- Amazon.co.jp ・本 (521ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104001101
作品紹介・あらすじ
帰ってきた池田晶子!史上最強の対話術。名著『帰ってきたソクラテス』に始まる"対話篇"シリーズの全貌が、この一冊で明らかに。待望の「完全版」。池田晶子・選「大人のための哲学書案内」を併録。
感想・レビュー・書評
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哲学とは。かんがえること。
そんなシンプルなメッセージが、分かりやすく面白く伝わってサクサク読めます。
全編、ソクラテスとの対話形式で、あるテーマについて語られています。
ソクラテスの妻であるクサンチッペとの対話は特に面白いです。悪妻として名高い彼女はソクラテスやテーマに容赦ないツッコミを入れていきます。
そのツッコミは、私たちが疑問に思うことを代弁してくれてるような設定になっているので、まるで自分がソクラテスと会話してるかのような感覚にもなります。
哲学入門には、オススメの本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
死とは何かが分からないから、恐れることはない。
その代わりに死とはどういうことか考える。
哲学すると死ぬことなんかどうでもよくなる。
この境地には一生到達できそうもありません。
だからこそ考え続けるのですが。
クサンチッペの言葉が痛快でした。
「社会動かしてるのが男なら、その男を動かすことこそ女の技量ってもんよ。」
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4.25/234
内容(「BOOK」データベースより)
『帰ってきた池田晶子!史上最強の対話術。名著『帰ってきたソクラテス』に始まる“対話篇”シリーズの全貌が、この一冊で明らかに。待望の「完全版」。池田晶子・選「大人のための哲学書案内」を併録。』
冒頭
『自分で死ね「ソクラテスの遺言①」
登場人物 ソクラテス
尊厳死の会会長
時は、ソクラテス処刑の日、牢獄で
会長 いやとんだことになりましたな、ソクラテス。あなた、死刑ですよ、死刑。裁判の茶番もさることながら、健康に生きている人間をこんなところに閉じ込めて、あとは死ぬまで待っていろとはいよいよひどい。人間の尊厳を何と心得る。われわれは同じ人間として、当然の怒りを禁じ得ません。』
『無敵のソクラテス』
著者:池田晶子(いけだ あきこ)
出版社 : 新潮社
単行本 : 521ページ -
最後まで読んでない。
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読了できず
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ちょっと読みにくかったんだけど、ソクラテスの考え方がわかるのでありがたかった。
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夏休みなのでビジネスを離れた本を読もうと思い、以前購入してそのままになっていた分厚い本書を選んだ。哲学、特にソクラテスの考え方に関して本人がいろいろな人々と議論する形で紹介している。悪妻といわれたクサンチッペや弟子のプラトンも次々に登場して言いたい放題。政治や選挙、IT、ベストセラー本、男女差別、愛国心などで議論されていることをとりあげてはその矛盾点などを次々に暴いて行く。最終的には自分で考えること、知らないことを知りたいと思うことの重要性を述べていると思われるが、この思考法というか、本質に辿り着こうとする考え方は役立ちそうだ。でも、実際に使ったら煙たがられるだろうな。
キリストが云ったことはキリスト教になったが、ソクラテスが云ったことはソクラテス教になっていない。神様云々ではなく自分がどう生きるかということが中心だからかな。 -
「ソクラテスシリーズ」三部作、「帰ってきたソクラテス」「悪妻に訊け」「さよならソクラテス」をはじめ、著者創作のソクラテス対話篇作品すべての集大成という夢のような一冊。わかることはわかるし、わからないことはわからないのは相変わらずなので、何度でも読み返したい。
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池田晶子さんが、現代に蘇ったソクラテスと様々な人々との対話を通して、日常生活における哲学の考え方を披露する傑作。ソクラテスの妻クサンチッペ、弟子プラトンまで登場する。特にクサンチッペの割り切りっぷりが最高に面白い。
今、哲学がブームだと思うのですが、本書で繰り返し強調されていたように、哲学の歴史や著名哲学者の思想のエッセンスをまとめた本を読むことは、「哲学」ではないということ。ソクラテスが、そして池田さんが言いたいことは、「哲学」は自分で考えること。考える題材は自分にとって身近なこと。なるほど。目が覚めたと同時に、哲学が少し身近になった感じがします。
池田さんのソクラテス関連著作をまとめた500ページを超える大作ですが、じっくりと読む価値ありです。 -
池田晶子さんのソクラテス
わかりやすく見える言葉で、池田晶子さんの無敵のソクラテスが現れます。悪妻クサンチッペ・弟子プラトンとともに…
ひとつ一つのエッセイの材々がその書かれた時代の世相を映すもので、読むたびにあのころはこんな事件や話題があったなぁと思い出しながら読みすすめました。
わかりやすい言葉ですがワタシには頭がこんがらがって理解しにくい部分もありました。プラトンの「弁明」「国家」「パイドン」などの方がソクラテスのことを理解しやすいように感じました。