著者 :
  • 新潮社
3.67
  • (14)
  • (13)
  • (24)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 116
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104265015

作品紹介・あらすじ

おじいちゃんのとこ、いってくるわ。ドアの閉まる音がして、淳は家を出ていきました。それが私たちが耳にした淳の最後の声でした。「神戸少年事件」の被害者家族が我が子に捧げる鎮魂の手記。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • この事件は本当に衝撃的でした。
    被害者の頭部が中学校の正門前に置かれ、後に捕まった犯人は中学生。
    うそでしょ?と言いたくなるような事件でした。
    しかもこの犯人は、淳君だけでなく他にも女児1人を殺害し、女
    児3人に重軽傷を負わせています。

    この本、始めは淳君の小さい頃からの成長が綴られています。
    「おじいちゃんのとこ、いってくるわ」と家を出るまでの事が・・・・。
    その日淳君は家に戻らず、家族や周辺住民による捜索が始まります。
    この何日も探し回るところは、読んでて胸が押しつぶされそうな感じがしました。

    文章は割と淡々としたものですが、相当にやりきれない思いをされているのだろう事が想像できるだけに、余計読んでて辛かったです。

    淳君が発見されてからのマスコミのひどさには驚きました。
    この国ではどうして被害者の立場がこんなに弱いのでしょうか。
    著者も書かれていますが、こんなに残虐な事件を起こした犯人を少年法で守る必要はあるのでしょうか?
    なんでもかんでも少年法ではなく、罪の重さによって対応は変えていくべきではないのでしょうかと思いました。

  • 秋葉原の無差別殺傷事件において、ある作家が、この事件は日本の社会のどこどこに問題があるために起きた、と言っていた。その考えはどこか違うのではないかと常に思っていたので、自分が小学生の頃の忌まわしき事件の被害者の親が書いた本書を読んでみた。
    本としての価値は低い。この本はあまりにも感情的過ぎる。問題の指摘もどこか甘い。

  • こちらの方が感情移入出来る。分かりやすい。
    よって、加害者家族とマスコミに怒り増大。

  • 21年前の少年Aの起こした神戸の事件。
    その被害者の淳くんのお父さんか当時書かれた手記。
    子供を無惨な形で殺された上、その相手は知り合いだった。
    そんな衝撃的な状況の中、心ない取材にもあったという。
    この事件は元少年Aが数年前に出した手記で、注目を浴びていた。
    ご両親にとってはまだまだ辛い日々が続いているのだと思うと、胸が痛む。

    2018.3.28

  • 図書館で借りてきた本。

  • 「酒鬼薔薇聖斗」事件を調べていて借りました。
    そして、加害者側の両親の手記も読みました。
    犯人が逮捕されてからの違和感が当時からあったのですが、この本を読んでスッキリしました。

    マスコミが被害者の立場を置き去りにしたまま、加害者の両親に責任を押し付けた「少年の心の闇」という、同情的な報道。
    そして、少年法の壁。

    その壁が少しずつ崩れるきっかけになった一冊です。
    被害者の痛みを知らずに、更正はない。
    私はそう思う。

  • 少年犯罪の司法について考えさせられる1冊です。

  • 加害者側の手記を読んだので被害者側からも、ということで読みました。
    まず驚いたのは被害者の人権がこんなにも蔑ろにされていたということ。
    かけがえのないお子さんをあんな形で亡くされた上に周囲の心無い仕打ち。。。
    被害者保護という観念がきちんと考えられるようになった一つの契機であったことも初めて知りました。

    読む前は「自分の子供が加害者になってしまうのだって耐え難い苦しみだろう」
    と思っていましたがやはり、愛する子供を失った悲しみは計り知れない。。。

    お父さんの冷静で淡々とした文章に、亡き淳くんへの愛情が溢れていて切なかったです。

  • 自分が普段なにげなくテレビで見ているニュースの背景にはこんなこともあるのか、と気付かされました。
    特に「お父さん、淳くんが泣いています~」の手紙には衝撃を受けました。
    世間は鬼ばかりですね。身の回りのこと以外なんかどうでもいいと思っている私も鬼ですが。

  • あの少年A「サカキバラセイト」の被害者となった淳君の父親が書いた手記。

    衝撃的すぎるこの事件だったが、その被害者となった土師淳君の家族がどのような状況に置かれ、どのような気持ちでこの時を過ごしていたかが克明に記されていますな。

    マスコミのあり得ない取材態勢、被害者に対する信じられない悪戯。。。
    数々の酷い事、そして少年法に対する理不尽さ。

    この本に書かれている言葉、一つ一つに心打たれました。
    感想と一言ではくくれない感情を抱かされた本でしたわ。

全22件中 1 - 10件を表示

淳のその他の作品

淳 (新潮文庫) 文庫 淳 (新潮文庫) 土師守

土師守の作品

ツイートする