渡りの足跡

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 480
感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104299065

感想・レビュー・書評

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  • 鳥に興味が無いとなかなか入り込めない本かも。
    自分がそうでしたから。鳥の写真があるともう少し身近になったかも。
    梨木香歩の自然への観察眼(に人間も含めて)が十分感じられる一冊。
    でも私はこの人の小説が読みたい!

  • 鳥たちの渡りの様子がなんだか人間にも通ずるところがたくさんあって、とてもためになった。
    渡りって大変な大事業なんだとつくづく思う。

  • 2014 11/10

  • 読後も余韻の残る1冊だった。 鳥や生き物に、けっして感情移入するのではなく、静かに語っていくのだが、その視線は限りなく深い。 ハバロフスキウやカムチャッカから、冬の諏訪湖畔に至るまで、北を強く指向するエッセーだ。そして、そのことが文章全体の透明感を高めてもいるのだろう。

  • 野鳥について。
    植物はともかく、鳥には正直関心を持っていなかったのですが、読了後、ついついそばの鳥に関心をむけるようになりました。この本の梨木さんは各地に赴いているのですが、題材が身近なものなので自分の日々の見方が変わっていきます。
    メインの渡り鳥の内容も素敵なエッセイなのですが、やはり私は梨木さんの言葉の遣い方がとてもすきだなと思いました。

  • 梨木さんの、鳥を追いかける旅の本に出会うと、いつも嫉妬してしまう。こんなに自由に行きたいところに行き、すばらしいガイドがいて、チミケップのようなホテルに泊まって・・・(宿泊料が高いので、泊まることはできなかったあの日が思い出され・・・)なんて、自分の醜い気持ちから、開いては閉じていた。でも、最後まで読んでみれば、梨木さんの鳥についての態度がとても真摯で、知識の学びの深さが感じられて、自分が恥ずかしくなってしまった。
    どうぞ多くの鳥を見に行きたい人たちのために、私の代わりに、いろいろなところへ行って、鳥たちと出逢い、感じたことを語ってください・・・と、素直に思った。

  • エッセイそのものも面白かったけど、鳥の説明がどれも探して見てみたいと思うものだったので、写真もつけて梨木さん版鳥類図鑑みたいにして出して欲しいなーとか思いました。現地ガイドが長文解説→通訳「モミです」のくだりが面白いwww
    カフェ開業についての取材というのは雪と珊瑚とのかな?

  • 渡りをする鳥たちをテーマにしたエッセイ。私はバードウオッチングの趣味はなく、鳥にもあまり興味はない。それでもこの本に引き込まれていったのは、鳥も人間も自然のなかではただの生物にしか過ぎずないという著者の立ち位置に共感し、生きるために「渡り」を行う両者に対するあたたかい視線を感じたからである。鳥たちの渡りのスケールの大きさに驚くとともに、「渡り」を行わない鳥たちが現れている一つの要因であろう自然の環境の変化に人間の一人として痛みを感じた。

  • 「西の魔女が死んだ」収録の「渡りの一日」からの連想で、すっかり小説なのだと勘違いしていた。図書館で借りたのだが、エッセイは今の気分には合わず、そのまま返却。
    またいつか借りてきちんと読もうと思う。

  • わくわくしながら読んだ。期待通り、わくわくする世界に連れて行ってくれた!
    鳥の世界は、そして鳥を見つめる梨木さんの世界はとても豊かで広い。
    深呼吸させてくれる本。

    この本で、ヒヨドリに対する見方が変わった。もともと好きだった鳥がもっと身近に感じられるようになった。

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著者プロフィール

1959年生まれ。小説作品に『西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』『丹生都比売 梨木香歩作品集』『裏庭』『沼地のある森を抜けて』『家守綺譚』『冬虫夏草』『ピスタチオ』『海うそ』『f植物園の巣穴』『椿宿の辺りに』など。エッセイに『春になったら莓を摘みに』『水辺にて』『エストニア紀行』『鳥と雲と薬草袋』『やがて満ちてくる光の』など。他に『岸辺のヤービ』『ヤービの深い秋』がある。

「2020年 『風と双眼鏡、膝掛け毛布』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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