- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104495023
感想・レビュー・書評
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その道のプロ、その道を愛してやまない人の話と言うのは、普段興味がない分野であっても楽しいものだが、児玉清の読書にまつわるエッセイはむろんその通りで、大変興味深いものであった。
読みたさのあまり、日本語訳が出るのが待てず英語やドイツ語の原文のまま読むというのだから、凄い人だ。そしてそれこそ物凄い量の本を紹介してくれているのだが、私が読んだ本なんてわずかかなく、自分のデキの悪さを恥ずかしく思いながら先生(←児玉清)の前に立ちすくむ生徒のような気持ちになった。
生の声で話を聞いてみたかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本当に本が好きだったんだ。
本当に本を愛していたんだ。
こんなにも純粋な人をなくすのは出版会にとっても痛手だろう
紙媒体ももっともっと守っていかなければならないよ。 -
読みたいと思った本。
徳田秋声『縮図』
川端康成『掌の小説』
サイラス・M・コープランド編、井上一馬訳、
『友よ 弔辞という詞』 河出書房新社
森本哲郎『旅の半空(なかぞら)』
敢えて、この程度の冊数に抑えた。
以前はシドニーシェルダン、ダニエルスティール等、
サスペンス的なものをオリジナルで
読んでいたが、今はその世界から
全く離れているので、児玉さんの膨大な案内
からは極々少ない冊数だ。
児玉さんは、本当に本が好きだったんな、
ということがよくわかった。
読書意欲に火をつけてもらったような、
そんな感じ。
だから、いずれ・・・、と思っている。 -
2011年5月に亡くなられた児玉清さんのエッセイをまとめたもの。書評のテンションの高さにおののくw あと読みたい本が増えすぎて困った……本当に本が好きで、楽しんでいるんだなぁと思った。
あちらに書店や図書館はあるんだろうか、と心配になると共に、もう亡くなった作者の新作を楽しそうに読んでいる姿も想像したりする。 -
次から次へと「滅茶面白」本が出てくる出てくる。この何倍も読んでおられるだろうからその読書量は計り知れない。
本を愛し、本を楽しみ、本から学び取ったことを自身の心の栄養とする。本に対する姿勢に尊敬の念を感じて止みません。
「世の中で起きている様々な問題の根底にあるのは想像力の欠如である」という内容の言葉をどこで聞いたか忘れてしまいましたが、本を読まなくなったことで想像力が欠如し、日本は「子どもの国」になってしまったという筆者の考えにはうなずけるところがあると思います。-
「本に対する姿勢に尊敬の念を感じて止みません。」
ダンディーさは、学ぶ姿勢から生まれたのかなぁ~
私も頑張ろう(無理っぽいけど)!「本に対する姿勢に尊敬の念を感じて止みません。」
ダンディーさは、学ぶ姿勢から生まれたのかなぁ~
私も頑張ろう(無理っぽいけど)!2013/02/04
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芸能界きっての読書家で「週刊ブックレビュー」の司会を務めた、亡き児玉清さんのエッセイ。「寝ても覚めても本の虫」で披露した読書熱は本書でも見られる。翻訳ものを読み尽くして海外の原書まで読んでしまうのも驚きだが、選ぶ本の良さが秀逸。自分の好きな本が紹介されていると心の中で思わずガッツポーズしてしまった。最終章では今の日本を憂う児玉さんの思いに同感。マナーの悪さが当たり前になり、身勝手な人間ばかりの子供の国に日本はなってしまっている。人と人との関わり方や人格形成のためにも、もっと小説を読む人が増えるといい。
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図書館戦争(文庫本)の巻末にある有川浩さんとの対談を読んで、興味がわいた児玉清さん。
児玉清さんって、どんな本を読むんだろう?
そんな気持ちで手にとったこの本、「すべては今日から」。
ここに登場する本は、古典やドイツ文学、洋書などなど。ほとんど私の知らないものばかり。
というか、本当に全部、全く知らない・・・。
自分の本読みの偏り具合を、改めて認識させられました(笑)
内容的には、「目茶面白い」とか「面白本」、「ジャガ好き」なんて言葉を所々に挟んでくるのが何とも言えず。児玉清さんの味のある文章が、読んでいてとても心地良いです。
児玉さんのことはTVドラマで観るくらいでしか知らなかったので、本を語る時の熱弁ぶりに、実はこんなに熱い人だったんだ!と少々ビックリ。
読むだけでなく本自体が大好きなんだ!という主張には、思わずウンウンと頷いてしまいました。
本の話だけでなく、児玉清さんの人生のターニングポイントや、日常のひとコマ、落ち込んだ時の対処法などもあり、ほっこりすると同時に勉強になるところもたくさんあります。本のタイトルにもなっている「すべては今日から」にまつわるお話も、味わい深いものでした。
一つ一つが短いので、忙しい時でもつまみ読みが出来て楽しい本です♪オススメ! -
TVは全く見ないので
児玉清さんがどんな方なのかは知らなかった。
でも
この 文章の力はただものじゃない
前半、「面白本」ーこの言い方がまたしゃれている
の紹介をされているのですが
どれもこれもなるほど、と的を得た書評になっているのがすばらしい
こんなすてきな書評家が
いたのだなぁ
と 思って
奥付を見ると
昨年(2011)に逝去されたとのこと
良き人は先に逝かれる
残念 -
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読書をする人は、しない人と比べて人生が4〜5倍豊かになると評者は信じている。
今や、想定外の事故や不祥事が頻発する、不測の事態大国、日本。その要因は、本を読まないこと、それも小説、つまりフイクションの類をまったく読まないことにあると考えるのは偏見であろうか。 ノウハウ本やビジネス書、つまりは仕事に即役立つ専門書の類は読んでも 一切読まない。言葉を替えれば、人間の大事な人格形成期である子どもから青少年時代はもちろ んのこと、立派に成人しても文学というものにまったく親しむことなく、人生を送る人たちが今 やほとんどのようなのだ。
物心ついた頃から、家にいる時の父といえば、本を読む姿が一番当たり前だった。ゴルフをは じめ他にも趣味はあったのだが、記憶に残っているのは書斎や居間のソファ、あるいは食卓で本 に読みふける父のイメージだ。きっと、それが父にとって最良の休日の過し方だったのだろう。 本の話で思い出すのは、家族でハワイに旅行したときのことだ。大のヨーロッパ好きを自認し とりこ ていた父はある時、ハワイに行って以来すっかり虜になり、年に一、二回は家族を連れていくよ うになった。「もっと若いうちから行っておけばよかった⋯⋯」と本当に悔しそうに話していた が、ハワイの気候風土が父の感性に合っていたのだと思う。だが、結局のところハワイへ行って 世界に浸り続けていた。僕と母と姉は、父をひとりアラモアナの書店に かけるのだが、しばらくして書店に戻ると、まだ本を物色している。そこ 時間をおいて迎えに行き、大量の本を抱えて嬉しそうな父だけをホテルに送り届けるというのが 常だった。買い物などには全く興味のない父は、プールサイドやベランダでひたすら本を読み続 けていた。
※北川 大祐(きたがわ だいすけ、1969年10月8日[1] - )は、実業家、元タレント。現在は児玉清事務所代表取締役、事務用品の販売・卸会社の株式会社チカダ代表取締役社長。タレントとしてのデビュー当初は父・児玉清が経営していた児玉清事務所に所属していたが、後にアダムスモデルスに所属した。東京都渋谷区出身[1]。タレント活動では当初「児玉 大輔」で活動していた[1]が、後に「北川 大輔」で活動していた。父は俳優・タレントの児玉清、母は元女優の北川町子。
来歴・人物
玉川大学卒業[1]。中学生時代からバスケットボールを続けていた[1]。タレントとして1988年5月24日にテレビ朝日系列放送テレビドラマ『火曜スーパーワイド・手料理かあさんと高校生花嫁の新家族ゲーム』でデビューしたが、このデビュー作がいきなり準主役、父との共演でも注目を集めた[1]。デビューした1988年当時は玉川学園高等部女子バスケットボール部のコーチもしていた[1]。その後はドラマの端役での出演が多かったが、後にモデルとして活躍し、CMにも出演していたこともある。後に引退して、現在は先述の通り、実業家として活動している。姉がいるが、2002年に胃癌で死去した(36歳没)。後に父も姉と同様、2011年に胃癌で死去した(78歳没)。