ゆっくりさよならをとなえる

著者 :
  • 新潮社
3.59
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本棚登録 : 318
レビュー : 54
  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104412020

作品紹介・あらすじ

春夏秋冬、いつでもどこでも本を読む。居酒屋のカウンターで雨蛙と遭遇したかと思えば、ふらりとでかけた川岸で釣り竿の番を頼まれもする。深呼吸のようにゆったりした、59篇のエッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 本の事、読書の事や思い出、この著者ならではの食べ物、お酒についてを綴った川上弘美のエッセイ集。本や読書についての文章が多い。どんな本を読むのか、どういった読み方をするのか、どんな時間に本を読むのかがわかってちょっと嬉しい。取り上げられている作家は藤枝静夫、織田作之助、内田百閒、つげ義春、E・ヘミングウェイ等々。最初にヘミングウェイを読んだ時に「ああもう自分なんか一生小説やら人さまに見せる文章は書けまい」と思ったそう。お酒を飲み、日本茶をすすり、じっと本を読み、少し孤独なのは私に似てる。お酒は飲めないけど。

  • 本が好き、本屋も好き、図書館も好きという人はたくさんいらっしゃると思います。けれど、表紙の手触りを楽しんだり、この本屋のこの棚が好き、という人はなかなかいないのではないでしょうか。川上弘美さんはそういう「なかなかいない」人の一人です。
    本当に本が好きなんだなぁという、ありきたりの感想しか書けなくて悔しい。
    また、食べ物を魅力的に書ける人でもあります。
    筆舌尽くして盛りつけや味や飲食店の雰囲気を伝えるわけではありません。さらっと書くのです。なのに、とても美味しそうで、普段は食べないもの(例えばそら豆、例えばほたるいか)まで食べたくなります。川上さんに触発されたのか、今夜はラーメンでいいやと思っていましたが、ちゃんと肉じゃがを作りました。
    巻末の表題作も素敵です。

  • 装幀/池田進吾(67)

  • 文中に出てきた食べ物を食べたくなったり、出てきた本を読みたくなったり、いろいろと誘惑が多いエッセイ。
    ひとつひとつの項目がとても短いので、毎日少しずつ読み進めるのがオススメ。

  • シンプルなようで精巧緻密、美しい言葉の織物みたいでうっとり読みました。本への愛が詰まっています。電車で出かけた先の町の風景を想像するのも楽しい。散歩に行きたくなる、書店巡りがしたくなる、良い本に出会えたらすぐ帰って引きこもって読みふけるのも良い、何でもない一日も良い、静かに前向きになれる、そんな一冊。

  • 2015/06/18 読了

  • 著者の顔が、浮かばないけど、男っぽい大胆そうな感じがいいーー

  • いいかんじ

  • 「いままでで一番多く足を踏み入れた店は本屋、次 がスーパーマーケット、三番めは居酒屋だと思う。 なんだか彩りに欠ける人生ではある」。
    春夏秋冬、 いつでもどこでも本を読む。居酒屋のカウンターで 雨蛙と遭遇したかと思えば、ふらりとでかけた川岸 で、釣竿の番を頼まれもする。
    まごまごしつつも発 見と喜びにみちた明け暮れを綴る、深呼吸のように ゆったりとしたエッセイ集。

    。・゜*・。・゜*・。・゜*・。・゜*・

    H25.3.4 読了

    ゆっくりと1ヶ月かけて読んだ。
    ゆるゆると読みたい時は、川上弘美のエッセイだなぁ、と思う。

    今回のエッセイで好きだったり、なるほど~と思った話を覚え書き。
    ・『連休のそらまめ』
    ・『不幸に似通ったもの』
    ・『爪切りも蠅も』
    ・『本屋さんで』
    ・『春休みの鬱屈』
    ・『十二月』
    ・『ムツカシイムツカシクナイ』
    ・『はっさく、ぽんかん、夏みかん』

    書いてあることを、ほんのちょっぴり真似てみたくなる。(みかんを剥いてタッパーに入れたり、そらまめつまみにビールを飲んだり。)
    そんなエッセイでした。

  • 読んでいて、ゆっくりたっぷりとした時間が流れているようで、とても心地好かった。湯どうふの味を、ゆったりおっとりした味と表現してあって、このセンスに惚れました。出てくる食べ物がとてもおいしそうで、特にスパナポが食べたくなった。そして、オクラの大根おろしあえも食べたくなってきた。
    こう、なんでもない日常を淡々と人肌ぐらいの温かさがある文章で書くことができるのは、すごくうらやましいと思った。ゆっくりだとか、ていねいだとか、この言葉がこんなにもいとおしく思えるのはたぶんこのひとしかいないと思った。
    エッセイというものは、普段あまり読まないこともあって、その作家さんの思考や日常や、素の文章を感じることができて、このひとの文章がすきな自分にとってはとてもいい時間だった。

    (215P)

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