私と踊って

著者 :
  • 新潮社
3.30
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本棚登録 : 1281
感想 : 190
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103971115

作品紹介・あらすじ

パーティ会場でぽつんとしていた私に不思議な目の少女が声をかける。「私と踊って」。彼女は私の手を引いて、駆け出した。稀代の舞踊家、ピナ・バウシュをモチーフにした珠玉の小篇。冴えわたる恩田ワールド、きらめく十九の万華鏡。

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりの恩田陸さん。
    わたしには、短編集は難しい〜
    短いお話を読んで色々想像したり考察できたら楽しそうだけど…
    いいところでプツっと終わるかんじがあるので、もうちょい続きを〜!ってなる。

  • 恩田陸の小説は、不可思議でもじわじわ入り込めるんだけれど、今回は、18の短編を集めた本で。

    読めば読むほど、こんがらがったり、上滑りして、頭に入らないお話が多くて、最後まで読み通せなかった。

  • 連作ではない短編集を読んだのは…かなり久しぶりかもしれない。
    しかもこの短編集は、作品がいちばんおもしろく読めるよう、物理的にさまざまな趣向が凝らされている。

    例えば短編の「忠告」や「協力」など。
    こちらは他の短編とフォントや余白をかえて、変化をつけている。
    また、「東京の日記」は本の後ろから横書きで読むようになっていたり、「交信」はなんとカバーをはずした本体に印刷されていたりする。
    「交信」の存在は目次で知ることができるが、そこまで目次を読み込んでいなったため、作者のあとがきにて表紙にあることを知った。
    そう。単行本にしてはめずらしく、作者あとがきがあるのも、なんだかオトクな感じがしてくる。

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    連作ではない短編集なので、やはり好みの合うもの合わないものとあったが、総合してギリギリ☆3にした。
    というのも、ミステリー調なのに謎解きの部分はこれから?というところでお話が終わってしまったり、不思議なSFのまま、ふんわりと終わってしまったものもあったからだ。
    恩田さんの作品にはときどき、endのつかない終わり方をするものがあるが、短編集でもその傾向をもつ作品があるのだなあ…とおもった。
    わたしはミステリーも結構好きなので、やはり謎が出てくるとなるべく種明かししてほしい派なため、消化不良感をもってしまうのだろう。

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    だが、その中でもおもしろいなと感じたのは「忠告」と「協力」の2作であった。
    こちらはおなじ世界観で書かれたSFミステリーなのだが、「忠告」のラストにおける「どうなるんだろう?!」感は好きな「どうなるんだろう?!」感だった。
    また「協力」は、「えっ?!」と驚く真相がラストにしっかり書かれていて、とても短いお話ながら愛憎劇として成り立っている。
    ちなみに、「協力」には「忠告」の結末の続き情報があるため、読む順番は「忠告」→「協力」(つまり収録の順番に)をオススメする。

    最初から読んでいてイマイチ入り込めないなあ…とこの本自体を挫折しそうな方は、ぜひ「忠告」と「協力」を読んでみてほしい。

  • 17からなる短編。全部書く自信がないのでお気に入りを。
    心変わり
    樺島が突然いなくなる。最後に電話を受け取った同僚の城山は意味不明な樺島のミラーさんが心変わりして同窓会に行けなくなったので冨樫によろしくとメッセージを残したのが最後。そこから探偵ばりにメッセージの意味について謎を解いていくが何故居なくなったのかが分からず終わる。そして冨樫は警察官になっていたのだ。もやもや感が残るけど樺島のデスクから全て繋がっていくのが面白い。

    少女界曼荼羅
    三崎亜記氏と似た世界だけど曼荼羅に彼女がいて建物を動かしている。彼女を見た人は誰もいない。
    彼女を見た人は…。
    消されてしまうから見た人はいないのか??と空想を働かせる終わり方になっている。
    忠告と協力
    二つはペットが宇宙人が操作したのか人間と同じ能力をもつようになり、忠告は犬が飼い主に奥さんと不倫している男が殺そうとしていると忠告してくれる。
    協力はネコが主婦に旦那が隠し事をしていて庭を掘るようにと伝えて主婦は地面にあった銃で亡くなってしまう。それは旦那とネコが結託して邪魔者を消してしまう。
    シュールだけど印象に残る作品。

    恩田陸氏は短編の方が光があるような気がするのは長編だと非現実世界についていけないからなのかも知れない。

  • 短編集
    一番面白かったのは「心変わり」
    それとついになっている「思い違い」もよかった。
    恩田陸らしい、不思議な世界
    どれも秀逸。

  • 2020.08.13

    短編ならなんとか気分を変えながら読めるかと思って読み始め、なんとか半分くらいまで読み進めたけどどの話もオチも言いたいこともよくわからないものばかりで、読んでいる途中でいつも眠くなってなかなか進められないので諦めることにした。
    短編集ならいけるかと思ったけど短編といえども恩田節は手強かった。
    昔は「麦の海に沈む果実」や「六番目の小夜子」などのホラー混じりの学園ものがとても好きだったけど恩田作品はもう読めない体になってしまった。
    これで卒業します。

  • 短編集。お気に入りは表題作の私と踊って

  • 3.1
    短編集、ひとつひとつがちょっと短すぎて物足りない感じ

  • いのちのパレードを思い出す。
    文章の表現に恩田陸としては新しい、
    珍しい?手法が見られる。

    内容ははっきり残らないが、うっかりまた読んだら浮かんでくると思う。

  • 短編集。必ずしも全てがサスペンスやスリラーという訳ではないが、不思議な恩田ワールドを作っているなあ。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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