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- Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103979012
作品紹介・あらすじ
治承四年、平家の南都焼打ちで、日本国の護国寺・東大寺は焼失した。この類い稀なる難にあたり、時に六十一歳の僧・重源はたつ。志の実現こそを最大目標とし、"悪"とも結ぶリアリストとして、以来二十五年、乱世をまたにかけた謎に満ちた男の生涯を自在に描いた渾身の作。
感想・レビュー・書評
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1994年。
400ページを超える上下2段の読み応えある分量。刊行時は朝日新聞の書評でも取り上げられていた記憶がある。
建築史家の著者らしく、膨大な資料を整理し、随所に後世や現代の建築史家の所見も交えつつ、善と悪の矛盾を生きた重源の生涯を描く小説。法然、頼朝、兼実、重衡らも登場し、うかつだった同時代ゆえの関係性を認識させられる。建築そのものの話は少ないが、新様式の採用は説明している。
独特の文体、小見出し、言葉遣いは教養を要求されているようでもあり、伊藤ていじ先生の学識やお人柄でもあるとも感じさせられる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
63夜
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