青に候

著者 :
  • 新潮社
3.29
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本棚登録 : 56
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103986041

作品紹介・あらすじ

心ならずも国を追われ江戸へもどってきたものの、なぜか行く手に波紋が起こる。秘めた想いが心の支え。出会いと別れ、許しと再生。自分探しの旅がはじまる。ほとばしる情念と、あふれる叙情、みずみずしい感性で謳い上げた問題作。会心の時代小説デビュー作。

感想・レビュー・書評

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  • 読み終わり、いまいちかな、と。

    佐平のじたばた、頑張っている姿が最後まで書いてあった。

    で、何でこの題名なんだろう?って、考えたら、この青って「青二才」とか「若い」って意味なのかな・・・。

    それだと、妙にしっくりくる内容だったな。

    で、星4つ。

  •  雰囲気が時代小説っぽくないと思い、時々読みにくさを感じたけれど、純粋な青年の姿がとても清々しかった。
     スピード感もあり、先が気になってどんどん読みました。

     読み終わってから改めて、タイトルの良さをひしひしと感じました。

  • 久々のシミタツ。
    時代小説は初執筆とあって、著者自身の戸惑い、手探りで書き進めているような印象を受けた。
    当然、絵地図や何やらの資料を見て書いただろうから、六本木は六本木は、板倉は板倉という地名だったのだろうが、その地名から連想されるのは江戸時代の六本木や板倉ではなく、現代のものなんだよな。江戸時代の土地が連想されるような書き方ができるかどうかが力量というものか。とは言いながら、戸越や大崎、品川と地元の話となるとその書きっぷりが今一でも連想してしまうんだよな。

  • 週刊文春の書評欄に紹介があって,著者初の時代物ということで買って読んだ。これがきっかけで志水辰夫さんを読むようになった。

  • 読書完了日2010年08月09日。

  • とっても読みやすい時代小説でした。
    作者が時代小説初ってことらしく、全然時代小説書きなれた嫌味みたいなのがなくって、すんごく分かりやすくて、情景も把握しやすい。当時の状況やしきたりも分かりやすい。でも東京に住んでないと地理の感覚がなくて読みにくいかもしれない、とはちょっと思った。

    なんのことはない、一人の脱藩した青年が江戸に戻ってきて事件にまきこまれるだけの単純な話なのだけど…幕末と呼ばれる時代よりもちょっとだけ前の、江戸時代ってのものを分かるにはとっても読みやすいかんじでした。

  • いつもながら文章の流れが気分良く、情景描写も多からず少なからず
    語彙の多さにうならされます。また知らない言葉覚えたよ。

    はじめての時代物ということで、凄く期待して読みました。
    期待を上回る読み応えでした。
    主人公の佐平は結構情けないやつで、次々起こる問題も
    すべて己の情けなさに起因してるところが
    完全無欠の武士道物語とは一線を画してる。
    でも、友人や身内に助けられて生きたいように生きている様子から、
    佐平の本当の人柄が浮かび上がってくるのは、ものすごい文章力のなせる業。
    六郎太が一番貧乏くじでかわいそうだったな

    出てくる女性たちがみんな明るく凛として、一本芯が通っていて
    なんだか私たちにエールを贈られているような気がしました。
    あの時代のような階級やしがらみに翻弄されながらも
    なお強く生きている女性たち。なんか違うとこで感動しちゃった(笑)

  • 志水辰夫さん初の時代小説と言う事ですが、私は今まであまりこの方の本を読んだことがありませんでした。
    M新聞、日曜連載小説の「ラストドリーム」くらいかな。

    熱烈なシミタツファンではないので「初の時代小説」についてはコメントのしようがありませんが、時代小説ファンとしてはなかなかテンポもよくて冒険あり恋愛ありのおもしろい一冊でした。

    今、時代小説の波が来ているんでしょうか、図書館でもやたら目に付きます。(笑)

  • 七十而従心所欲の著者による一生懸命のお諭し、恐れ入りまする。

  • 余り面白味を感じられなかった、残念(-_-;)

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著者プロフィール

1936年、高知県生まれ。雑誌のライターなどを経て、81年『飢えて狼』で小説家デビュー。86年『背いて故郷』で日本推理作家協会賞、91年『行きずりの街』で日本冒険小説協会大賞、2001年『きのうの空』で柴田錬三郎賞を受賞。2007年、初の時代小説『青に候』刊行、以降、『みのたけの春』(2008年 集英社)『つばくろ越え』(2009年 新潮社)『引かれ者でござい蓬莱屋帳外控』(2010年 新潮社)『夜去り川』(2011年 文藝春秋)『待ち伏せ街道 蓬莱屋帳外控』(2011年新潮社)と時代小説の刊行が続く。

「2019年 『疾れ、新蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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