- Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104066056
感想・レビュー・書評
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無聊を慰めるために、夜な夜な女達に奇妙な話を語らせる男。千一夜物語にならった趣向のために、女達が語る17の物語。
うーん、なんとも艶っぽい設定です。
それなのに全編に滲むこの硬質さ!
もうこの味は作家北村薫の拭えない特徴なんですね。なんかもう、真面目が迸ってるなーって感じ(浅)。
そのアンバランスさが、かえって色っぽさを生んでいる…と言える、のかな??笑
ずっしりと地に足ついた安定感のある文章は、安心して読めるっていうのは魅力だなァ。ミステリ作家の中には、すごい文章書く人もいるからね…汗。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お金と時間に余裕のある青年が
女性を招いて「不思議な話」をしてもらう
現代版、千夜一夜物語といったところ
ひとつひとつの話はとても短いけれど
どれも美しい。
最後になにかあるかと思ったら
本当に「話を集めただけ」(笑)
綺麗だけど、物足りないかな・・ -
かなり期待外れでした。読み物としては成立してるけど、らしさが感じられなかった。
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現代のアラビアンナイトは17人の女性の話をまとめた短編集。
すぐ読み終わるほどの短さなので、内容に深みはありませんが、
どれも北村薫らしさが伝わる、優しく柔らかいそして品位ある文章です。
こういう作品を読むと、自分はやっぱりこの作家さんが好きなんだと再確認できます。
「緑の虫」「わたしではない」「歩く駱駝」「笑顔」「梅の木」が特に印象に残っています。
不思議な話ばかりですが、読後感が良い意味でとても軽いので、
眠る前の読書にぴったりだと思います。
でも、ついつい次の話、次の話…と読み続けてしまって、
夜更かししてしまうかもしれないので注意。 -
ひとことで言えば、日本版アラビアンナイトといったところですかね。だからと言うわけでもないんでしょうが、ちょっと気だるいというか眠気を誘うというか…人の話を聞く話なので、「え、それだけ?」というのもしばしば^^; 「歩く駱駝」と「水虎」は好きですね。挿絵はとても美しいと思います。
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2004年7月27日読了。
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2005.11.25. 日本版アラビアンナイト、まさに。寝物語じゃないんだけど、ほんとに少しだけ"フシギ"がまざってて、心地よい。北村さんはこういうのうまいなぁ。私も、こんなのを語りに行けるか…それとも雇い主か。なんて考えるのも楽しい。一編々々がとても短いから、すごく読みやすい。
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「鳥が鳴くみたいに、風が鳴るみたいに、迷いなく歌いたい。音だけは、そこにいる人、皆が共有するものだっていう、当たり前のことを大切にしたいんです。」(「海の上のボサノヴァ」より)
不思議な話たち17編。
特に気になった(気に入ったではなく)のは「違う話」「歩く駱駝」「笑顔」「海の上のボサノヴァ」「眠れる森」「水虎」でした。
北村さんはこういう話が得意なのかなー。
ミステリ系だとも伺っていたので、これからも読んでいきたいと思った。
ホント、読みたい本がいっぱいだ!!
【11/3読了・初読・市立図書館】 -
走れメロスが出てくる「違う話」が心に残った。
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何か楽しい『話』はないだろうか、という
金持ち男の道楽? に付き合っていく女達、です。
次々と語っていくので、短編集のような感じで
不思議な奇妙な話が続いてきます。
最初の、話に入るための文章が緑色だったためか
その次のページから、文字の色がどうしても
茶色に思えてなりません。
多分どころでなく目の錯覚かと思われるのですが。
読んでいる最中、半分くらいそれが気になってしかたなかったです。