についてだが,最後に全てが明らかにされるわけではないのだが,やはりきっちり計算されて無理のないストーリーになっている。ドラマがオリジナルのヒロインを導入したのは無駄としか思えない。雅子と秋を軸に進む原作のほうがよほどスムースに物語に入り込める。巻末の綾辻行人氏の解説にあるように,そこはかとないホラーとしてもミステリーとしても学園ものとしても十分に楽しめる作品であった。
    しかし,3年に一度,先代のサヨコが次のサヨコを選ぶという設定は今ひとつ腑に落ちない。在校時に選ぶのであれば3年生から1年生に引き継いで,その1年生は2年後に3年生になるまで息を潜めていることになる。しかし作中では卒業式で花束とともに託されると書いてある。ということは相手は新2,3年生に限られるわけで,新2年生が3年になるまで待っても3年に一度にはならない。その矛盾のせいか,六番目のサヨコは卒業式に引き継がれたわけではないようだ。うーむ,どうも納得行かない。何か勘違いをしてるのだろうか。

  • 「蜜蜂と遠雷」を読んでとても良かったので、恩田陸さんをもっと読んでみようと思った。
    「夜の底は柔らかな幻」の後に、恩田陸さんならこの本だと言うことを聞き呼んでみた。
    ちょっと期待が大き過ぎたか。
    うーん?
    もっと若い時に読んでたらまた違って楽しめたのかも知れません。

  • 昔NHKのドラマで見た。不気味な様子が記憶に残っている。今回読んでみて、ドラマより細部がよく分かった。花宮雅子の通う高校にはサヨコとよばれる伝統行事があった。皆が詳しく知っている訳ではないが、切れ切れにその話は聞いていた。毎年鍵を受け渡して行くのだが、三年に一度はサヨコが現れたしるしとして誰にも見つからずに教室に赤い花を飾っておく。そして誰にも知られずその一年を過ごして、次の年のサヨコに鍵を渡す。その鍵で花を生ける花瓶がしまわれている戸棚を置けるのだ。今年は、津村沙世子が転入してきた。サヨコと同じ名前の。彼女が今年のサヨコなのだろうか。そして、不思議な出来事が。

  • 面白いし、読みやすい!

  • 恩田陸氏の作品が、なんだか面白くて。いろいろと読み始めているが、原点というのをまだ読んでいなかったので、図書館で借りて3時間ほどで読了。
    ミステリーでもホラーでもなく、私にとっては単なる青春小説だった。
    ライトノベル?というモノに近い感じで、面白くさらっと読めるが、さして心に何も残らない。子どもと大人と閉鎖的な世界と開かれた世界と、その狭間の時代は良いなあと、しみじみ思うばかり。

  • H29.11.11 読了。

    NHKでドラマ化された作品で、鈴木杏、栗山千明が出演していたのを知り、「何か昔、観た覚えがあるぞ!」と思い、読んでみた。

    が、全然ストーリーは覚えていなかったので、ドラマ版と比較はできず。
    ほぼ終盤まではミステリー?ホラー?青春モノ?とよくジャンルが分からなかった。
    しかし、段々と謎が解けてきて、最後の最後になってようやく、「なるほどな!」と理解し、楽しめた。

    そもそも、設定が面白い。
    とある高校にまつわる都市伝説?伝統?っていうのがまたゾクゾク。

    文化祭のシーンは読み進めるのが怖いのに、読んじゃう、という怖いもの見たさを掻き立てられる作品だった。

    一つ、残念だったのが、最後の方で起こる奇跡的なシーン。
    部室があぁ、ってなる展開からの無理があるところが微妙だった。
    それまで現実的な設定だったのに何故そんなハリウッド映画みたいな展開になるんだよ!と思った。

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著者プロフィール

1964年生まれ。92年『六番目の小夜子』でデビュー。『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞と本屋大賞、『ユージニア』で日本推理作家協会賞、『中庭の出来事』で山本周五郎賞、『蜜蜂と遠雷』で直木賞と本屋大賞を受賞。その他『木漏れ日に泳ぐ魚』『消滅』『ドミノin上海』『スキマワラシ』『日曜日は青い蜥蜴』『灰の劇場』『薔薇のなかの蛇』など著書多数。

「2021年 『愚かな薔薇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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