語り女たち

著者 :
  • 新潮社
3.10
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本棚登録 : 234
感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104066056

感想・レビュー・書評

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  • 無聊を慰めるために、夜な夜な女達に奇妙な話を語らせる男。千一夜物語にならった趣向のために、女達が語る17の物語。

    うーん、なんとも艶っぽい設定です。
    それなのに全編に滲むこの硬質さ!
    もうこの味は作家北村薫の拭えない特徴なんですね。なんかもう、真面目が迸ってるなーって感じ(浅)。

    そのアンバランスさが、かえって色っぽさを生んでいる…と言える、のかな??笑

    ずっしりと地に足ついた安定感のある文章は、安心して読めるっていうのは魅力だなァ。ミステリ作家の中には、すごい文章書く人もいるからね…汗。

  • お金と時間に余裕のある青年が
    女性を招いて「不思議な話」をしてもらう

    現代版、千夜一夜物語といったところ

    ひとつひとつの話はとても短いけれど
    どれも美しい。

    最後になにかあるかと思ったら
    本当に「話を集めただけ」(笑)

    綺麗だけど、物足りないかな・・

  • かなり期待外れでした。読み物としては成立してるけど、らしさが感じられなかった。

  • 現代のアラビアンナイトは17人の女性の話をまとめた短編集。
    すぐ読み終わるほどの短さなので、内容に深みはありませんが、
    どれも北村薫らしさが伝わる、優しく柔らかいそして品位ある文章です。
    こういう作品を読むと、自分はやっぱりこの作家さんが好きなんだと再確認できます。
    「緑の虫」「わたしではない」「歩く駱駝」「笑顔」「梅の木」が特に印象に残っています。
    不思議な話ばかりですが、読後感が良い意味でとても軽いので、
    眠る前の読書にぴったりだと思います。
    でも、ついつい次の話、次の話…と読み続けてしまって、
    夜更かししてしまうかもしれないので注意。

  • ひとことで言えば、日本版アラビアンナイトといったところですかね。だからと言うわけでもないんでしょうが、ちょっと気だるいというか眠気を誘うというか…人の話を聞く話なので、「え、それだけ?」というのもしばしば^^; 「歩く駱駝」と「水虎」は好きですね。挿絵はとても美しいと思います。

  • 2004年7月27日読了。

  • 2005.11.25. 日本版アラビアンナイト、まさに。寝物語じゃないんだけど、ほんとに少しだけ"フシギ"がまざってて、心地よい。北村さんはこういうのうまいなぁ。私も、こんなのを語りに行けるか…それとも雇い主か。なんて考えるのも楽しい。一編々々がとても短いから、すごく読みやすい。

  • 「鳥が鳴くみたいに、風が鳴るみたいに、迷いなく歌いたい。音だけは、そこにいる人、皆が共有するものだっていう、当たり前のことを大切にしたいんです。」(「海の上のボサノヴァ」より)

    不思議な話たち17編。
    特に気になった(気に入ったではなく)のは「違う話」「歩く駱駝」「笑顔」「海の上のボサノヴァ」「眠れる森」「水虎」でした。
    北村さんはこういう話が得意なのかなー。
    ミステリ系だとも伺っていたので、これからも読んでいきたいと思った。

    ホント、読みたい本がいっぱいだ!!

    【11/3読了・初読・市立図書館】

  • 走れメロスが出てくる「違う話」が心に残った。

  • 何か楽しい『話』はないだろうか、という
    金持ち男の道楽? に付き合っていく女達、です。
    次々と語っていくので、短編集のような感じで
    不思議な奇妙な話が続いてきます。

    最初の、話に入るための文章が緑色だったためか
    その次のページから、文字の色がどうしても
    茶色に思えてなりません。
    多分どころでなく目の錯覚かと思われるのですが。
    読んでいる最中、半分くらいそれが気になってしかたなかったです。

著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。大学時代はミステリ・クラブに所属。母校埼玉県立春日部高校で国語を教えるかたわら、89年、「覆面作家」として『空飛ぶ馬』でデビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞を受賞。著作に『ニッポン硬貨の謎』(本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)『鷺と雪』(直木三十五賞受賞)などがある。読書家として知られ、評論やエッセイ、アンソロジーなど幅広い分野で活躍を続けている。2016年日本ミステリー文学大賞受賞。

「2021年 『盤上の敵 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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