- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104271016
作品紹介・あらすじ
神野の友人Aが旧式のパソコン1台残して消えた。神野はパソコン通信、インターネット、地下BBSを駆使してAを探索する。数々の暗号を解読し、幾たびかの危機を乗り越えてたどり着いた先は謎の地下組織「青猫」だった…。第10回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。
感想・レビュー・書評
-
・とても印象に残っている小説。3回ぐらい読んだ。
・90年代のインターネットに関する用語が頻出するけど、この本のテーマはそこじゃないと思う。当時のインターネット黎明期の雰囲気も良く出ていて、好きだけど。
・この本で書かれているテーマは普遍的なものだと思う。発売当時から20年くらいたっているが、全く色褪せていない。この本を読むまではそのテーマみたいなことは考えたことがなくて、心に残った。
・ここに書かれた感想から見えてくる自分と、実際にいる自分、どちらが本当なのか。
・ほぼ日刊イトイ新聞の「担当編集者は知っている。」、この本に関するとてもよい話と思います。
https://www.1101.com/editor/1999-01-29.html詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
紹介文には「インターネットという悪意の暗闇を描くサイバーノベル」と書いてあるけれど、私は逆にあたたかみとかノスタルジーを感じる。
私がインターネットに触れたのは2,000年よりもちょっと前くらいなのだけれど、その頃に色々教えてくれた年上の仲間たちくらいのノリを感じて懐かしい。しみじみと良い。 -
インターネット黎明期の空気感を楽しみたく拝読。
ラストは思ったより明るい終わり方だったが、インターネットの迷宮世界に飛び込んでいくあの感じはとてつもなく堪らない。
ぶっちゃけ、serial experiment lainみたいな虚構的な何かフックがあったらもっと面白かったと思うというか、それ目当てで読みはじめちゃったような気もする。
lain好きな人で、lainみたいなインターネットの虚構世界的な小説モノ知ってる方いたら教えてください! -
マニアック感強くて読みづらさは感じるかもしれないけど、そこはただのツールであって、分からなくても大丈夫だと思う。ってゆーか乗り切ってほしい。・・・って思うぐらいにおもしろかった!
(本作品に限らず、読んだ本を)誰かに薦めるわけでもないのだけどね。
PC詳しくはないけど、比較的触れてはいたのかな。
MZ-80BとかX68とかポケコン(プログラマブル電卓って呼んでた?)とか懐かしい。
パソコンってより「マイコン」って言ってた時代。
「My」ではなく「Micro」だよって教わった時代。
...PC-6001は出てこなかったなぁ ^^; -
一気に読み終わる。
読んでる間はずっと「1998年頃の小説ってこういう感じが多かったな」「当時のBBSってこういうアングラ感がすごかったな」と思い出てしまう良書。
死語となったパソコン用語が多く出てくるため、当時パソコンを使ってた人しか読めない気がする。それでも日本ファンタジーノベル大賞をとっているのがすごい。
読ませる力がとにかく強い本です。ぐいぐい引き込ませる力はさすが涼元さん。
ただ、Keyから涼元さんを知った身としては、作風が違うなーと感じる。伏線の張り方や回収とか。
あと、文章が横書きになってるのはパソコン仕様ですね。最初は違和感あった。 -
日本ファンタジーノベル大賞優秀賞(10回)
-
第10回ファンタジーノベル大賞(優秀賞)。キーワードは、PC98、失踪。懐かしいPC用語が出てきて、いま読み返すとレトロで良いかもです☆
-
日本ファンタジー小説大賞優秀賞。
インターネット謎の組織「青猫」とは。
今では普通にあり得ることかもね。
(2000年05月24日読了) -
懐かしくもレトロなテクノロジー小説。
windows95とか、PC-98とか、パソコン通信とかモデムとかそのくらいの時代のパソコンが出てきてワクワクする。
ただ、ファンタジー小説の大賞受賞作なんだよね(笑)
そうかこれ一般人から見ればファンタジーなのか……ということに驚き。確かになぞめいた固有名詞とか、不思議な道具が出てくる世なぁ。
展開でやや突っ込むべきところはあるんだけど、ファンタジーというジャンルにおいては「そういうものかな」と思わせてしまう力がある。
現代においてオススメかといわれると悩むけど、好きな作品である。発売当初ならオススメだったと思う。
しかし技術の進歩ってすごいね!