顔のない男: 東ドイツ最強スパイの栄光と挫折

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104171040

作品紹介・あらすじ

愛人をあてがい、最高機密を盗め。マスコミを煽動し、西側の首脳を失脚させろ。秘密の扉に閉ざされたインテリジェンス世界の掟が明らかにされる。「顔のない男」と呼ばれたスパイマスターが公判で述べた「検察は、政治的な報復に司法の衣を着せて、まともな行為に見せかけようとしているにすぎない。私は、自分の国を裏切ってはいない」という国家にすべてを捧げたが故に国家に断罪された男の叫び。

感想・レビュー・書評

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  • 元スパイを探し求めて、インタビュー!
    大変な労力だと思う。
    まるで、007の世界!
    面白い!

  • 20150620読了
    2007年発行。東ドイツのスパイ機関を率いたマルクス・ヴォルフに関するルポ。●一般市民のスパイがあちこちにいる社会って…オスタルギーなぞと言って懐かしめないような仕打ちをされた人も多くいるのだろうなと思う。●P187 西ドイツ人のスパイは国家反逆罪で有罪。スパイを操っていた東ドイツの役人たちは、当時の東ドイツ政府官吏として合法的な活動とみなされ、無罪放免。映画「善き人のためのソナタ」を観なければ。

  • 140828読了。
    すごく良かった!

  • 南図書館で読む。非常に読みやすい文章です。僕のように、戦後欧州史に知識のない人間でも、楽しく読めました。多分、戦後欧州史に知識がある人は、より楽しめるでしょう。

  • Der Mann ohne Gesicht
    著者の「住まなきゃ分からないドイツ」「びっくり先進国ドイツ」は、微笑ましいイラストもあり、なかなか面白かったが、本書はそれほど面白くもなかった。
    なぜならば、本の主人公ヴォルフに対する掘り下げが浅いからだ。
    ヴォルフのスパイについてのエピソードが多く、30年の長きにわたりHVA長官として、ヴォルフ自身が何を考えどう行動したかが書かれていない。

    59
    ヴォルフは揺るぎない性格、広い教養、正確な分析力、抜群の記憶力、明晰な判断力を持っていた。また話術と論理の展開の仕方にも長けていたので、話をしている内に、相手の心をいつの間にか自分に引きつけることができた。

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著者プロフィール

1959年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒業後、NHKに入局。ワシントン支局勤務中に、ベルリンの壁崩壊、米ソ首脳会談などを取材。90年からはフリージャーナリストとしてドイツ・ミュンヘン市に在住。過去との対決、統一後のドイツの変化、欧州の政治・経済統合、安全保障問題、エネルギー・環境問題を中心に取材、執筆を続けている。
著書に『ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか』『ドイツ人はなぜ、年「290万円」でも生活が豊かなのか』(ともに小社刊)、『ドイツ人はなぜ、毎日出社しなくても世界一成果を出せるのか』(SB新書)、『パンデミックが露わにした「国のかたち」』(NHK出版新書)など多数。『ドイツは過去とどう向き合ってきたか』(高文研)で2007年度平和・協同ジャーナリズム奨励賞受賞。

「2023年 『ドイツ人はなぜ、年収アップと環境対策を両立できるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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