子規の音

著者 : 森まゆみ
  • 新潮社 (2017年4月27日発売)
3.50
  • (0)
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • 本棚登録 :33
  • レビュー :3
  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104100040

作品紹介・あらすじ

子規を読むことは、五感の解放である――。生誕150年のいま読むべき力作評伝。三十代前半で病に伏した正岡子規にとって、目に映る景色は根岸の小さな家の、わずか二十坪の小園だけだった。動くことのできない子規は、花の色や匂い、風の動きや雨音などで五感を極限まで鍛え、最期まで句や歌を作り続けた。幕末の松山から明治の東京まで足跡を丹念に辿り、日常の暮らしの中での姿を浮かび上がらせた新しい子規伝。

子規の音の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  •  子規を読むことは五感の解放である…この帯に惹かれて手にしてみたのだけど。確かに森まゆみさんはすごい。膨大な資料、文献を読み込んでの執筆だということは想像に難くない。けど、知識をあれもこれも詰め込んで忘備録的な面が否めなくて・・もう少し整理されたものを読みたかったというのが正直な感想。なので☆二つ。
     ただ、それだけに細かな史実に関しては、へぇ~ということも山ほどあった。

     愛媛出身の男子学生が東京などに進学するための学生寮。その前身が常磐会寄宿所で、伊予松山藩主久松家が旧藩の優れた若者を育成するためにつくった合宿所。明治21年に正岡子規が入っている。
     この常磐会寄宿所、実は坪内逍遥が掛川藩の人に頼まれて学生の監督を引き受け3年ほど住んだあと、久松家が買い受けた・・そうな。ちなみに明治16年の地図を見ると「茶畑」だった、とか。
     トルコが親日であることの根の一つに紀伊半島沖で座礁したエルトゥールル号事件。救助された乗組員を日本の軍艦がトルコ・イスタンブールまで送り届けたのは存じてましたが、その軍艦に秋山真之が乗り込んでいて、「世界は広くてよほど狭い」と思った、とか。

     生誕150年を迎え、私の中で正岡子規がとてもホッとな今、細々とした知識の木の幹が太くなり、枝ぶりも随分広げてくれた一冊ではありました。

  • 【新着ピックアップ】正岡子規といえば柿とヘチマ。柿は法隆寺ですね。ヘチマは子規の命日である9月19日の「糸瓜忌」に名を残しています。ヘチマを詠んだ三句が辞世の句となったのでした。もちろん、この本にも出てきます。でも、なぜ糸瓜をヘチマと読むのか、その説明はありません。(当たり前か)

    【Newly arrived!】Masaoka Shiki was a haiku master of the Meiji era. The most famous work is “biting into a persimmon a bell resounds Horyu-ji” (kaki kueba kane ga naru nari horyuji). The three haiku poems of sponge gourds (hechima) on his last moment are also renowned. September 19 has been made “Hechika-ki” (Sponge-gourd Anniversary) to commemorate it.
    (The translation of haiku is according to the website of the Shiki Museum)

  • 帯文:”子規を読むことは、五感の解放である―。” ”生誕一五〇年の記念碑 画期的な正岡子規評伝”

    目次:はじめに、松山の人、東京転々、神田界隈、向島月香楼、本郷常盤会寄宿舎、ベースボールとつくし採り、菅笠の旅、谷中天王寺町二十一番地、下北区上根岸八十八番地、神田雉子町・日本新聞社…他

全3件中 1 - 3件を表示

子規の音のその他の作品

子規の音 Kindle版 子規の音 森まゆみ

森まゆみの作品

子規の音はこんな本です

ツイートする