- Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104066018
感想・レビュー・書評
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最後の展開をちょっと期待したが戻らなかった。
自分だったら立ち直れないなぁ。
時間って時に残酷。 -
学校は一つじゃない。
それぞれの学校が全く違った別の世界なんだ。
あちらで通用することがこちらでは笑い話になる。
小説の中で未来の旦那さんが中身は高校生のヒロインに励ました言葉の中の一部分。
私はこの言葉にはっとさせられた。
中学生ぐらいのときにこの本に出会いたかった。
そう思わせてくれる作品です。
なんだかヒントになる言葉が沢山隠れてます。
どうにもならないことは誰にだってある。
歯がみして地団駄踏みたいことは。
そこでどうするかが人の値打ちじゃないかな。
このセリフが大好き。 -
年をとることは、何かから自由になり、若さは苦々しさでしかなかったけれど、まっすぐである潔さはまぶしい んだなぁ。17さいの自分がこんなふうだったとは思えないけど、この著者の誠実な筆致で、とても好感がもてる。ラストが意外だけど、ご都合主義の選択ではないところに、やはり潔さがあって◎
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全く期待しないで読んだからかもだけど、
めちゃくちゃ面白かった。
さすが直木賞候補作。
作者が元国語の先生だけあって説得力ある内容。
授業のわかりやすさとか。
人としてどうあったほうがいいとか。
どうしなきゃいけないとか。
台詞のひとつひとつも好きなモノが多かった。
同作者の別の作品も読んでみたい。
てか今Wikipediaで調べたら、
北村薫さんってギリジンの高校時代の先生だったんだ!
なんかちょっと感動。 -
北村薫の著作は初めて読んだのだが、
「なんだか、若々しい文体なんだな」というのが、第一印象。
主人公が17歳で一人称語りなので、
当然といえば、当然なんだろうけれども、
いかにも17歳っぽい。
ところが、物語が進むにつれて、文体も大人っぽくなってゆく。
設定がそういう設定なのだが、こういった表現の変化を生み出せるなんて、
「さすが!」と思ってしまった。 -
ー若い時間を飛び越えて、とつぜん42歳の子持ちになっていたら。
それはとても恐いことだ。
真理子は自分の”今”に納得出来ないながらも、そのまま42歳として国語の高校教師として教壇に立つ。これが、彼女が活き活きいられたポイントだろう。
かつての、ほんの数時間の眠りに着く前の自分と同世代の生徒たちと過ごす時間。
元高校教師である北村薫さんならではの、生活感ある学校生活の雰囲気が好きです。
部活の挫折、母の看病。「そういう子もいるんだ」といえる先生は、生徒の姿がよく見えているのだと思うんです。
初読は15歳。42歳になって読んだら、違う気持ちになるんでしょうか...。