雪沼とその周辺

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 438
感想 : 80
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104471027

感想・レビュー・書評

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  • 資料番号:010606754
    請求記号:F/ホリエ

    『仙台市荒浜地区の図書館員による、あのとき役に立った本』
    ※今回、ゆうき図書館3月のイベント棚では、仙台市荒浜区で被災した図書館員の方に、ご協力頂いています。

  • 素敵な文章。スタンス・ドット、送り火、レンガを積む、緩斜面が好き。
    独特な文章で読みにくさがないわけではない。しかしとても癒される。大きな感動を狙っているわけでも、気取って難しい文章を書いているわけでもない。ただただあたたかい。
    大好きな本の一つ。図書館で借りて読んだが、ぜひ購入したい。

  • 湿り気を帯びた文章で描かれた、地方に暮らす人々の姿を浮かび上がらせる物語。織物職人が機織り機で糸を織り込み複雑な模様を形作るように、堀江敏幸という作家は細やかでしっとりとしたその文章で物語と登場人物の人生を丁寧に紡ぎ出している。佳作。

  • 別に、これと言ったドラマチックな展開もなく、刺激的な展開もなく、しかし読むのを止められない。そんな作品です。著者の筆力に脱帽です。また、読み返したいと思わせます。他の著作も読んでみたいです。

  • 再読。じっくり落ち着いて読みたい本です。自分の”スタンスドット”をあらためて考えさせられました。

  • 小川洋子さんのラジオで「送り火」が紹介されていて読んだが、他も良かった。雪沼とその周辺に暮らす人々の物語。どれも劇的な展開は無いのだが、静かで優しい文章に惹かれる。小川さんも言っていたが、色々な方面に詳しい作家だと思う。

  • 堀江敏幸さんの文章が好きで、小説はほぼ読んでいるつもりだったけれど、この本は初めてだったので、得をした気持ちになった。

    独特な文章運び。いつの間にか違う方へ話が転換されて行く。

    雪沼とその周辺で暮らす人を描いた短編集。どのお話にも悲しみがあるけれど、とても淡々としている。
    イラクサの庭がとても印象に残った。

  • 素敵な話の詰まった本でした。『送り火』が特に印象的。文章が合わないかな、と思いつつ読んでいくと、ぐんぐん加速して読めた。良い言葉も多かった、『単純なこと、明快であることを、効率の良さととりちがえている人間が多すぎる』。

    図書館で借りた本でしたが、前に読んだ人が誤字を発見したらしく、鉛筆で書き直していたところが驚きでもあり笑けた! 『消化器』→『消火器』

  • 時間が経過する ということ。
     やがては私も老い、たとえば友人たちも老い、新しい世代としての子どもが生まれ、そいつもいずれ大きくなって、恋をしたり、働いたりして、老いていくのでしょう。たとえばそれが慌ただしい都会でなく山間の町であったなら、循環するように変わっていくのはまるで人間たちだけのような錯覚に陥るのかも、しれま、千年(せんねん)。

  • 静かな、しいんとした本でした。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

堀江敏幸の作品

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