正義で地球は救えない

  • 新潮社
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本棚登録 : 240
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104231058

作品紹介・あらすじ

あまりに無益な「CO2排出量削減」キャンペーン、ひどく不合理な「自然の生態系保護」政策…。「環境を守りましょう」という精神運動は、どこまで暴走していくのか!?「ほんとうの環境問題」とは何かを考えるための一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 「石油を使うことは、時間の圧縮」という説明にはっとさせられました。
    すごく、納得したのです。
    人類が石油を使う前と後では、スピード感が全然違う感じがしていたので。

    その他、二酸化炭素と地球温暖化の関係についても意見が述べられていて興味深かったです。
    二酸化炭素だけが原因なのか。とか。

    「生態系は変化するのが当たり前」という言葉も印象に残りました。
    そうですよね。
    変化=悪いこと、ではない。
    環境問題の話題になると、とかく変化は悪者扱いされるということに改めて気付かされました。
    世界は変わりゆくもの。
    そのことをふまえた上で、改めて環境問題について考え直していきたいと思いました。

  • 難しい記述がなく気楽に読める本。環境問題をはじめ、様々な社会現象を批判的にとらえ、口述的な文体で意見を述べている。原理主義が蔓延っていることに警鐘を鳴らし、いかなることもほどほどにすることが大切との意見は面白い。

  • 仕事で急遽、養老氏の地球温暖化問題への意見を確認する必要があり、購入しました。,概ね、池田氏と同じ方向性。,CO2削減への疑念、批判(個人レベルの取り組みを批判)をされています。,原発、CSSへも反対の立場。,「分散型(分散電源とはいっていない)」というワードは、好意的に使われています。,,北海道洞爺湖サミット後の書籍です。,秋葉原の事件が引き合いで、何回も出てきます。,,うーん、養老氏のご意見を再確認できたのですが、改めて今後の仕事での展開に頭が痛くなりました。詳しくは述べられませんが…。

  • 非常にクリティカルな(批判的な)視点で現代社会の風潮を滅多斬りにする本でした。
    ただ、論破の仕方が、こういう例外があるので全体がそうだと言うことはできない、という論調ばかりなので、それってブーメランにしかならないと思う(その一つだけで全体がダメと言うのもダメじゃない、という事)のと、証拠となるデータが提示されていないの事が多いので、言い分に対してはほとんど共感できなかった。
    ただ、視点を変えてみる事、鵜呑みにしない姿勢を持つ事に対しては、改めて意識する必要があるとは認識させてもらえたかな。

  • 「ほんとうの環境問題」に次ぐ2冊目の本。正義のために始められた戦争はやっかいだと言いますが、環境問題に対する取り組みも、だいたいの人は善意で始めたこと。それが後に科学的に根拠がないことであると分かっても、なかなか止めにくいものです。地球規模の問題となると、科学者にも分からないことはいっぱいあるのでしょう。地球は本当に熱くなっているのか。寒冷化が進むという科学者もいます。どちらが正しいのか。きっとどちらも正しいのでしょう。それぞれの立場で、それぞれの考え方を発表している。そこを誰かが、きっと「金儲け」のために、自分の都合の良い解釈をして、一般に喧伝しようとする。ノーベル平和賞を獲得してしまったアメリカの元副大統領もしかり、なのかも知れなません。我々は自分の頭でしっかり考える、あるいは誰が言っていることが正しそうかを嗅ぎ分ける嗅覚のようなものを身につける必要があるのでしょう。いずれにせよ、今抱えている問題は代替エネルギーのこと、そして何より人口問題(人が多過ぎる)ということなのだろうと思います。

  • ホンマでっか?でも、有名な池田清彦先生と養老先生の共著というだけあって、世間の視点から何歩も進んだ(?)興味深い話題が満載!地球温暖化脅威論に真っ向から意義を!生物多様性の保全と、言い出したのはアメリカであるけど、地球温暖化同様、言い出しっぺの割に条約には批准せず、自国の利害優先というスタンスをも批判。環境問題の駆除という考え方にも猛烈に異議を。正義を大上段に振り翳しある生物を駆除しようとすると、結果はかえって悪くなる。例えば松枯れ病に深い関係のある虫を駆除しようと空中から農薬散布も実態はたった一匹しか該当した虫は死んでいなかったとか。トンボの幼虫を食べてしまうとブラックバスを駆除すると、ブラックバスがヤゴよりも好んで食べていたアメリカザリガニが結果的に増えてアメリカザリガニにヤゴが食べられトンボはかえって激減!

  • 最後の方はおっさん二人の居酒屋対談になっている気がするんですが(笑)
    ただまぁ、深く考えない正義というのは、タイトル通り地球を救えないんだなと思う。この本の内容がすべて正しいとも思えないけど、自分の中に問題提起を投げかけてくれた。

  • 新聞やテレビで見るのとは違う視点がえられた。
    この本によると、憂うべきは温暖化よりも、増加する人口に対応する、エネルギー資源対策とのこと。石油は、枯渇する前に代替エネルギー開発のために使うべきと。限りあるものを使っているという意識は確かに希薄だ…。

    なんにせよ、極端はよくないということと、メディアを鵜呑みにしないことと、大声を挙げて何かを推進しようって動きには利権やお金がからんでるかもと疑う視点とかが大事なんだろなと思いました。

  • 例えば、数年前には割り箸の使用は環境破壊につながると言われ、マイ箸を持つような運動があった。あれは、実は割り箸は間伐材から作られていて、割り箸を積極的に使うことが森林の保護に有益だという意見に押し返されてしまった。また、キャンプ場で食事をする時に、紙の食器を使って終わったらその場で燃やしてしまうのと、紙ではない食器を家に持ち帰って洗剤で油汚れを洗い流すのと、どちらが環境にいいのかいつも迷う。
    本書では、CO2の排出に制限をかけても地球温暖化は止められないという主張や外来生物と生物多様性、さらにはエネルギー問題に及ぶ環境問題の嘘(と筆者が考えていること)について奔放に、時に挑発的に、述べている。
    個々の主張については、学術論文のデータの引用など科学的根拠が示されておらず、筆者の想いが先行するようにも思える。

  • 相対思考相対思考

    サイエンスベースではなしをするべきだと思います

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著者プロフィール

1947年生。生物学者。早稲田大学国際教養学部教授。構造主義生物学の立場から科学論、社会評論等の執筆も行う。カミキリムシの収集家としても知られる。『ほんとうの環境白書』『不思議な生き物』『オスは生きてるムダなのか』『生物にとって時間とは何か』『初歩から学ぶ生物学』『やがて消えゆく我が身なら』など著書多数。

「2018年 『いい加減くらいが丁度いい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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