憑神

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 412
感想 : 93
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104394029

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りた本。

    人情物を書かせると、この人の右に出る物はいないんじゃないだろうか。
    映画の宣伝で見た、妻夫木クンのイメージから
    もっとコミカルな物かとおもってたんだけどね。
    壬生義士伝の裏側を見たような感じ。

  • 初版本

  • とってもおもしろかった♪
    でも主人公がいい人すぎて、話の流れも主人公の事情に合わせすぎな気がする。
    ラストシーンも納得がいかないなぁ。
    その辺の違和感がなければ、星5つなんだけど。

  • 幕末、もはや武士の心意気は失われ、武家制度も形骸化し果てたた時代の話だ。
    御徒士の貧乏武家の次男である彦四郎は、婿入り先から因縁をつけられて出戻る羽目になり、無為の日々を過ごしていた。鬱々とはしているが、彦四郎は文武に長けて仁にも篤く、武士としての矜持を持った実直な男である。
    そんな彼が酔っ払った帰り道に偶然見つけた荒れ祠に手を合わせると、なんと神が憑いてしまった。
    「いいひと」な彦四郎が神様とのやりとりに四苦八苦する様はコメディみたいで微笑ましいけれど、物語は軽妙なだけでは終わらない。時代の転機である幕末、要領よく得しようと忠義も仁義も棄てられていく中で、武士の本懐とは何かを彦四郎は追い求める。その姿は勇ましく潔くも少し切ない。

  • 婿入り先から追い出され、職を失い、すがった相手は神は神でも人に仇なす
    厄病神。時は幕末、動乱の世に、貧乏旗本・彦四郎の選んだ真実の生きる
    道とは。

  • 【主要登場人物】
    別所彦四郎、神様の化身たち
    【要約】
    お稲荷様に祈ったら、貧乏神と疫病神と死神に取り憑かれた
    【感想】
    神様のイメージギャップを突いた笑いから、最後の武士の生き様まで、浅田次郎を存分に楽しめる良作。

  • 2007.12.21 今年最後の一冊に、はずれなしっぽい浅田氏。う〜ん、嫌いじゃないけど、突っ込みどころが多すぎるというか、俗っぽすぎるというか・・・

  • 彦四郎が偶然手を合わせたお稲荷さんから、なんと貧乏神にまずとり憑かれ…。映画は見ていませんが、西田敏行の貧乏神がすっかりイメージに定着です(笑)コミカルで、それでいて少し切ない。動乱の幕末の世に、不器用なくらいまっすぐな彦四郎の生き方が愛おしく映ります。

  • 浅田次郎先生の、コミカルだけど感動できる一作でした!
    時は幕末、出戻り婿の居候次男坊・別所彦四郎が主人公。彦次郎はできる子なのにとにかく不運なのです。
    しかも貧乏神・厄病神・死神にとりつかれるという・・・・。
    かなり感情移入できます。数々の不幸を乗り越えていく彦四朗を応援しながら読みすすめ、ラストは泣けます!
    一本筋の通った武士の話

  • 幕末の、武士としての価値観が揺れ動く時代に、家系を重んじ、あくまでも幕臣として生きた男の悲しくも潔い一人の武士と、ひょんなことから彼に付き纏うことになった神達の物語。神は神でも憑いて欲しくない神達ばかりだが、武士道を貫こうとする彼の心を慮る人情味(?)溢れる神達。読み応えのある文章に思わず笑ってしまうフレーズが織り交ざっていて、「これぞ浅田節!」と嬉しくなってしまう一冊。一本芯を貫く生き方には力強さと爽快感が有るねぇ。

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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