語り女たち

  • 新潮社 (2004年4月16日発売)
3.10
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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784104066056

みんなの感想まとめ

多様な女性たちが語る不思議な物語が織り成す、独特の雰囲気が魅力の一冊です。現代版の千夜一夜物語を思わせる設定で、夜な夜な語られる17の物語は、どれも短いながらも美しさを持っています。読者は、まったりと...

感想・レビュー・書評

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  • 「美しい」という言葉を結晶にして閉じ込めたような
    北村薫版、千夜一夜物語。

    ミッドナイトブルーにふわりと浮かぶ羽根が印象的な表紙カバーを捲ると
    ひと昔前の洋書のようなノスタルジックな表紙が現れ、

    目次に一色だけ追加されたスプリンググリーンのインクが
    見開き2頁のプロローグ部分を贅沢に彩って。。。

    そして、何よりも、そのインクで綴られた
    北村さんの日本語の、端整な美しさ!

    空想癖のある主人公に17人の語り女達が語る摩訶不思議な物語、
    その1篇1篇に添えられた幻想的なイラスト、
    そしてエピローグ部分を彩るクリムゾンのインクも
    とにかくどこをとっても美しい。

    「笑顔」 「海の上のボサノヴァ」 「体」
    「水虎」 「梅の木」の5作が、とりわけ素敵だった。

    特に、子猫と暮らし始めて、
    命あるもの同士の血肉の通った触れ合いの中に
    自分の存在を喜びをもって自覚する「体」は、
    北村さんの過去の作品『水に眠る』の中の「くらげ」の
    歌でいうならアンサーソングのような作品だなぁと思った。

    独特の作品世界を味わうためにも
    ぜひハードカバーで読んでほしい作品です。

    • まろんさん
      takanatsuさん、いつもコメントありがとうございます(*^_^*)

      この本、ほんとに言葉も装丁もきれいなんです!
      打たれ弱い私にとっ...
      takanatsuさん、いつもコメントありがとうございます(*^_^*)

      この本、ほんとに言葉も装丁もきれいなんです!
      打たれ弱い私にとっては、背筋がざわざわするようなちょっと怖いお話もあるんですが、
      それでも手元に置いて置きたい本です。

      『水に眠る』の「くらげ」は、淡々と書かれた中になんともいえないもの寂しさがあって
      北村さんが、その寂しさを何年も追いかけ続けて
      そしてこの『語り女たち』の中の「体」で温かくほどいてくれた気がして
      なんだかとてもうれしくなってしまいました。
      2012/06/12
    • decoさん
      北村薫さんは読者がページをめくる姿も想像して物語を紡いでいますよね!
      文庫化するとページの切り方が変わる時があるので北村薫さんの本は絶対ハー...
      北村薫さんは読者がページをめくる姿も想像して物語を紡いでいますよね!
      文庫化するとページの切り方が変わる時があるので北村薫さんの本は絶対ハードカバーで読む!
      2012/06/13
    • まろんさん
      desicoさん、コメントありがとうございます♪

      「読者がページをめくる姿も想像して物語を紡いでいる」。。。ほんとうにそう思います!
      北村...
      desicoさん、コメントありがとうございます♪

      「読者がページをめくる姿も想像して物語を紡いでいる」。。。ほんとうにそう思います!
      北村さんは、作家である以上に、
      「本を読む」ということに信じられないほどの情熱を傾ける方でもありますものね。
      ハッとする一文を、ページをめくった直後の
      右ページの最初に持って来たりとか、
      読みながらうれしくなってしまいます。

      私も北村さんの本はハードカバーで揃えたかったので、
      図書館で読んで、その後絶版になってしまった本は、探し回りました!

      2012/06/13
  • うーん
    とてもきれいだ。しかし届かない。

  • 語り女たち

    日常の謎ではなくて、幻想的な物語集です。
    初老の男がお金を出して物語を買う。条件は女の人であることと自分が体験した事実であること。
    そして、集められた17編の物語。
    装幀がとてもきれいです。竹蔵は挿絵は自分のイメージを壊すことが多いのできらいですが、謡口早苗さんの挿絵は色遣いといい雰囲気といい物語に色を添えてくれる感じでとてもよろしい。
    物語的には、あまりつながりが感じられず、(もともとそういった意図ではないのはわかっていますが。。。)一ひねり欲しかった気がします。これは竹蔵が伊坂幸太郎病にかかってしまっているからか?
    続きの巻も期待したい出来映えです。

    竹蔵

  • 無聊を慰めるために、夜な夜な女達に奇妙な話を語らせる男。千一夜物語にならった趣向のために、女達が語る17の物語。

    うーん、なんとも艶っぽい設定です。
    それなのに全編に滲むこの硬質さ!
    もうこの味は作家北村薫の拭えない特徴なんですね。なんかもう、真面目が迸ってるなーって感じ(浅)。

    そのアンバランスさが、かえって色っぽさを生んでいる…と言える、のかな??笑

    ずっしりと地に足ついた安定感のある文章は、安心して読めるっていうのは魅力だなァ。ミステリ作家の中には、すごい文章書く人もいるからね…汗。

  • お金と時間に余裕のある青年が
    女性を招いて「不思議な話」をしてもらう

    現代版、千夜一夜物語といったところ

    ひとつひとつの話はとても短いけれど
    どれも美しい。

    最後になにかあるかと思ったら
    本当に「話を集めただけ」(笑)

    綺麗だけど、物足りないかな・・

  • かなり期待外れでした。読み物としては成立してるけど、らしさが感じられなかった。

  • 不思議な短編集。

  • (収録作品)緑の虫/眠れる森/体/梅の木/水虎/Ambarvalia あむばるわりあ/手品/歩く駱駝/夏の日々/海の上のボサノヴァ/文字/わたしではない違う話/四角い世界/闇缶詰/笑顔/ラスク様

  • 優しくしなやかな感性で収集されたさまざまな断片。それらを丁寧に文章に紡ぐ。

    でも決定打に欠けるんだよなあ。

    しっとりと文章を楽しみたい豊かな時間を持っている人向け。

    この中では「笑顔」「夏の日々」が好きだ。

  • 設定もさることながら、一つ一つの物語に、とても思い入れを感じながら読むことが出来た。
    どの女性も、それぞれの物語を持っていて、とてもすてきだなと感じた。

  • 現代のアラビアンナイトは17人の女性の話をまとめた短編集。
    すぐ読み終わるほどの短さなので、内容に深みはありませんが、
    どれも北村薫らしさが伝わる、優しく柔らかいそして品位ある文章です。
    こういう作品を読むと、自分はやっぱりこの作家さんが好きなんだと再確認できます。
    「緑の虫」「わたしではない」「歩く駱駝」「笑顔」「梅の木」が特に印象に残っています。
    不思議な話ばかりですが、読後感が良い意味でとても軽いので、
    眠る前の読書にぴったりだと思います。
    でも、ついつい次の話、次の話…と読み続けてしまって、
    夜更かししてしまうかもしれないので注意。

  • ひとことで言えば、日本版アラビアンナイトといったところですかね。だからと言うわけでもないんでしょうが、ちょっと気だるいというか眠気を誘うというか…人の話を聞く話なので、「え、それだけ?」というのもしばしば^^; 「歩く駱駝」と「水虎」は好きですね。挿絵はとても美しいと思います。

  • ファンタジー。
    幻想的な物語は、謎めいていて、それがミステリとの共通項。
    美しい文章と美しい(ときに怖かったりもする)女性たちの物語。

  • んー・・・

  • 2005年3月1日読了。

  • 2004年7月27日読了。

  • 2005.11.25. 日本版アラビアンナイト、まさに。寝物語じゃないんだけど、ほんとに少しだけ"フシギ"がまざってて、心地よい。北村さんはこういうのうまいなぁ。私も、こんなのを語りに行けるか…それとも雇い主か。なんて考えるのも楽しい。一編々々がとても短いから、すごく読みやすい。

  • 海辺の街に小部屋を借り、潮騒の響く窓辺の寝椅子に横になり、訪れる女性の話に耳を傾ける、という趣向。
    語られる17編を紡いだ短編集です。

    透明感のある文章で、北村薫らしく“日常の謎"を織り込んだ物語。
    彼女たちの平凡な日常から生まれた不思議な物語です。

  • 幻想的な味わいの短編集。夜中にじっくりゆっくり読みたい一冊。謡口早苗さんの挿画も魅力的。
    好みの作品は「歩く駱駝」と「闇缶詰」。やはり私は少しホラー的な味わいのある作品が好みですね。一方で微笑ましい「笑顔」もなかなか良いかなあ。ほんわかとした雰囲気がやはり「ああ、北村さんだなあ」という印象。

  • 屋敷に一人ずつ、女性を呼んで 喋ってもらうという形式で書かれた本。

    不思議でぞっとする話、心温まる話、内容は様々。

    北村薫の得意分野!女の人の一人称。
    北村さんの描く女性は本当に魅力的だと思います。
    話の内容も、気持ちよく浸れるかんじ。

    河童?な彼氏の話がいいですね

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著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。大学時代はミステリ・クラブに所属。母校埼玉県立春日部高校で国語を教えるかたわら、89年、「覆面作家」として『空飛ぶ馬』でデビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞を受賞。著作に『ニッポン硬貨の謎』(本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)『鷺と雪』(直木三十五賞受賞)などがある。読書家として知られ、評論やエッセイ、アンソロジーなど幅広い分野で活躍を続けている。2016年日本ミステリー文学大賞受賞。

「2021年 『盤上の敵 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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