裁判所の正体:法服を着た役人たち

  • 新潮社
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本棚登録 : 184
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104405039

作品紹介・あらすじ

司法の独立は噓だった! 元エリート裁判官に伝説の事件記者が切り込む。原発差止め判決で左遷。国賠訴訟は原告敗訴決め打ち。再審決定なら退官覚悟……! 最高裁を頂点とした官僚機構によって強力に統制され、政治への忖度で判決を下す裁判官たち。警察の腐敗を暴き、検察の闇に迫った『殺人犯はそこにいる』の清水潔が、『絶望の裁判所』の瀬木比呂志とともに、驚くべき裁判所の荒廃ぶりを抉り出す。

感想・レビュー・書評

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  • 清水氏との対談であるために、「絶望の裁判所」で聞いていたことが具体的でより納得できるものとなっている。

    さらに、法務省と裁判所つまり行政と司法が一体運営されていることは、裁判官経験者には「当然のこと」だったらしく、本書で初めて知った。

    統治機構と共に「報道」機関も劣化していることを、具体的事例と共に示されると、残された道は絶望しかないと思わされる。
    韓国が日本を他山の石としている事例を見ると、そこに僅かに日本の存在意義が残っているかと、複雑になる。

  • 瀬木さんと清水さんの対談形式の本。
    「絶望の裁判所」で読んだことと結構重なっていたような、、、
    やっぱり、賛同する点もありますが、
    裁判官等々に対する見方が一面的で、、疲れてしまいます。
    こういう見られ方があるということは意識したうえでやっていきたいと思います。

  • 日頃、接することがない裁判官の日常、生活、官舎、給与。最高裁判所をトップとするヒエラルキー、政府との結びつきと忖度、法務省や検察官とのつながりなどが対談形成で語られている。

  • 三権分立の制度の中で,司法はそれなりに独立して動いているものと予想していたが,全く違うことが良くわかる.最高裁判所が権力をチェックする機構ではなく,権力を補完するものだとの説明には唖然とするばかりだ.冤罪が起こるのもありうることだと認識した.メディアの対応も不十分なのは,司法ばかりでないと思うが,ジャーナリストの奮起に期待する.第8章の提案で,法曹一元化があったが検討に値するものだと感じた.

  • 『殺人犯はそこにいる』の清水潔さんと元裁判官で『ニッポンの裁判』で城山三郎賞を受賞した瀬木比呂志さんの対談本。今の日本の裁判がどのように行われているかがわかる、とても怖い本。推定無罪で行われるべき刑事裁判が推定有罪で行われているといい、冤罪はかなり多いと思う、という言葉に驚愕。なにかと迷惑がられている裁判員制度だけど、裁判官の実態がこの本の通りで一般の国民とかけ離れた感覚しか持ってないとするならば、裁判員制度はむしろ歓迎すべき制度なのかもしれない。でもその裁判員制度も刑事系と民事系それぞれの裁判官の権力争いで出てきたものだという…。三権分立ってどこにいってしまったのかしら。

  • これは必読! 原発訴訟や冤罪など、裁判官の世界から見る現実は生々しく、空恐ろしい。対談形式で読みやすく、エリートと呼ばれる人たちの悲しき生態が見て取れる。

  •  閉じた組織は病む。
     

  • 日本人として、そのお上主義なるものにあらためて絶望させられた。

  • 裁判官とはいえ人間。過剰な期待を求めてはいけないし、完全性も求めてはいけない。
    しかし、この国の司法制度は正すべきところが多すぎる。

  • 『犯人はそこにいる』などの冤罪ルポで有名な清水潔と、元裁判官の瀬木比呂志による対談本。
    清水が瀬木に裁判所や裁判官の実態を聞く形で進んでいく。

    誰もが裁判所や裁判官に対して漠然と抱いていた信頼感(もちろん冤罪などはあるがごく一部の例外はあったが)が、この本を読んで崩壊した。
    裁判官も普通の人間だし、裁判所はその性質が故に通常の官公庁以上に官僚的だということがよくわかった。

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著者プロフィール

明治大学法科大学院教授

「2020年 『民事保全法 新訂第2版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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