ポーの話

  • 新潮社
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レビュー : 113
  • Amazon.co.jp ・本 (435ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104363018

感想・レビュー・書評

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  • 感想?レビュー?
    一言では言い尽くせません。
    壮大な世界観と、いしいさんの”生”と”死”に
    ただただ溜め息をつくばかり…

    あえて言うとすれば
    いのちの物語、でしょうか。

    うなぎ女の息子、ポー。
    誰よりも純粋で、けれど、それゆえに誰よりも何かに「染まりやすい」。
    彼を巡る様々な死と、生と、川のようにゆるやかに流れていく世界が描かれている一冊です。

    彼以外にも
    寂しがりやの泥棒、メリーゴーランド。
    背が以上に小さくてヒステリック、だけど本当は
    誰より強い生きる力をもっている女、ひまし油 など、
    不思議な魅力をたっぷりな人々がたくさんでてきます。


    この本のどこかに
    きっと 答えが隠れている。

    そんな気がします。

  • 残酷なのに優しいお話し。

  • ポーの話はポーひとりのことではなくて、大きくゆったりと河みたいに巡り続ける世界全体の話のようだった。
    形は違うけどそれぞれの「たいせつなもの」の話や、犬や死人や水など様々な「目」の話など、物語全体というより一つ一つの小さな話達が大好きでした。

    いしいしんじさんの作品はいつもほのぼのしてる皮をかぶって残酷で、でも何よりも優しいなあ・・・。
    犬じじやひまし油や天気売り・・欠陥だらけで魅力的な登場人物達が愛おしくてしょうがないです。

  • メリーゴーランド、ひまし油、天気売り、犬じじ、埋め屋の女房、うみうし娘・・・それぞれが強烈な印象を与える不思議な人たちの中で生きる、うなぎ女のこども、ポーの話。

    「つぐない」について、「たいせつ」について、「いのち」について、色んな人との出会いの中で学び、成長していくポーが、なんとも魅力的な感じです。
    かなり読みごたえあり。

  • うなぎ!

  • ほんとうのつぐないって一体なんだろう。


    ※※
    いしいしんじの作品は、いつもとても残酷で、いつもとてもやさしい・・・。

    日本の現代作家の中で、個人的にイチオシの作家さんです。

    彼の頭の中で作られたやさしいウソの物語は、読む人を魅了し、そして絶望させる。
    そしてその物語は完璧なまでに美しく、ひとつの世界観を形成し完結する。
    その構成力が本当に大好きなんです。

    本日読んだのは、買ったのも1回目に読んだのも結構前。

    ちょっと出かける予定があったので、読みかけの本でも一気に読んでしまおうと思い、手にした「ポーの話」。

    うなぎ女たちのこども、ポー。

    人と魚の中間的な存在として描かれた少年が、さまざまな人びとと出会い・触れ会う中で、心の内面に発生するいろいろな感情という概念を育んでいく、そんな物語。

    ざいあくかんってなんだ?
    ほんとうのつぐないっていったいどんなのだろう?
    大切なものも、いつも決まって嬉しいわけではないのかもしれない

    「みんなそいつを、一生かけて探すんじゃないかね。泥の中をのたくるみたいに」(本文より一部抜粋)


    いしいしんじの物語は、残酷で、そしてとてもやさしい・・・

  • 何回か泣きそうになった。
    すごくいい話。
    ジブリでアニメ化とかすればいいのに!

  • どこにもいないようでいて、すぐそばにいるような気もするそんな不思議な生き物ポーの話。この本で描かれる「つぐない」が何なのか、はっきりとはわからないけど、ポーのつぐないによって人間の奥底にあるキラリと光る美しい部分が少しずつ目覚めていくような気がした。

  • リアルな世界じゃないのに風景が浮かんでくる。
    いままで読んだいしいしんじ作品の中で一番キレイじゃない描写がおおいのだけど
    ぜんぜんいやじゃない。

    もう一度、時間が経ってから読み直したい。

  • いしいしんじの童話的長編小説。
    うなぎ女の息子ポーが、川を下りながら人々と出会い世界を知っていく長い旅を描いた、文字通りの大河小説。
    ほんとうのつぐないとは何か、というテーマや、旅の過程が宮澤賢治の「銀河鉄道の夜」を彷彿とさせます。

    初めていしいしんじ作品を読む人は、独特の世界観と登場人物に慣れるのに時間がかかるかもしれない。
    童話的でありながら、ほのぼのとしたぬくもりよりは穏やかな残酷さというものを感じずにはいられない。だからこそ、そこに美しさだったり輝きだったりを見出すことができるのだけれど。

    わからないこと、不思議に思ったことを人に尋ねて、かえってきた答えをしばらく考えてから自分の言葉にして理解する、というポーの姿勢が好き。
    あと、村松葉子の装画が素晴らしい。

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著者プロフィール

1966年生まれ。作家。著書に「アムステルダムの犬」(講談社)、「ぶらんこ乗り」(新潮社)、「トリツカレ男」(新潮社)、「悪
声」(文藝春秋)ほか。「麦ふみクーツェ」(新潮社)で坪田譲治文学賞受賞。京都府在住。

「2019年 『靴のおはなし2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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