- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104422067
作品紹介・あらすじ
これでまた、一緒にうまい酒が飲める――心やすらぐ人情捕物帳、第二弾! 浅草・田原町で小さな古着屋を営む喜十。北町奉行同心の片棒を無理矢理担がされ、今日もまた、誰かのために東奔西走。そんな中、店先に捨てられた赤ん坊を女房が引き取ると言い出した。突然父親に仕立て上げられ、戸惑う喜十だったが――。日々のよしなしごとの向こうに人生のほんとうが見えてくる、ほろりと泣ける連作集。
感想・レビュー・書評
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1巻目と比べると格段に面白い。やはり捨吉の存在が大きい。以前は鼻についた喜十のリアリストぶりもいい感じで味になっている。
唄の好きな子どもとはいえ、覚えるのがはじめは木遣り節、次はおたふく女郎粉引歌って、どんなんやw 順調に悪たれに育っていて先が楽しみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2022年8月5日
新太があまりに酷い。
でも新太の審美眼はこの上なく正解だった。
ゆくゆくまで託せる家をよくも見つけ出したものだ。
大変な時代とは思う。ある意味今も昔も変わらない。
人の心の鬼、狡さ。金。暮らし。生業。
義を重んじ真っ当に生きるのに、身の程はわきまえていかないと共倒れになる。
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新太と兄弟たちの健気さと不憫さで、胸が苦しくなった。
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本当なら、続きも読みたいところだが、それが叶わないのは、残念。現代でも、江戸時代でも、子供は、親を選べない。そして、子供を育てると言うことは、大変。
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なんだかんだのお人よし、喜十
怪談もなく剣劇もなく
古手屋さんの日常感がよかった
上遠野はもうちょっと…ねぇ
新太、幸せになってほしかったな -
古着屋を営む喜十の日之出屋の店前に、捨て子が、、、、
喜十夫婦には子供はいないので、、、養子にと、、、
しかし、捨て子をした家族には、酷い母親と、それを許せなかった捨て子の兄が母を殺害し、自らの命も絶ってしまう。
冒頭の「「落ち葉踏み締める」が、その物語で、なぜかつらくて、読み進まなかった。
題名の「雪まろげ」は、雪だるまの事と分かり、捨て子の捨吉が、段々可愛くなって行く姿が、描かれている。
「紅唐桟」「こぎん」等、古着屋と言えど、仕事熱心な喜十である。
こぎん等、野良着を、丈夫にするだけでなく、その模様で、どこの地域のものかもわかるのが、昔の人は、良く考えたものだと、、、、
「鬼」は、サメ肌に、何が効くのか?
少しおどろしいものが、効果が、あるのだと、、、、
「再びの秋」捨吉の兄、姉たちの行方を、案じる喜十と、銀助、そして、一番知らん顔をする上東野が、最後に、知らぬ顔の半兵衛でなく、ほっこりとした行いをするところに、この本の人情味あふれた江戸の下町を描いていると、思う。 -
貧乏で子沢山だけど、兄弟仲は良い。辛い話は沢山あるけど一筋の光明を見たようです。
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古手屋喜十のシリーズ2作目
捨吉の兄、新太がかわいそうで仕方なかった。捨て子の捨吉を養子にした話が軸になってるので、連作短編なのだけどどれも悲しさが漂う。なんだけど、捨吉の「ああか(ばあか)」の言葉使いがあまりにも生意気で気になる。この時代はそれが当たり前なのだろうか・・・。 ラストは希望が見えてよかった -
古着屋さんに捨て子が!
現実的すぎますが、江戸の町人が
自分のできる範囲で、誠実に親切に生きる