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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784104066117
作品紹介・あらすじ
短歌は、美しく織られた謎……言葉の糸をほぐして、隠された暗号を読み解く。歌と歌を繋ぐ糸を見つけて、向かい合い、背を向け、また遠く離れてなお響き合う、歌の奏でる音を聴く。独自の審美眼で結び合わせた現代短歌五〇組一〇〇首。塚本邦雄+石川美南から、三井ゆき+佐佐木幸綱まで、短歌総数五五〇首を収録。確かな読みで、その魔力を味わい尽くす、前代未聞のスリリングで豊かな短歌随想。
感想・レビュー・書評
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北村薫の完成や読み解きの力に信頼を置いているのでこちらも読んでみたが、「詩歌の待ち伏せ」に比べて、一編あたりの文字数が少ないせいか物足りなさを感じた。
作品解説が十分にされないままに著者が感慨にふけり始めてしまい、置いてけぼりを感じる部分もあった。
これはもちろん私の読解力不足にも大きく原因があるのだろう。
本編で紹介される、著名な歌人による明らかな解釈の誤りの事例の紹介や、巻末の穂村弘の「短歌は一人で味わいきれるものではない」という趣旨の発言にほっとする。
結局のところ、短歌は文字数が限られている分、その歌の解釈は読む人の経験や心理状態によって大きく左右されるのだろう。ある歌はある人にとって、解説などなくともスッと胸に入って来ることもあり、解説を尽くされて初めて良さがわかることもある。
解説しすぎてしまうと野暮になることもあり、どこまで説明をするのかの匙加減はとても難しいのだと思う。
とは言え、北村薫の読書量や作品を見出す力には本書にも如何なく活かされている。素晴らしい短歌が数多く紹介されているので、その出会いのためだけでも読む価値がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
刊行記念に新宿の紀伊國屋書店で氏がお話しされると言うので聞きに行った。丁寧にお話ししてくださって、勉強になったと記憶しているが、配られたはずの短歌の資料…本に挟んでおいたはずが、今見たら、無い…。
当時、ある作家の奥様が亡くなられたというニュースがあって、この本に出てくる歌のいくつかがとても響いた。 -
【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
タイトル通り、2首を合わせてエッセイと共に載せてある。
短歌って短いから、私はつい読み飛ばしてしまったり印象に残らなかったりしがち(だからこんなに好きな短歌をあげられるのがまずすごいと思ってしまう)なのだけど、エッセイと一緒に読むとじっくり味わえるなと思った。
対談でも上がっていた 「19 崩壊の調べ 」なんかが印象的。
北村薫がこんなに短歌への造詣が深いとは知らなかった。
短歌が傍らにある日々、素敵だろうなぁ。
(ただ、面白いんだけど、行間の狭さと、エッセイの中に冒頭の2首が出てくるまでにしばらくかかる上にそこまでに別の短歌が出てきたりするのは少し読みにくいかなぁ…冒頭の歌を忘れてしまう…何回も読むからそれが逆に良いのかもしれないけれど。)
最後の対談を、我慢できず本編の途中で読んでしまったのだけど、この本を楽しむスタンスや、更には短歌を楽しむスタンスみたいなものがつかめた気がして、面白かった。 -
あいかわらず勉強になるのですが、
エッセイの出だしが
冒頭の短歌とずれるので、
少々読みにくいような気が・・・
何度も読めば気にならなくなるのでしょうか。
まだまだ勉強不足ですね。 -
二首ずつセットで50組の和歌が紹介される。生活感あふれる歌はロマン的ではないが、生々しい感動の瞬間をリアルに思い出させる。「サブマリン山田久志のあふぎみる球のゆくへも大阪の空」(吉岡生夫)「万智ちゃんを先生と呼ぶ子らがいて神奈川県立橋本高校」(俵万智)「ひとひらの雲が塔からはなれゆき世界がばらば らになり始む」(香川ヒサ)などは忘れられない歌だ。「先生を万智ちゃんと呼ぶ」時代との解説も楽しい。童謡「サッちゃん」との対比が面白い。
この他引用されている中では以下が印象に残った。「白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり」(若山牧水)、「はつなつの、うすむらさきの逢瀬なり満開までの日を数へをり」(横山未来子)、「かなかなやわれを残りの時間ごと欲しと言いける声の寂しさ」(佐伯裕子)。また山中智恵子「神末」の美しい歌集はぜひ読んでみたいと思った。 -
短歌だけじゃなくて文学全体が好きな人に。おもしろいのよ、ものすごく。しかし読みづらい。その理由を言うと、文字が多い、みたいなあほな感じになってしまう。レイアウトとかそういう次元の問題だと思う。
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力作。巻末の鼎談が面白かった。
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