遠い足の話

  • 新潮社
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本棚登録 : 140
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104363025

作品紹介・あらすじ

住んでいた町、住んでいる町、住むかもしれない町。直島、高野山、大阪、天草、東京、NY、松本…そして京都。なにかに導かれるように巡り歩いた、「遠足」の記録。

感想・レビュー・書評

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  • はじめてのいしいしんじ
    まちの事を考えようと思って読んだ
    いしいは言う、人生だって旅なんだから、ふらふらとおもむくままに
    そうだけれど、このまちのこだわってしまう
    そんなことどっちでもよろしやんと、いしいは言う
    いしいと同じ大阪に生まれながら、そんなことどっちでもよろしやんに、なれない
    日に10度、そんなことどっちでもよろしやんと言えば,いしいに近づけるかもしれない

  • 作家いしいしんじが、「場所」について語る。直島、高野山、大阪、天草、東京、ニューヨーク、熊野、そして京都。住んでいた町、住んでいる町、住むかもしれない町。
    僕にとって、いしいしんじは「けったい」な人です。最大限の誉め言葉としての「けったい」です。東京に住んでいた頃の破天荒な行ないから受ける表面的な部分のみならず、見るもの聞くもの全てのものが、いしいしんじを通してけったいなものへとなるのです。訪れた町で偶然が重なり、縁を介して必然となる。そのためには縁を捕らえるアンテナが必要となり、いしいしんじのアンテナは常任に捕らえられない周波数のものまで受け取ってしまうのでしょう。
    一文が実に濃厚で、咀嚼して飲み込むのに時間が掛かります。しかし一度体内に取り込んでしまうと、じわりと浸透していきます。このじわりが心地好いんですね。読み終えた今も、体内をじゅわじゅわとうごめいています。

  • 東京に住んでいた話が興味深かった。ごはん日記とか読んでたら、ここまで荒んでいるとは、という暮らしぶり。闇バーしてたり着ぐるみ徘徊して職質受けたり(笑)。わかやまとおかやまの話、むすびつく地縁、人の縁。いしいさんの受信率、半端ない。目や耳や舌やそのほかの感覚をとても自然に使って、作用している感じ。京都の家に住む辺りの縁、偶然を驚き、喜び、甘受し、必然とするような。なるほど、「正しいドア」か。

  • いしいさんの本は2冊目。
    以前読んだ『熊にみえて熊じゃない』とダブるところもあり。
    「やはり」と「予め」の間のチカチカする明滅。導かれていく醍醐味。
    子供時代の生活団の話は興味深かった。
    ドイツのシュタイナー学校を思いだす。
    愛情をもって関わり過ぎずに見守る大人に囲まれた子供時代を送れた人は幸せだな。
    最後の「住んでいた町」は一段と内容が濃く、
    着ぐるみやらアパートの中のバーやら
    本当にそんな生活してたのかとにわかに信じがたいが、
    その中で多くの友人や近所の人たちとしっかりと付き合い、
    繋がりが大きくなっていくのを見ると驚くしうらやましいなとも思う。
    リアルな生活がこれだけ濃くて面白いのを読むと、
    フィクションである小説を読まなくてもいいんじゃないかと思ってしまう。
    彼の文章はゆるさときちんとした感じの分量がとてもちょうどいい。

  • ほろ酔いながら半分寝ながら水辺を漂うような気分。心地よい。

  • 熊野とか高野山にいってみたいなあと思った。
    現実と向こう側のあいだぐらいの不思議なエッセイ。

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    住んでいた町、住んでいる町、住むかもしれない町。直島、高野山、大阪、天草、東京、NY、松本…そして京都。なにかに導かれるように巡り歩いた、「遠足」の記録。
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    「遠い足」とは「遠足」のことだったか、といまさらながらに思ったことである。「い」があるとないとでは趣がたいそう異なる。これはエッセイなのだが、いしいしんじという作家が語ると連綿とつながり運命づけられてきた生きてきてこれからも生きていく道のりのように感じられる。大いなるなに者かの手によって紡がれる途中のタペストリーを見ているようでもある。自分の来し方を振り返りたくなる一冊である。

  • ヨムヨム連載の土地にまつわるエッセイ。縁がキーワードか。三崎や松本にいた頃の著者の日記は前によく読んでいたので、浅草時代の話が新鮮で面白かった。

  • 荒井良二さんの表紙と、地元『犬島』のキーワードを見て衝動買い。
    いしいしんじさんの本は初めて読むけど、噂通り独特の世界観。でもエッセイなので読みやすかったし、わたしは好きな感じの文章。
    言葉の選び方がおもしろいので、読みものとしてとても満足です。

  • 長い通勤時間が「旅」に変わるような。
    宮本常一の本を読んだ時と似た気分にもなった。
    ちらっと自分の故郷が出てきて嬉しかった。

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