上海の西、デリーの東

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 41
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104094011

感想・レビュー・書評

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  • これは楽しい本でした。著者の素樹さんは1964年ニューヨーク生まれ、広告代理店等を経た後放浪の旅などに出ている方。

    裏表紙の写真がなんかナルシストっぽくていまいちいけ好かない感じで、ちょっと読んでおもしろくなかったらすぐ止めよう、などと思っていたのですが、おもしろくて400ページ近くの本書をあっという間に読んでしまった。はまった。なんというか、この著者の文体が何か好きです。軽いようでいて読みやすくしっかりとした文章。ファンになり、他の本もアマゾンでたくさん注文してしまいました。

    内容は中国、東南アジア、インドにいたる典型的なバックパッカーもの。というと思い浮かぶのは”深夜特急”ですが、深夜特急が1970年代なのに対し本書は1990年代。20年も差がありますが、相変わらず中国や東南アジア、インドでは驚異の世界が残っているようですね。特に中国のハードな電車旅が強烈。私は自分でこういうハードな旅をする気力はありませんが、旅行記を読むのは楽しいですね。

    しかしながら本書の旅も1992年ごろのようなのでもう20年前。もう今だとだいぶ事情は違うのでしょうね。

  • うほほほ、旅にでたいわ。

  • 部屋の本棚の一角の、旅行記の本の群れ。金子光晴、内田百聞、小田実、北杜夫、藤原信也、妹尾河童、谷恒生、沢木耕太郎、エルネスト・チェ・ゲバラ、宮脇俊三、星野道夫、小林紀晴、前川健一、日比野宏、下川裕二、蔵前仁一などなどなどなど…。

    その中に、素樹文生の本も数冊置かれています。

    「そもそもはインドだった。インドに行きたかった。憧れていた。それ以前の旅でいくつかの国をまわるうちに「いつかはインド」という気持ちがふくらんでいって、抑えがきかなくなっていった。それが長い旅に出ようと思った直接の理由である。」

    同じように「そもそもはインドだった」僕にとっては、親近感いっぱいの本です。旅をしながらリアルタイムで書かれていった文章は、決して巧みなものではなく正直読みにくい部分も多いのですが、そこから溢れるような臨場感こそが、素樹さんの文章の良さなのだと思いました。

    甘い文体と、少し照れ臭いやり過ぎな誇張が、旅の切ない感覚を蘇らせます。

  • 本屋さんに並んでると恐ろしく異質な感じ。
    手にとるとさらに違和感。
    読んだら腑に落ちるかもしれん。

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