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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784104377015
感想・レビュー・書評
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初めのほうは、小中学校でありがちないじめについて考えさせられる文が印象的。
「学校にいる時間はなるべく短くしたい。それが克久の方針だった。何も考えないこと。何も感じないこと。それが小学校でいじめられていた克久が身につけた知恵だった。」
「お母さんに自分からいじめられていると言ったことはない。なぐられたり、蹴られたりなら言えたかもしれない。(中略)
クサイと、言われたり、シカト、つまり無視されたりするのは言いにくいところがある。言うと自分が汚れるような感じがする。「何かあっても毅然としていればいいのよ」と百合子が言ったのはいつ頃だったか。もう冬が来る頃だったかもしれない。
お母さんの言う毅然とした態度と、克久が自分で見出した態度はどこが違うのだろう。何も考えない。何も感じない。そうすれば大丈夫。克久は心を灰色に塗り固めるのが上手になった。」
そんな固められた主人公の心の壁が、公園で見かけたうさぎと、入部した吹奏楽部のメンバーや顧問の先生の存在、練習に打ち込む日々で少しずつ壊れていく。
中学に進学するタイミングで父親が単身赴任となり、2人暮らしになった母親とのややぎこちない関係も描かれます。
娘が中学で吹奏楽部だったので当時を思い出したりもしました。
吹奏楽の経験のある人におすすめ。
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文章が読みにくくて何だか苦痛…
視点がコロコロ変わるくせに、その対象が明記されてないから分かりにくい。
場面の展開も唐突ですぐには分からない。
何となく、この著者の文は私に合わないかも…。 -
芸術の秋特集で図書館に飾られていた表紙に惹かれて内容も知らずに読みはじめてみたら、中学校の吹奏楽部が舞台。入部するまで楽器に触ったことも無かった主人公の少年が合奏を創り上げる過程でみるみる成長していく様には胸が熱くなり、コンクール直前の緊張感から曲が始まり演奏を終えるまでの高揚感、達成感には思わずブラヴォー!拍手喝采‼︎
(保護者として)ばっちり管弦楽部に関わった身には感動もひとしおの読後感。 -
「子どもを本好きにする10の秘訣」>「家族・人間関係」で紹介された本。
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「君、吹奏楽部に入らないか?」「エ、スイソウガク!?」―学校にいる時間をなるべく短くしたい、引っ込み思案の中学生・克久は、入学後、ブラスバンド部に入部する。先輩や友人、教師に囲まれ、全国大会を目指す毎日。やがて大会の日を迎え…。感動の物語。
紹介文より -
克久が入浴前にパンツ一枚で洗濯機をスティックで叩いていたら、それを見た母が一言、「ねえ、こんど、トランクス、買ってあげる。」このお母さん好きです。
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最後にうさぎはどこかへ行ってしまっていたけど、うさぎの応援?とともに成長していったカッチンこと克久のどこかユーモラスな語り口と共に繰り広げられる中学生活、特に吹奏楽部のあれこれが、シリアスでもあり楽しくもあり、みんなそれぞれ生きてるなあってしみじみ思えた。ベンちゃんが指揮台に立って晴れがましいうれしそうな顔をした時、こちらまで感動した。
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小学校ではいじめられっ子だった克久は、心を閉ざし、塗り固めるのが上手な少年になっていた。
中学校では、学校にいる時間を出来るだけ少なくするため、部活に入らないつもりでいた。しかし、花の木公園で不思議なうさぎを見たこと、吹奏楽部の男子3人の先輩の勧誘を受け、花の木中学校のなかでも、もっとも練習時間の長い吹奏楽部に入ることになる。
パーカッション(打楽器)パートの克久が、練習に打ち込むなか、なにかをつかんでいく姿、個性的な吹奏楽部の顧問で指揮者でもある森先生や、仲間と音楽をつくりあげていく過程で、それぞれ成長していく姿がかかれている。
ところどころに出てくるうさぎが、ファンタジー感を出しています。 -
ブログ「袖ケ浦在住非破壊検査屋」2013/5/16の投稿 (「中沢けい「楽隊のうさぎ」読了 → hhttp://niwatadumi.at.webry.info/201305/article_4.html )
小説家・中沢けい さんは高校の先輩なのだけれど、処女作「海を感じる時」の後の作品は読んでいなかったのです。いや、「野ぶどうを摘む」は読んだ気がするけど内容が思い出せません…。10年以上前の作品である「楽隊のうさぎ」を今になって手にしたのは、この小説が楽器の街・浜松(あ、バイクじゃないんだ…)を舞台に映画化されると耳にしたから。動機は単なるミーハーなのでした。
さて読み終えてまず感じたことですが、文壇デビューから20年以上経て書かれた作品はやっぱり処女作とは違いますね。文章に険がなく、文脈に内包された信じているものへのこだわりや、それらの押しつけは「純文学」だけにうっすらと感じられるけれど、終始穏やかに滑らかに綴られていました。と、読む方も同様に昔とは感じ方が異なりますからね。
お互いにいろいろな人生経験を経て、知らず変わったところもあるのでしょう。
読書の良いところは自分の成長につれ感じ方捉え方が進化するところだな。
それはそれとしてこの作品、極めて日本映画らしい映画になりそうな気がします。
僕はアメリカのSFやサスペンス、冒険ものといった、深く考えなくていい映画が好みで、逆に観る側に思考を要求する邦画の傲慢さが好きではありません。アタマが良くなきゃ鑑賞できない映画なんて、というのは単なるヒガミかもしれませんけど。
というわけで、小説自体は読後感爽やかで、重苦しくなくて良かったです。部活動でブラスバンドをやってなくても、クラシック音楽を聴く習慣がなくても、中学時代を経験した人ならば読んでみて何か胸に残るはず。僕は続編も読もうと思います。
映画は…どうかな、家内はともかく、ムスメは主人公と同じ中学生ながら「俺妹」や「レールガン」だからなぁ…。
なお、読書感想文みたいな日記をタイピングしていたら、三十数年前、木造校舎の片隅にあったウナギの寝床のような文芸部の部室を思い出しました。先日はニセアカシア並木でした。次は何を思い出すかな…。 -
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装画 / 鍋倉孝二郎『春惜』油彩/板絵/1991年(所蔵 石井美樹子)
装幀 / 新潮社装幀室
初出 / 北海道新聞・東京新聞・中日新聞・西日本新聞・河北新報・神戸新聞に1999年8月〜2000年2月連載。 -
主人公である男の子の心の中の書き方がおもしろいと思いました。
ただ、進んで行くうちに誰目線で書かれてるのか分からなくなることがありました。
私の読解力がないだけなのか...... -
中学に入って吹奏楽部に入った主人公を取り巻く物語。
無口ながら、いろんなことを感じ、思いながら、積み重ねていく日々。
仲間たちとのかかわり。
その時しか作れない音楽。
じんわりくるいい話だった。 -
青春小説だけど、その裏側を追ってるような感じ。
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視点がすっきりしない。
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配置場所:摂枚普通図書
請求記号:913.6||N
資料ID:50001503 -
中学生の悶々とした感じと熱さの爽やかなお話し。でも最後があっけなくて不完全燃焼。ブラスバンド部のパーカッションの子の話だけど音楽の良さもブラスバンドの良さもパーカッションの良さも伝えきれていない印象が残念。
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吹奏楽部だった人はもちろん、そうではない人にも読んでもらいたい作品です。
吹奏楽部に入ることになった主人公がコンクールに向かって練習するという日常が描かれているだけなのですが、みんなでひとつのものを作り上げる吹奏楽のすばらしさ、音楽の楽しさがつまっています。
何かに夢中になっていた頃が懐かしくなる一冊です。
(福岡教育大学 学部生) -
吹奏楽をやっていた人なら、共感できる部分がたくさん。
コンクールの場面では「シバの女王」が頭の中で鳴り響いていました。 -
語り手があいまいな気がしました。話はよかった。
著者プロフィール
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