ニシノユキヒコの恋と冒険

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1082
レビュー : 241
  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104412037

作品紹介・あらすじ

ニシノ君とのキスは、さみしかった。今まで知ったどんなさみしい瞬間よりも。女には一も二もなく優しい。姿よしセックスよし。女に関して懲りることを知らない。だけど最後には必ず去られてしまう…とめどないこの世に、真実の愛を探してさまよった、男一匹ニシノユキヒコの恋とかなしみの道行きを、交情あった十人の女が思い語る。はてしなくしょうもないニシノの生きようが、切なく胸にせまる、著者初の連作集。

感想・レビュー・書評

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  • ニシノユキヒコ=竹野内豊に脳内変換して読んだ。
    ニシノユキヒコ、どう考えたって女たらしのろくでもない男だ。でも竹野内だもんね、断然ありだ!
    映画は見ていないけれど竹野内が刷り込まれてしまっているせいか、初めからうっとりとしながら読んだ。

    あれ、川上弘美ってこんなに軽い文章だっただろうか。
    そもそも「蛇を踏む」くらいしか読んだことがない。
    不可思議な内容でずばり芥川賞という作品だった記憶がある。
    苦手かもと今まで避けていたのだが、この作品はこのかすかな記憶をいともたやすく覆した。なんて楽しいんだ。

    でもやはりニシノユキヒコに魅了されるだけの物語ではなかった。
    その裏には彼の抱える暗い過去、悲しみ、底知れぬ孤独などが隠されていてひたひたと迫ってくる。
    ニシノユキヒコのやわらかい明るさと救いようのない暗さが時折交差する様は切ない。
    つかみどころのないニシノユキヒコは不気味な存在と化す。

    映画はこの辺りをどこまで追っているのか気になるところ。
    機会があれば見てみたいな。
    面白かったです。

    • 円軌道の外さん

      vilureefさん、ホンマ遅くなってすいません!
      ボクシングの試合で怪我をして
      11月から先月まで入院してました~(^^;)
      あ...

      vilureefさん、ホンマ遅くなってすいません!
      ボクシングの試合で怪我をして
      11月から先月まで入院してました~(^^;)
      あと、いつも沢山のお気に入りポチ&あったかいコメントありがとうございます!

      コレ、映画館で観ましたよ~(^^)
      小説とは違って、あえてニシノユキヒコを幽霊として先に登場させて、ユキヒコの葬式に集まる女たちとの恋を回想で描いていく形にストーリーを変えていて、これがいい効果をもたらしてます。
      あと数々の名作映画へのオマージュや分かる人には分かるマニアックな遊び心が散りばめられていて、映画が好きであればあるほど楽しめる作品です。
      そしてニシノユキヒコを演じる竹野内豊が、
      飄々としていて時折見せる寂しげな微笑みに切なさを感じさせて、
      まさにハマリ役でした。
      あとは尾野真千子を筆頭に、麻生久美子や成海璃子や木村文乃、阿川佐和子、本田翼など女優陣がみんな上手かったし、
      ユキヒコとのイチャイチャする絡みも心地よく観ていられました。

      まったりとした空気感や淡々と流れる作りは観る人を選ぶだろうけど、
      個人的にはなかなかの傑作だと思ってます(^^)
      機会があればまた、レンタルででも観てみてくださいね(笑)

      あと、僕の本棚の『もぎりよ今夜も有難う 』にも返事書いてるので、またヨロシクお願いします(^^)



      2015/04/06
    • vilureefさん
      円軌道の外さん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます(*^_^*)

      それより、おからだ大丈夫ですか!?
      ずいぶん長いこと入院...
      円軌道の外さん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます(*^_^*)

      それより、おからだ大丈夫ですか!?
      ずいぶん長いこと入院されていたようですね。
      ご無沙汰だったのはそういうことだったんですね。
      無理なさらず養生なさってくださいね。

      さてさて、この映画評価分かれるようですが面白そうですね。
      以前公開前にアサイチに阿川さんが出演されていて、竹野内さんとのシーンはアドリブで撮ったようなことをお話されていて、それは面白い!と思った記憶があります。

      演技派の女優さんが勢揃いしていますから、機会があったら是非見てみたいと思います。

      ありがとうございました(^_-)-☆
      2015/04/09
    • 円軌道の外さん

      vilureefさん、こんにちは!
      いつも沢山のポチとコメントありがとうございます(^^)

      え~、怪我はですね~、
      顎と手の指...

      vilureefさん、こんにちは!
      いつも沢山のポチとコメントありがとうございます(^^)

      え~、怪我はですね~、
      顎と手の指4本と鎖骨を骨折して、
      あと拳と肋骨のヒビと大事な目を傷めてしまったので、
      入院中は携帯を握ることさえできずずっと寝たきりの状態でした(汗)
      今はリハビリしながら
      なんとか社会復帰しましたよ(笑)(^^;)
      ご心配ありがとうございます!

      おおーっ! アサイチは僕も大好きな番組です♪
      朝ドラの流れで見てしまうし、
      イノッチと有働由美子アナウンサーの夫婦漫才のように面白い絡みが絶妙ですよね(笑)
      あと作家さんもよくゲストで出たりするのでチェックして録画してます(笑)
      つか、阿川さんと竹野内さんとのシーン、アドリブやったんか~!?
      知らんかったぁぁ~( >_<)
      めちゃくちゃ自然な絡みでしたよ(笑)

      あと僕の本棚の「もぎりよ今夜も有り難う」にも返事書いてるので
      お時間あるときにまた覗いてみてください。

      ではでは~♪




      2015/04/25
  • 川上弘美さんの作品は初めて読みました。表紙に惹かれ、荷物が重かったからかもですが、少し他の本より軽い気がして貸し出しし、そのまま1日もしないまま読み終わりました。

    内容自体は10篇の短編集。別に他の短編集と変わりありません。ただ、話に出てくる共通人物でありおそらく主人公の「ニシノユキヒコ」と関係をもった女性たちによる一人称で話が進みます。

    女性といっても様々で、主婦からOL,学生など。幅広い年代、言葉の通り十人十色な性格。容姿についての描写はあまりなかったのですが、おそらく違うんじゃないでしょうか?

    ニシノユキヒコのほうはといえば、様々な年代の彼を文章で見る限りは好印象を持たせるように感じました。そんな彼に、女性たちは好意を寄せます。時に恋し、憧れ、愛します。
    でも幸せなのに切なくて、悲しいのにあたたかい。そんな不思議な印象を持つ作品でした。
    何よりも素敵な文章で感激。まっすぐに心に届くようなそんな言葉回しだったとおもいます。

  • ひさびさに恋愛モノを読んだ気がする。

    ニシノユキヒコ・・。

    読んでる最中は、
    まるで私もニシノユキヒコを好きになりそうな気がしたけど、

    読み終わる頃には、すっかり興味を失った。

    本の中に出てくる、
    たくさんのニシノユキヒコを好きになった女の人達と
    同じように。

    でも、
    だからといってニシノユキヒコが嫌いなわけではなく、

    やっぱりたくさんの女の人達のように
    何かの拍子にニシノユキヒコを思い出しそうな気もする。

  • 以前竹野内豊の映画を観たが
    原作を読むつもりはなかった。
    ふと気になり図書館で借りてみた。
    恋愛の甘酸っぱさを
    思い出したのかも知れない。

    P79
    かわいそうなユキヒコ、と思いながら
    わたしはユキヒコの腕を触っていた。
    かわいそうなわたし、とはなぜか思わなかった。
    かわいそうなユキヒコ、としか思わなかった。
    やがてユキヒコがわたしを捨てるだろうに。
    やがてユキヒコの方が私から去るんだろうに。
    わたしを捨てたあとのユキヒコが
    私から去った後のユキヒコが
    かわいそうでならなかった。
    ただただ、かわいそうで憐れだった。

    P77
    なめらかな上の空

    P84
    なぜ自分からユキヒコを手放して
    しまったのだろう、と激しく後悔した。
    けれど、手放すだの終わらせるだのいう
    考え方が、まちがっていることも知っていた。
    ただ、終わるのだ。ものごとは。

    P129
    そのひとの全部を好きになることに決めると
    いいだのよくないだの、そういう価値判断など
    しなくても、よくなるのだ。
    ただ、好きでいれば、いい。

    P171
    やりすごすことできた、と私は思った。
    上手に、やりすごせた。
    決して愛さず。愛さなかったから、
    傷つけることもなく。
    傷つくこともなく。

    P171
    波がやってきた。大きな、波がやってきた。
    ニシノくんが恋しかった。
    愛しているのではない。
    私は歯をくいしばりながら、思おうとした。
    愛なんかじゃない。ちょっと、なじんだのが、
    いけなかっただけ。そう思おうとした。

  • 捉えどころのなくて、女ったらしで、ほっとけない、ニシノユキヒコ。
    西野くん、西野さん、ユキヒコ、幸彦、ニシノ。その呼び方の数だけ明らかになる彼の姿。なぜか嫌いにはなれない。
    彼にとって人生は、愛を探す冒険だったのかしら。

  • 45

  • 流れるように進んでいく

    好きだった

  • 川上弘美はわたしにはまらないらしい

  • 主人公についての連作短編。

  • 2015年1月16日

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著者プロフィール

1958年東京都生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。著書に『蛇を踏む』(芥川賞)、『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)、『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)、『水声』(読売文学賞)等。

「2018年 『話しベタですが… 暮らしの文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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